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榛葉賀津也君 是非、その視点を忘れていただきたくないと思います。
時間が参りましたけれ
ども、最後に一点、
質問できませんでしたけれ
ども、私の
考えを申し述べたいと思います。
この問題を語るに当たって我々が忘れていた視点があると思うんです。それはアジアの視点だと思うんですね。私は、九・一一の直後に
総理がワシントンに飛んだとき、朝日新聞に、なぜアジアやアラブ諸国を回ってからワシントンに飛ばないんだという記事を投稿させていただきました。今回も同じでございます。ワシントンとの関係も大事、そして中東と現地との関係も大事。しかし、なぜ我々は、このアジアのコンセンサスをまず取る、アジアのコンセンサスとして大量破壊兵器をなくそう、そして独裁政権というものも少しずつ縮小していこう、そのメッセージをアジアとしてなぜ発することができなかったのか。そして、そのプレッシャーを
イラクにも掛けていく。そのメッセージをワシントンにも送っていく。
この問題は、私、三次元方程式だと思うんです。
イラクから大量破壊兵器をどうやって撤去させるか、そしてどうやって平和的にこれを
解決できるか、そしてそれをどのように
国際協調してこの問題に対処していくか。この三つが解ければ、平和的に
日本が一番国益にかなう形で
解決できたはずです。その問題がないから苦労したんですね。
アメリカは大量破壊兵器を除去する、それはどうして、
武力で。しかし、それは平和的でもなければ
国際協調でもない。フランスやドイツもきれいなことは言ったかもしれない。しかし、
国連の中で、NATOの中で
国際協調、そしてそういった問題はできなかったじゃないか。そして、平和的に
解決しようと言っているだけでは、現実問題に
イラクがこの大量破壊兵器を小出しにしか出さない。
この三つの方程式を解けば、私はこれは平和的に
解決できる、そのキーが私はアジアだと思うんです。
日本の
外交がこれからアジアの視点をきっちり持って、中国も韓国もフィリピンだってインドネシアだって、せっかく今、九・一一以降、イスラム諸国の中でもアジアの中でも原理主義による
テロをなくしていこうと、反
テロの機運が高まってきた。しかし、これによってまた再び嫌米感情、反米感情が高まってきて、現実問題、東南アジアも
テロが始まってまいりました。また振出しに戻ってしまう。今こそ
日本がアジアの視点にもう一度返って、アジアでまとまっていこう、少なくともアジアの中は大量破壊兵器をなくしていく、平和的に
解決していく、そして独裁政権を許さないんだというメッセージを、
日本がリーダーシップを持ってきっちりとメッセージを送っていく、これに私、大きなこれからの
日本の役割があると思います。
私の所見を述べて、
質問を終わりたいと思います。