○金澤
政府参考人 お答え申し上げます。
スーパー中枢港湾の指定につきまして、ただいま委員から御
指摘ございましたように、鋭意進めております。せんだって、二月二十四日には第三回目の
委員会を開催いたしまして、指定候補についての評価をしていただいたところでございます。
候補といたしましては、七港湾管理者、一グループ。一グループと申し上げますのは、大阪湾におきます神戸港と大阪港がグループで候補として提出しておられますので、一グループ、七港湾管理者でございます。
その中で、先ほ
ども申されましたように、コスト三割削減、サービス目標一日というようなこと、これを達成目標といたしまして、指定基準といたしましては、一応、世界のコンテナ港湾を調査いたしまして、上位十位ぐらい、ちょうどこれが年間四百万TEU。TEUと申し上げますのは、二十フィートコンテナに換算いたしました個数でございますが、その四百万TEUを扱うということが世界で大体十番目ぐらいの港になります。我が国の場合、以前第四位でございました神戸港が今二十五位ぐらいの
位置づけにございますので、少なくとも十位の港湾の規模を達成したいということで、その四百万TEUというのを
一つの目安にしております。
ただ、四百万TEUを扱う港というのは、
日本に、個々の港では現在ございません。これを、例えば
東京湾で、
東京港と横浜港というものを足し合わせますと約五百万TEU近くになります、四百万TEUを超えますし、それから大阪湾でも、神戸港、大阪港を足し合わせますとやはり四百万TEU前後になります。そういうことで、
一つの目安として四百万TEUを置きながらも、個々の港ではそれを達成していないという
状況であります。そういうことでございますから、現在四百万TEUを達成している港はないんだけれ
ども、それを目標として将来頑張らなきゃいけないということで、目標水準とさせていただいております。
それから、その他幾つかの基準を設けておりますが、いずれの港も、その基準に対してすべて達成しているという港は実はございません。そういう中で、その基準を達成するべく、どのような構造改革をやっていけばいいか、基準が達成できていない理由は何であろうか、ソフト、ハードあわせましてその原因を追求し、その構造改革をやっていくための目論見書を提出していただいたわけでございます。
そういう中で、それぞれの港から出てまいりました目論見書を見ますと、こういう構造改革をやればその目標基準を達成できるであろうというふうに提案していただいた港が、大阪湾における神戸港、大阪港の連合軍。これにつきましては、
一つ一つの港では達成できないけれ
ども、自分たちが連合することによって目標基準が達成できるという提案をいただいております。
東京湾では、
東京港、横浜港、それぞれ三百五十万TEUは自分の港で達成できる、こういうような提案でございます。四百万TEUには若干足らないという
状況でございます。
このような基準を目標としながらこれからプログラムをつくっていただくわけでありますが、指定の具体的な、グループで提案をしているところ、あるいは個別の港、どちらを選択するのかという御
質問でございます。
私
どもといたしましては、具体的な目標基準に達成するということを
一つの評価基準にしながら、
日本の港の場合には、例えば
東京湾で、あるいは大阪湾で申し上げましても、それぞれの個々の港が、個々の個別の港湾管理者を有しておるという
関係上、独立して今までやってまいりました。しかし、例えば韓国の港、あるいは中国の港、あるいはシンガポールの港、それぞれ一国で
一つの大きな港がございます。そういうのと競争していくということを
考えました場合に、
東京湾とか大阪湾という成熟した港においては、個々の港というよりも、その港が連携して
お互いに共同して当たっていただく方がより強力な施策ができるんではないかと思っております。
また、今回候補として上がっております、例えば北九州港とか博多港、あるいは伊勢湾の名古屋港とか四日市港とか、そういう港がございますけれ
ども、このような港はどちらかというと比較的新しい港でございまして、例えば北部九州の港でございますと、中国の成長する貨物を取り込んで大いに韓国の港と競争しながら
一つのチャレンジャー型の港としてやっていこうというような御提案がございます。これは、中身は非常に意欲的でございますし、施策によっては個別の港としてもこれを評価していくということが非常に大きな
意味を持つんではないか。
例えば名古屋のような港も、豊田産業、トヨタ自動車工業というような
日本の
中心的な生産地帯でございますから、そういう生産地帯の直結する港として戦略的にやっていこうという御提案がございますから、そういう港についてもその戦略性を評価することが必要ではないかという御
議論が
委員会でございます。そういうことで、そういうところも積極的に
対応してまいりたいと思っております。