○木島
委員 日本共産党の
木島日出夫です。
昨年来、特に今通常
国会で、行刑問題についてずっと審査、審議してきました。
通常
国会も会期末でありますので、きょうは総括的な質問をする予定だったんですが、名古屋三事案のうち最後に起きた
事件、しかもずっと隠ぺいされ続けていた各
事件の中で
最初に発覚をした
事件、昨年九月二十五日に発生したいわゆる革手錠傷害
事件、これに関するビデオテープが上書き消去されていた。
本当に重大なゆゆしい問題だと私は思わざるを得ませんので、昨日矯正局から
調査結果報告書も出てきましたので、私は、この問題をおいて矯正行政を正すことはできないというぐらいに重大問題だと思いますので、そんな観点から、この問題に絞ってきょうは質問をさせていただきたいと思います。
どんなに重大なゆゆしい問題かといいますと、どの部分が消されたかという問題なんです。
昨年九月二十五日午前八時過ぎに発生したのがいわゆる革手錠傷害
事件です。これは、被害者が死亡ではありませんでした。生存しておりましたから事実が表へ噴き出してきたわけです。この事実が表に出たがために、実は、昨年五月の革手錠死亡
事件も表に出る。そして、その追及の中で、一昨年十二月のホース水による死亡
事件、真実は今
裁判所でも解明中でありますし、当
委員会でも解明中でありますから、断定は避けますけれ
ども、少なくとも二つの死亡
事件が明るみに出た
最初のきっかけの
事件だったんですね。
そして、消されたものが、昨年九月二十五日の午前八時二十二分から三十三分までの十一分間に及ぶ、
録画されていたビデオが上書き消去されたという問題であります。
消去された部分というのは、刑務官たちによって制圧行為がなされていたと思われる時間帯です。恐らく革手錠等がはめられる、その制圧行為が映されていた、そのような決定的な
録画部分が上書き消去されていたという事案でありますから、真実解明のためにも重大ですし、この問題の処理が、当の名古屋刑務所から名古屋矯正管区を通じてどのように本省矯正局に上がったか、そこを解明することが、矯正行政、矯正組織のありようを正すという点からも絶対避けて通れないと私は思いますので、
事件にきょうはさわりません、刑事
事件に私はさわるつもりはないので、矯正行政のありよう、矯正組織のありようについてお聞きします。
最初に、昨日矯正局から出された
調査結果報告四ページ、5、大変なことがここに報告されました。「約十一分間の映像の欠落の原因に関する名古屋刑務所職員の報告内容等」、要約をいたしますと、
事件が起きた後、平成十四年九月三十日、名古屋刑務所の関係職員から、名古屋矯正管区を通じて、
監視卓担当の前記看守Aの約十一分にわたる操作ミスによるものとの報告を受けていた。
要するに、この
事件の問題の十一分間の、ビデオテープから消去されていた問題は、当初矯正局は、平成十四年九月三十日に、上書き消去じゃなくて、看守Aの操作ミスによって映っていなかったんだという報告を受けていたんだと。
しかし、今回、当
委員会から再
調査しろという厳命を受けて、今年、さきの七月の九日から十五日までの間に再
調査しましたね。その再
調査の結果、その看守Aの操作ミスというのはうそだった。「関係者の供述等により、その報告は、現在刑事裁判の被告人とされている職員Bが起案をした看守A名義の報告書に基づいたものであったことが判明した。」大変な報告が昨日我々に出されました。これは間違いないですか。
そうすると、矯正局長にお尋ねしますが、この重大な報告を
国会に提出するに当たって、この
調査に、当然看守Aから直接聞き取りしたことは間違いないんですね。その中で看守Aは、私の操作ミスというのはうその報告だった、真実はちゃんと映っていた、しかしその後上書き消去されたんです、そういう真実の報告が、あなた方のこの七月九日から十五日までの再
調査によって判明した、こう聞いてよろしいですか。