○岩本荘太君 ありがとうございます。
先ほどもちょっとありましたけれども、
災害というのは本当に予想もしない、本人が全然期待できないもので、ぐるっと環境が変わる、生活から全部変わって、変わる。それで、結局どうすればいいかということは、結局、元に戻せばいい、単純な理屈なわけですから、その元に戻すまでしっかりと、
災害の規模にもよるんでしょうけれども、周囲から十分見守って、そういうふうに復興を、復興まで持っていくのが私は
災害復旧じゃないかなと思っておりますが。
そういう
意味で、三宅島も当然そうですし、私なぞは、ちょっと話が外れますけれども、去年いろいろ問題になりましたBSEなんかも、あれは要するに人為的な問題かもしれませんが、消費者にして見てみれば
災害と一緒なんですね。だから、ああいうものも
災害復旧といいますか、元どおりに直すと、それが
仕事だよということは農林省に常々言っておるんですが。
それと、もう一つ、先ほどもちょっと出ました、
日本海の重油タンカー・ナホトカ号の件ですが、私はこれはもう、
平成九年ですからもう六年もたっているわけで、一応私が知っているのでも、
日本海で重油を除去できる船を運輸省といいますか
道路交通省は作られて、そういう復興に随分力を入れていただいているのは分かるんですが、先ほど谷
委員とのやり取りをお聞きしていてちょっと実は、ちょっと首をかしげるところ、がっかりするところがあったんですが、あれを踏まえていわゆる
災害に対する
対応ができていると、
日本海の、そういう
対応はやるようになっているというようなお話だったと思いますが、一方、海上保安庁の長官ですか、そのナホトカ号の個別の問題は第一義的には所有者ですか、船の所有者が問題だということをいまだに言っておられる。実はこれが一番問題なんですよ。
ということは、私はそのとき県におりまして、
対策本部の副本
部長をやっておりまして、つぶさに知っているんですけれども、要するに、確かにああいう海難の事故というのは所有者が原因、重油を流した人が後の全部責任を持つと。しかし、そこに住んでいる住民はそんなこと関係ないんですよ。来なければ全然関係ないんですよ。来て初めて困るわけです。これ、もう
災害と一緒なんですよ。
それでいて、実はだから住民としては初めてこういう
災害を受けた、だけれども、どうにかしなきゃいかぬということでいろんな方策を立てました。しかし、皆さんも御存じ、そのときのニュースも御存じかもしれませんけれども、あの重油を
日本海で取り去るというのは、自衛隊の、海上自衛隊の船まで出ていただきましたけれども、ひしゃくですよ、これ取れるわけない。
ところが、そのときに地方のある企業辺りから、いいポンプがあると。あのポンプというのは、吸い取るだけのポンプだったらあんな大波のところではできない。別の種類のポンプがあるんですよ。それを私のところへ持ってきて、これを使ったらどうだと、好意から持ってきたわけです。しかし、じゃ、それを使ってもいいですかということを、海上、海上保安庁だったと思いますけれども、事故
対策本部へただしたら、これは保険の、保険者が考えるから、使っていいかどうか分からぬと。そうしたら使えないじゃないですか。実際はそれ使いました、私どもは。金が出なくてもしようがないと。
だから、要するにそういう、あの事件を踏まえますと、そういう、国はもっと、海難事故ということで見ているかもしれませんけれども、地方住民、
地域の住民から考えますと、
災害なんだということをしっかりと認識していただきたいと、そのことを私は当時から申し上げたはずなんですが、先ほどのお話ですと何かその辺がちょっとあいまいにぼけているような感じがしてならないんですが、私は、
質問通告したのは、あの事件の、あの事件といいますかあの件の反省を踏まえてどういう
体制を取っておられるかということを
質問したつもりなんですけれども、
質問の趣旨とは変わっていないと思うんですけれども、あの
災害、あの反省を踏まえて、要するにあれは今後、例えば
地域としては
災害なんだよと、国としてそういう
災害に対する
対応をするんだよというようなふうに変わったのかどうか。その辺をちょっと、これ海上保安庁なのかもしれませんけれども、ちょっとお答えを願いたいと思います。