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国務大臣(
坂口力君) 私の整理がちょっと足らなかったら
局長から後でまた少し補足をしてもらうようにいたしますけれども。
老人
医療費を見ましたときに、一番やっぱり一人当たりの
医療費が非常に高くなりますのは七十五歳からでございます。
ただし、一人当たりの
医療費で見ると七十五歳から急に多くなるわけでございますが、ところが、七十五歳以上の人口と申しますか人数はぼつぼつ減り始めますから、一人当たりの
医療費掛ける人口というのはそれまでの六十五歳から七十五歳
未満のところに比較いたしまして一人当たりが高い割には高くならないんですね。
むしろ、六十五歳以上七十五歳
未満のところが一人当たりの
医療費もかなり高くなってきますし、人口もここは多いと、こういうことでございまして、私
たちこのことをやり始めますまでは七十五歳以上のところだけを頭の中に、念頭に入れてやっていたわけでございますが、よくよく見てみれば、六十五歳から七十五歳
未満の、その
前半のところもこれは放置し難い存在であるというふうに
思いました。だから、
前半、後半にちょっとそこを分けて
考えたというのが
一つ。
それからもう
一つは、
前期高齢者の中にはまだ働かれる方も多いわけですね。政治家の中にもかなりそれはもう含まれてまいりますけれども、一般の
皆さん方の中にも前期高齢、六十五歳から七十五歳
未満のところはかなり働いておみえになる。すなわち、いわゆる
職域保険にお
入りになっている
皆さん方もまだかなり存在する。だから、ここは
国保と、それから
被用者保険とが混在をしているものであると。しかし、七十五歳以上になりますと、さすがに働く
皆さん方はなくなってまいりまして、いわゆる地域定着型になっているという違いがございます。
そうした違いを踏まえまして後期と前期に分けさせていただきました。そして、
後期高齢者の方は、先ほど申しましたように、半分は
国庫負担、残りのところをこれは若年者からの
支援と、そして
高齢者の
自己負担あるいは
保険料といったものでここを賄うと。ここの賄い方の、この線の引き方というのが今まだよう決めていないと、こういうことで、これから決めなきゃならないというところでございます。
これは
前期高齢者のところにつきましては、年齢による
調整、例えば
国保の方は非常に年齢の高い人が多い、それから
被用者保険の方は年齢の低い人が、若い人が多いと、こういうことになっておりますから、この二つ合わせた
年齢調整はやらせてもらいたいと思っております。──ここは私も時々聞かないと分からなくなってくるんで。それで、ここの
年齢調整はやらせてもらう。初めはここは
年齢調整だけではなくて所得
調整もやらせてもらいたいというふうに思っていたんですけれども、なかなかそうまではいかなかった。これはいろいろの御
意見もありまして、あるいは先ほど申しましたように税の捕捉の問題等もあって。だから、
年齢調整はやらせていただきますが、その所得
調整の方は、
地域保険は
地域保険、いわゆる
国保は
国保の中で
調整をする、それから
被用者保険の方は被用者の
保険の中で
調整をすると、こういうことにしてもらいたいというふうに思っております。
そういうことになってきますと、
被用者保険の中でも
政管健保の
皆さん方のところは所得少ないですからここは応援を受ける側でありまして、
組合健保でありますとか、あるいは公的な公務員の
皆さん方の共済などは、どちらかといえば、これは応援する側に回っていただかざるを得ないというふうに思っていますが、それぞれの中でその
調整は行ってもらいつつ、そしてお若い層から六十五歳以上七十五歳
未満のところの
支援をしていただくと。その中でも全額それをしてもらうのかといえば、やはり六十五歳以上も
保険料はある程度納めていただくということになれば、ここもそれは納めていただかなければならないでしょうと。だから、その
割合をどう決めるかということを決めなきゃならないと、ここが残っている、大きな問題として残っているということでございます。