○松井孝治君 おはようございます。松井孝治でございます。民主党の松井孝治でございます。
今日、今朝、私、あるエコノミストの方と朝食会で
お話を伺っておりました。財界の団体の役員もされている方でございましたが、いろいろ日本の経済運営について御
意見をいただいた上で、しかし日本という国の国家主権はやっぱり各
省庁にありますねというのがその方の御
意見でありました。
竹中大臣も大学の教授として、あるいはシンクタンクの
理事長として言論界で御活躍をされてこられて、
大臣になられて二年になられるわけでありますが、これ、本当に今、
行政組織を相手にされて、日本の国家主権というのはどこにあるんだろうかというふうに疑問を抱かれることがあるんじゃないかと思います。私も官僚
組織に身を置いておりましたから、そういう疑問を抱いて、今、国会に送っていただいて、そして議論をさせていただいているわけでありますが、今日は一般
質疑でございますので、本当の
意味でこの国のありようというのはどうあるべきなのかということについて、事例を挙げながら御質問をさせていただきたいと思います。
まず、私、この
内閣委員会でも、あるいは決算
委員会でも御議論をさせていただいておりますが、この予算
編成の在り方、これは政の基本はやっぱり予算をどう組むかということにあると思います、決算も非常に重要でありますが。その予算
編成について、
竹中大臣は何度も国会で、ニュー・パブリック・マネジメント型、
政治が大きな目標を示して、そして具体的にどう使うかというようなことはできるだけ現場に任せて弾力性を持って使って、しかしその成果を厳しく評価をして次のまた予算
編成に反映させるべきではないか。これは諸外国ではもうここ十年間、非常にいろんな国でこの手法を取り入れて財政再建や
政府のパフォーマンスの向上に成功しているわけであります。そのことは
竹中大臣が一番よく御存じだと思います。
経済財政諮問会議、私どもは基本的に新聞記事しか見ておりませんが、拝見をいたしますと、予算に複数年制が創設されるというような見出しが躍ったりして、おっ、これは変わるのかなという期待を半分持ったりしますが、六月九日の
経済財政諮問会議で、どうも余り長い時間この問題に議論が費やされなかった。拝見したその紙は、「新予算
編成プロセス「モデル事業」の
推進について」という紙があって、見ていると、抽象的ながらそれなりに
竹中大臣の志向されている方向が模索されているような気もするんですが、結果として、「モデル事業については、国庫債務負担行為等の活用により、」と、こう書いてあって、従来の枠組みを一歩も出ていないという気もするわけであります。
先日、決算
委員会で、当院の決算
委員会で平沼
大臣に私、質問をいたしました。平沼
大臣に御質問いたしましたのは、そもそものこの複数年度予算というのが可能かどうかということにつきまして、一番根っこにあるのは、これは財務省の方なんかよくおっしゃいますけれども、憲法上の制約があるんですということで、憲法八十六条の規定を参照してよくおっしゃいます。それに従って財政法の規定あるいはそれ以下の法令の規定ができ上がっているわけです。それを質問をいたしましたら、私は、要するにもう憲法は、必ずしも単年度主義というものを憲法が要請しているわけじゃないんじゃないかということを質問をいたしましたら、平沼
大臣は、「今八十六条のことをおっしゃいましたけれども、それを根拠にして今までやってきました。それは、それなりの法解釈という形で存在をしていると思います。 そういう
意味では、私どもは、更にそこは議論を深めて、そして法制局等の見解もあると思いますし、そういった形でやはりこれからの予算というものは弾力的に
考えていくという基本姿勢で大いに私は
経済財政諮問会議の場でも議論をしていかなきゃいけない、こう思っています。」とおっしゃっています。
要するに、私が申し上げたのは、もう憲法の規定に縛られて、単年度予算というものを見直すという検討をすべきではないかという質問に対する答えが今の平沼
大臣のお答えであります。私には、この今、
経済財政諮問会議で議論をされている複数年創設の議論というのは、そういう議論に比べて極めてテクニカルで、
現状の制度をいかに活用するかという、言わば、これ、後で話をしますが、これもやったふりの
改革にすぎないんじゃないかというふうに私は率直に見ておりますが、
竹中大臣の御見解を伺いたいと思います。