○ツルネン
マルテイ君 今言われたように、
是非その
機会をつかまえて、
アメリカにはもっともっと積極的に参加するようにという働き掛けはどうしても必要と思っています。もちろん私たちはよく知っていることは、このカルタヘナ議定書だけではなくて、例えば京都議定書に対しても
アメリカは非常に消極的である。それは、
アメリカのああいうビジネス界に非常に理由があるということは非常に残念なことですけれ
ども、私たちはやはり、
日本の方が積極的に動けば、ひょっとしたら幾らかそこで
アメリカにも見本を示すことができると思います。
そこから今日の、私たちは、いわゆるこのカルタヘナ議定書に対する
国内担保法、つまり
遺伝子組換え生物等の
使用等の
規制による
生物の
多様性の
確保に関するこの
法律案について、これから幾つかの問題点を提起したいと思っています。
これは極めて難しい
課題であります。さっきからもそれは分かりましたし、恐らく今日の
質疑の中でいろんな問題が出てきますね。と同時に、これは非常に重要な
課題でもあります。残念ながら、マスコミの
影響もあって、国会の現在の活動の主な
関心というのはこういう
環境問題ではなくて、例えば緊急事態法制とか個人
情報保護法の方にもう集中していますけれ
ども、
環境保護とか食の安全から
考えると、今私たちが審議しているこの法案も同じくらい私たちの
国民にとっては必要と、私も思っています。
そして、この質問の中ではなぜこれは難しい問題かということを私はこれから
指摘したいと思います。一言で言えば、一番難しいことは、これもさっきからも出ましたように、この
遺伝子組換えの
生物の
環境に及ぼす
影響がほとんどまだ明らかになっていない。つまり、まだまだ未知の世界であるということですね。幾らか分かっていても、まだ分からないということですね。そして十六日の、先週の水曜日の
参考人質疑のときも、こういうことは明らかになったわけです。そのとき、残念ながら私は、ちょうど同じときは、私たち民主党の菅代表と中国の
政府関係者の会談のために北京にいましたので参加できなかった。しかし、帰国の後はちゃんとビデオで、その質問も、話も、あるいは議員たちの質問も全部聞きましたから、内容は私も分かっていますし、非常に参考になりました。
その中で、参考人のこの
法律案に対する評価も、あるいは問題点も本当にたくさん出ましたことは非常に参考になったと思います。ここで私は
感じていることは、もし、この参考人のそのときの話は、例えば一般に、例えばテレビなどを通して
国民に知らせることができたならば、恐らく
国民の中で驚いた人がたくさんいたと思いますね。
一つは、そのときはっきり分かったことは、どのくらい私たちの、
日本人の食卓に
遺伝子組換えによる食べ物が入っているか、なかなかみんな意識していないということですね。それで、知っているとすれば、大体、例えばその
栽培技術についてはなぜ
遺伝子組換えを行われているかということは、例えば害虫やウイルスに強い
農作物が作れるということ、あるいは
大豆の
栽培のときは、除草剤に耐性を持つような
大豆を作っていって、つまり除草剤を配布していっても、雑草が死ぬんですけれ
ども大豆が死なない、生き残るというか、生育できるという理由であったわけですね。
でも、一般に
考えると、雑草が死ぬんなら、土の中の微
生物も当然その除草剤によっては死ぬと思うんですね。私は、本当のことを言えば、そういう
大豆を余り食べたくないんですけれ
ども、まあ、やむを得ないということも私たちの中にはあるんですね。
しかし、最近、非常に驚いたニュースもこれについてあるんですね。その
大豆栽培によっても、今までの除草剤が雑草に効くことがあったけれ
ども、最近効かなくなったということは
アメリカでも大きく報道されているということもありますね。だから、これもやはりこれからまだまだ問題があります。
そして、さっきも、
一つの
国民の
遺伝子組換えに対する、どういうふうに思っているかというアンケートがさっきは紹介されましたけれ
ども、もう
一つは、新聞には、これは
日本農業新聞の四月の二日に発表されたアンケートによりますと、
日本人の八割が
遺伝子組換えに不安を持っているということ。その理由は、その記事によると、
遺伝子組換え農作物を加工した豆腐や
食品、油を食べることに対して不安を
感じる、あるいはやや不安を
感じる
国民が合わせて七九%もある。あるいは、その理由としては、
安全性の
確認が不十分だから、八一%、あるいは予期せぬ
影響が必ず起きるというふうに
考えておる人も五九%もあるということですね。
さっきから言ったように、不十分という
一つの理由は、今はその
影響が分からない、ひょっとしたら、これも参考人の
人たちも
指摘しましたので、何十年かたってから、場合によっては百年たってからやっとその結果が分かるということですね。だから、やはり不安を持っているということですね。
でも、それでも二十一
世紀で、今も答弁の中にもあったように、やはりこの
遺伝子組換え食品が私たちの生活の中に入っているんですね。そういうリスクを、不安を
感じながらも、やはりそれをやむを得ず認めているということになっています。
そこで、個人としては、
大臣に
一つの質問を、こういう
遺伝子組換えの
使用について、個人として、
大臣の立場じゃなくてもいいんですから、一人の人間として不安を
感じませんかということにちょっとお答えいただきたい。