○小川勝也君 ますます、これ、国民世論の追い風を受けてどんどん強くなっていかなきゃならない
分野だと思いますので、私も一生懸命その役割を果たしていきたいというふうに思います。
さて、世界という
言葉、あるいは
地球という
言葉、難しい
言葉ですけれども、表現の使い方が不適切だったら御容赦をいただきたいと思います。
特に私
たちの国は、これ、
江戸時代辺りは鎖国をしていました。しかし、情報は今瞬時に入ってくる
時代になりました。その前ですけれども、人や物が入ってくるようになりました。ということで、私
たちの国の
制度やシステムというのが一国だけで何かできない
時代になってきたな、こんな実感を持っています。
例えば、今WTOの農産物交渉、これは我が国農業にとっての大きな正念場を迎えている問題だろうというふうに思いますけれども、食糧さえも国境を越えてくる。そして、私
たちの国は
経済、貿易、輸出、これを非常に大事にしてまいりましたし、私
たちが、別の言い方をすると、私が大きくなったのは、その
経済とか貿易とか輸出の恩恵によって大きくなってきたのかもしれない。しかし、今そのことを守らんがために私
たちの国の農業が瀕死の
状況になっているんだというふうに思います。そして、様々なものがこの
日本の中に入ってくる。農産物、小麦の自給率は御承知のとおり一けた、それは安いものを買うという
経済が、あるいは
経済というその大
原則があるからだろうというふうに思います。
私が今申し上げたいのは、安いものを買う、そして欲しいものを買う、お金をゲットした人は次々に生活を変化させていくことができる
社会になりました。一方で、世界は広いので、三百年前と同じライフスタイルを堅持しておられる方も一方でいます。私
たちは、一九四五年を境に、大変厳しい生活
状況から、今不景気と言われているけれども、今日の繁栄、例えばテレビは家に、一軒の家に三台ある、エアコンは各室に付いている、車は一軒に一台ではなくて、一軒に二台、三台になってしまう。
あるいは、去年
アメリカ合衆国に行ってまいりました。飛行機の着陸寸前に空から見上げますと、
日本の住宅
事情はこんなに
経済大国になってもまだまだだなと。空から見ておりましたら、敷地はどのぐらいあるか分かりませんけれども、その敷地の中に木が生えていて、そして空から水が見える、これはプールです。あるいは、アメ車と呼ばれる大型車がだんだんだんと駐車してある。こういう繁栄というのもあるのかなと。
そう
考えたときに、この
環境の問題ということとその
経済活動と、いわゆる資本主義
社会において自己目的を達成された人が歩んでいくその道のりとの矛盾というのを私は感じました。このことに気付いているのは私だけだろうとは思いません。やっぱり
制度も大事だし、システムも大事なものはあるでしょう。
今、時あたかも水フォーラム、水は大事だ、水が得られないんだという人がいます。食糧が得られないんだ、
子供が飢え死にするんだという地域もあるでしょう。予防接種ができないんだという地域もあるでしょう。その反面、例えば分かりやすく言うと、
アメリカ合衆国や私
たちの国では排気ガス、二酸化炭素を排出する自動車をたくさん走らせ、そして、家族全員が同じ部屋にいたら暖房効率がいいのに、それぞれのプライベートのお部屋で暖房を使わせていただいている。そのことによって
地球温暖化のためになるガスを発生させているのは言うまでもないことだし、
経済活動がうまくいってもうかっているんだから当たり前じゃないかといって片付けられるのかどうか。果たして、じゃ、おまえは、
日本の
江戸時代に戻れと言うのかと。そんなこと以外にいろんな言い方とか
考え方というのはあるんだろうというふうに思います。
私の言い方がうまくいったかどうか分かりませんけれども、そういう世界の中での富が集積している地域の人
たちが
地球環境に負荷を与えていたり、
地球全体の資源を浪費しながら生活をしていることについて、
大臣はどんな思いを持たれるのか、
お話を聞いてみたいと思います。