○内藤正光君 有冨局長、本当にいろいろ、言い訳に聞こえてしまうんですが、一応、不法の元凶になり得るようなパーソナル無線だとか市民ラジオ等々の数は減っているんだけれども質的には大変高度化しているからお金が掛かるのは致し方ないということだろうと思います。
ただ、普通に考えて、実際の
苦情件数だとか実際の問題が減っている中で予算だけが増えていくと。そうすると、一つの不法
無線局の探査に掛かったコストというのはかなり上がっているわけですね、コストパフォーマンスと言ってもいいと思いますが。
平成五年、一不法
無線局を探すのに九万円掛かっていた。ところが、
平成十三年度は幾らになっているかというと、四倍の三十五万円にまで上がっているわけです。かなりコストが上がっているわけですね。
ちょっと、これについてもうこれ以上議論する必要はありませんが、なぜこれだけ上がっているのか。どうも高度化高度化と言っているんですが、いろいろ
総務省に要求した資料からだとなかなか具体的なイメージがわかないんですね。そのことを申し上げて、ちょっと次の項目の方に移りたいんですが、その前に、
平成十二年度でしたか、
総務庁の勧告を受けていますよね。どういう
内容かというと、いろいろあるわけなんですが、一言で言うならば、
電波利用料の具体的な使途がちょっと余り明らかでない、透明性をもっと高めてくれというような勧告を受けているんだろうと思いますが。
しかし、私、ここでちょっと申し上げたいのは、そういった勧告を受けているにもかかわらず、もっとこの七十二億二千万の具体的な使途について教えてくれと言っても、なかなか予算のときによく出てくるようなああいった資料が出てこなかったんです。項目別に、システムはどれぐらい掛かっているのか、運営費はどれぐらい掛かっているのか、私は求めました。一向に出てこない。しかし、こちらも粘り強く、
質問するんだからとにかく出せと言ったら、分かりました、今から作りますと。七十二億円もの予算をそこに投じているんです、この
電波監視の項目だけでも。にもかかわらず、どんぶり勘定で、今、私が手にしているこの大まかな内訳ですら、私が要求して要求して、やっと分かりました、作りますと。
作っていただいた本当に御労苦には大変感謝するんですが、でも本来でしたら、これは元々、七十二億ですよね、これはほとんど税金そのものだと思いますよ。
国民の税金を七十二億も使うのにどんぶり勘定でやっていいんだろうか。やはりそれを使う、
国民のお金である限り、具体的にどういうふうに使ったのか、これを明らかにしないというのは、まず
平成十二年度の
総務庁の監察をどういうふうに受け止めたかですよ。単に聞き流したのか。ほとんど反省して受け止めていないんじゃないかと思わざるを得ないですね。私は、ちょっとこの姿勢はいかがなものかなと。
そして、もう時間も大分迫ってきてしまいましたが、これ同じことが言えるんです、その次のシステムでも。総合
無線局の監理システムでも。これなんてすごいですよ。
平成五年に十九億七千億だったんです。それがこの十年間どれぐらい伸びたかというと、何と六・四倍、百二十六億五千万。どういうシステムなのかなと思っても、何か申請処理を自動化したとかなんとか言っていますが、最近この十年間に
無線局の数が増えたといっても、大半は携帯電話ですよ。むしろそれ以外の
無線局の数は減っているんですよ。
携帯電話の登録なんというのは一個一個やっているわけじゃない、業者がまとめてやるわけですよ。何でこんな百二十六億掛けて、ここのパンフレットでうたい上げている効果が、このコンピューターの画面を表示して申請処理の迅速化、この程度で百二十六億かと。正直言ってあきれて開いた口がふさがらないという状態ですよ。
何でこれだけ掛かっているのかと言ったところで、なかなかこれもまた資料が出てこない。これも同じく同様に、こちらがしつこくしつこく資料要求して、分かりました、作りますということで、これまた違う課から出てきたわけですが、こういうふうに、私、もし
大臣も後から入り用でしたらお見せしますが、やっとこの程度の資料が出てきた。これも元々あったわけじゃなくて、私が要求して、分かりました、作りますと。それ以前何やっていたのかというと、これまた
総務庁の監察で言われたように、どんぶり勘定だったかもしれない。
私は、これでいいんだろうかと正直言って思います。合わせると五百億円ですよ、全部合わせると。中にはそれはちゃんと私
たちのために使われているものもあるんでしょう。もうその全部がそういうふうに、そうであると信じたい。だけれども、情報公開が余りにもなされていない中でそれを信じろと言ったって無理ですよ。どういうふうに使っているのか、本当に効果的に効率的に使っているのかと大きな疑問を抱かざるを得ないんです。
今五百億円です。その収入が、
電波料収入が五百億円。いましばらくは恐らく携帯電話の普及は頭打ちですからそんなに増えないでしょうが、よく言われている、最近言われているユビキタス社会というもので、ありとあらゆるものに無線のシステムが組み込まれていくようになるわけですよ。動物だとか車だとか、ありとあらゆるもの、物流だとか、そういったものに。そうなってくると、今五百億ちょっとの収入が恐らく何年かしたら一千億、二千億に上がっていくということは容易に想像できるわけですよ。そういった時点でもなお今のような
総務庁の勧告を無視するような形で、どんぶり勘定でいい加減なお金の使い方、使途が不明な状態で行われたら、これはいかがなものかなと思いますよ。
そこで、
大臣、よろしゅうございますか。そこで、私は、少なくとも今現在では五百数十億、これは絶対この使途についてはもうちゃんと、これはもう
国民の税金なんですからちゃんと明確に明らかにしてもらうようにしてもらわなきゃ困ると。少なくとも私が再三再四要求してきたこんなものはインターネット上でちゃんと公開されなきゃ困ると思いますが、いかがですか。