○原口
委員 大臣、大事な
指摘をされたと思います。つまり、公益法人は、できたときは知っている人がいても、サンセットできないんですよ、なかなか。そして、それをチェックするという力が働きにくい。私は、公益法人がすべて悪だということを言っているんじゃありません。公益法人の中には、本当に大切な役割を担っている、そういう法人があるということを前提に議論をしているんですが、サンセットができないんですね。やはりどこかでサンセット規定を入れていかなきゃいけないということを申し上げたいと思います。
さて、そこで、少しデフレのことについて話を戻したいと思いますが、
財務大臣、デフレがやはり内需の自律的な回復を阻害しているというふうに思います。これ以外に政策不況があるというのはこの間小泉総理に申し上げた。小泉総理のやり方で成功したところは幾つかあります、世界の中で。ノルウェーとかそういったところです。私の友人である経済評論家の植草さんがお話をされていますが、いわゆる北壁から、大変厳しい
状況の中で一気に駆け上がるという目標の達成の仕方もこれはある。そして、それは成功したところもあります。しかし、今の
現状、この二年間、小泉
内閣の二十カ月を見てみると、そういう
状況の中に思いっ切り、思いはいいですよ、思いはいいけれども、
現実はどんどん山から落ちている。そして、国民は追いまくられているというのが
現実だと思います。
スウェーデンにサムハルという会社があって、この
予算委員会でも他党の議員も
指摘をされましたけれども、年間五千億の補助金を入れて六千億の売り上げを上げて、その
障害を持った
人たち一人一人が実際に納税者としての権利を行使できるようになっているんですね。
私たち、
政府があるいは
国会が考えるべきことは、国民を追いまくることではなくて、国民の皆さんの力をどうすれば最大限発揮していただけるか、その
環境をつくることが私たちの務めだというふうに思います。残念ながら、小泉
内閣の北側の壁を登る路線というのは、もう破綻をしているというふうに思います。
先日、税収の弾性値について総理とも議論をさせていただきましたが、あの後さまざまな資料を見てみて驚いたのは、あのとき谷口副
大臣が誠実に答えていただきましたが、バブルのいわゆる高度経済成長時代の弾性値でやっているということでしたが、いわゆる「改革と展望」は、一・一で計算してもああはならないんですよ。税収の弾性値一・二で計算されているんじゃないでしょうか。私は、国民の皆さんあるいは
国会の皆さんが、実は絵にかいたもちを見ながら、実際これが実現すれば何とか財政も立て直すことができるし、経済も立て直すことができる、そういう前提のもとに議論をしていたとしたら、前提が崩れているということを申し上げたいと思います。
企業は、今、内部資金を下回る設備投資しか行っていないというのが
現状です。実質の賃金上昇率が
企業収益増を上回ってしまっているために、
雇用コストを回避するために
雇用も回復しない。一五%を占める設備投資、これと個人消費五五%、
日本経済の第一エンジンと第二エンジンを直撃されたまま経済運営をやっているというのが
現状でございます。
そこで、
竹中大臣にお伺いをしますが、インフレターゲティングの議論が盛り上がっていますが、
竹中大臣は何回かテレビでも御発言をされて、日銀に適当なインフレ目標を立てさせるとして、そういう議論をされているのではないかと思いますが、具体的には何をさせるのか。
日銀のバランスシートが非常に厳しい
状況になっているというのは、この間、日銀総裁がお話しになったとおりです。長期国債、長期金利が一%上がれば、一兆円の日銀のバランスシートの痛みを負うということを、この場で、私の
質問に対して明らかにされました。
竹中大臣は日銀に何を期待されているのか、まずお尋ねをしたいと思います。