○谷博之君 是非、そういう意味では
地域における学校の存在の大きさというのは非常にあるわけでありますし、何といっても
子育て支援の
一つの拠点として学校というものは位置付けられているということで、そこにまた専門性を持った校長
先生以下
先生方がたくさんそろっておられるという、これはいろんな都会と
地方とによって違い、つながり等についての現実的な違いは若干あるかもしれませんけれども、基本的にはそういうことだと思うんですね。ですから、そういう意味で、通知を出さないということでありますが、しっかりとしたやっぱり
指導をしていただくようにお願いをいたしたいと思っております。
次に、幼保一元化の問題についてちょっとお伺いしたいと思いますが、冒頭この幼保一元化について具体的な全国の事例を若干私なりに調べたことを申し上げたいと思うんですが、まず
一つは、私の地元の栃木県の西方町というところがございまして、ここは町立の保育所と幼稚園の施設を合築をいたしまして、そして現在いろんな行事についても一緒にやっているということですね。当然、しかし国の補助金の
制度の違い等もあってカリキュラムは別だと。縦割りでその部分はやっているということですね。したがって、いろんな問題が出てくる。具体的な例の
一つとして、幼稚園児は通常、お昼を食べて、お昼の後午後も教育カリキュラムがあって、二時ごろ大体帰るかあるいは送迎されるということですが、保育所はお昼を食べたその後お昼寝するんですね。午睡になります。そうすると、いわゆるスタッフの皆さん方は、送迎をする
人たちとそれからお昼寝をする方と一緒に重なっちゃって大変これは混乱をして非常に合理的じゃないという、こういう具体的な事例がございます。
それからまた、そういうことを何とか克服しようということで、東京の千代田区にいずみこども園というのがございまして、御存じだと思いますが。この園では、保育に欠ける条項を弾力化をして、そして新たに保育が必要な度合いを基準にすることで、二歳までは保育所、三歳から五歳は幼稚園ということで切り分けることで、年齢別カリキュラムというものを作って一元化に成功しているという、こういう事例を我々は聞いている。
それからもう
一つの例としては、岩手県の一関市。ここでは保育所に入りたいという児童が多くて、待機児童がいる。一方では幼稚園は定員割れをしている。こういうことの解消のために、幼稚園で早朝保育とか六時までの延長保育とか、あるいは二歳児以下の受入れなどを行っている。こういういろんな
ケースがこの幼保一元化をめぐって、既に全国の自治体でいろんなそういう動きに取り組んでいるわけですね。
今申し上げた千代田区にしても一関市にしても経営の合理化にかなりこれはつながっていくわけですが、早朝から預けられたその対象となる
子供ですね、二歳や三歳の
子供に対し、カリキュラム上お昼御飯の後も引き続いて幼稚園教育というものを行っているという。普通、小さい二歳、三歳の
子供というと、もうお昼寝したい時間だと思うんですが、起こされてそういう幼稚園教育というのを受けているというふうな、こういう事例もございまして、いずれにしましても、こういう動きの中で、この骨太の方針で打ち出された新たな総合施設ですね、先月末に発表された骨太の方針の中に新たな総合施設、こういうふうなものが提起されておりますけれども、実際の現場で取り組むこういう様々な一元化の
取組においても、保育所の保育
指針と幼稚園の教育要領という縦割りのシステムを別々に現在は運用せざるを得ないために、こうした運営に当たって合理化につながらなかったり、
子供たちに対してしわ寄せが来るようなことになっているのではないかというふうに我々は懸念をいたしております。
したがって、先ほど申し上げましたように、我々民主党は、チルドレン・ファーストの視点から一元化の年齢別カリキュラムの
策定など、こうしたものを早急に
厚生労働省、
文部科学省で、両省で検討すべきではないかというふうに
考えております。例えば、朝七時半から預けられた三歳児に対して、お昼御飯の後も休息なしに二時近くまで幼稚園教育を行うのは保育の観点からは望ましくないのではないかというふうなことも
考えておりまして、ここら辺の御見解について御答弁をいただきたいと思います。