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矢島委員 まず、環境省もごまかされた。県の
調査、今言いましたね。二〇〇〇年の十一月から十二月に群馬県の方で行ってみたというんですが、こういうふうに言っているんですね。現地の最小限の試掘を行った、少数の廃棄物があった、ただし特に異常はなかったような
報告を言っているんです。
しかし、あそこの土地へ、ぜひ見ていただきたいんですが、広大なところに、どこを掘ったかにも問題がありますよ、これ。それから分析の仕方にも問題があるんですが、私
たちはそう思っているんです。去年の十月には、やはり目撃された方がここだという指定をして掘ってみたら、大変なごみが出てきた。それも、
自動車の解体したようなものだとかタイヤみたいなものだとか、それから廃液ですね、真っ黒な。出るわ出るわ、そういう状態だったんです。
そこで、その後私
たちは、これはどうももう一度きちんと調べる必要があるということで、日本共産党の県議団と
国会議員団一緒になって、そしてその現地へ行きまして、十一月十六日の日ですけれども、大体四百メートル四方ぐらいになりますかね、そして深さは五メートルか六メートル、このくらいの深さ掘ったんですよ。それがA地点とB地点において。そうしましたら、本当にこのまま放置していいんだろうか、物すごい悪臭ですわ。そばへ近寄れない。少しいますと涙が出てくる、こういうような状況だったんですよ。
ですから、県の
報告をあなた方は聞いて、ああ、これは大丈夫だな、石田川の水の方も検査しているなということで終わっていたんです。最初から、もう三年間も放置されていたんですよ。ここに重大な問題があるということを目撃した方々から聞いて、それでやってみました。
そして、いいですか、
環境大臣、聞いてください。カナダのマクサム社という、これまた国際的にも分析問題では権威のある会社です。そこへ私
たちは、そこでサンプリングした、試掘したところの水と、それから固形物その他を送ったんです。
その結果が、資料を見ていただきたいんですが、五ページ以降に出ているんですが、まず五ページの結果。これは、県の結果とこれだけ違いがあるという点については、先ほど言いましたように、試掘した場所の問題もあれば、あるいは分析の仕方も違っているという点などがあって、それだけを信じていて今まで来たということに私は問題を感じているんですが、まず五ページの「四・
調査結果二(液体試料 A地点)」、つまり、先ほどの地図のA地点で液体をとったんです。
それは、実はその資料の一番最初へ戻りますけれども、写真があります。一ページは固形、固体の物質。二ページの方です。これが、深さ四メートルぐらいのところへ行きましたら、下の方に、ちょっと見にくいかもしれませんが、泡立っているような液体があると
思います。これが真っ黒な液体なんです。これをとりましてカナダへ送ったわけです。
その分析の結果。文字で書いてある「四—一 ダイオキシン類」、一番上ですね。そして、線が引いてある
部分、ダイオキシン類のみの濃度で既に四十ピコグラム、コプラナPCB、これを加えた濃度で四十六ピコグラム・パー・リッターという極めて高い濃度となったわけです。表にあるように、
一つ一つの縦にずっとその表の数値です。
そういうような事態があった上に、その
部分では重金属類、これはその下の四—二です。ここにもカドミウム、クロム、鉛、亜鉛、その他もありますが、量の少ないのもありますけれども、そういう重金属類が分析された。
次に、六ページを見ていただきたい。今度はB地点の方です。B地点の方で、固形試料による、つまり、一ページの写真の
部分からとったものです。これはダイオキシン類、これも下に線を引いてありますが、十三ピコグラム、これまた大体普通の四倍程度の濃度であるということが言えます。
三—一の表、それから三—三は重金属類の分析表ですが、外国のカナダやドイツやそのほかのガイドラインに比べて異常に高い重金属類が出てきたということも言える。
さらに、一番重要なのは、この「三—三 PCB類」です。これも下にずっと横線を引いておきましたけれども、結局、〇・四二マイクログラム、こういう分析が出てきたわけです。
スウェーデンでは、汚染土壌に関するPCBガイドラインというのがありますが、一九九七年にできている。その中で、子供の遊び場などでは〇・〇二マイクログラム、こういうのを
一つの目安にしているんです。そうすると、〇・四二ですから約二十倍、こういう濃度のPCBが検出されたわけであります。
以上、私
たち、この状況を見てまいりました。もちろん、実際の
報告文書というのはこれだけの厚さのあるものなんですよ、英文で。ですから、この中を全部資料として出すのは大変ですから、その中から主なものを取り上げた、こういうことであります。
そこで、申し上げたいのは、
大臣、この横に千八百万人の飲み水があって、地図でおわかりのように石田川のすぐわきですから、捨てられたのは。つまり、川、いわゆる川岸のもう瀬戸際に置いてある。そこからこれだけのごみが出てきて、これだけの毒物が入っているということになったわけですから、何としてもこれは解決しなきゃいけない、早いところ。
そこで、どうですか、
大臣、政府がこれは何も手を打たなくてよいなんて言えるわけがありません。早急に対策を立てていただきたいんですが、いかがですか。