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横田政府参考人 お答え申し上げます。
おっしゃるように、新潮45七月号に、「
名古屋刑務所」という副題がついて「「
刑務官接待」の酒池肉林」という記事が載っております。恐らくこのことでございましょうけれども、この件は、
刑務官が仮名になっております。収賄の具体的な事実、収賄と言われていますけれども、その具体的事実が摘示されておりませんので、その内容の真否を確認することはできませんけれども、他方、この新潮45の編集部からは、この雑誌が公になる前、掲載されるに先立ちまして、本年の六月の二日でございますけれども、
名古屋刑務所に対しまして、当
刑務所、
名古屋刑務所に勤務する実在の
刑務官について取材がありました。恐らく、その編集部から
名古屋刑務所に取材のあった実在の
刑務官がここの仮名となっている人と同一人物であろうというふうに思いますので、それを前提にして若干御
説明申し上げます。
新潮45からの取材の内容ですけれども、これは、当該
刑務官につきまして幾つかの点を指摘しまして、まず第一点が、
名古屋を拠点とする暴力団組長や
名古屋刑務所への入出所を繰り返している男から現金を受け取ったり、ラブホテルで女性による接待を受けるなどの収賄行為を行っていた事実の有無だということが第一点でございました。
それから、取材の第二点は、この実在
刑務官が暴力団の
関係者から土地を譲渡された事実の有無ということでございました。
それから、取材の第三点は、この
刑務官がたびたび三重県に出かけまして
暴力団関係者の接待を受けた事実があるかないかという、この三つの点についてでありました。
いずれも具体的な内容ではなかったものですけれども、一応、
名古屋矯正管区及び
刑務所におきましては、可能な限りに幅広く
調査を行ったというふうに聞いております。
それで、その
調査といたしましては、当該
刑務官、それから
関係職員、それから取材者が念頭に置いていると思われる被収容者、これも仮名になっておりますけれども、この45の記事では。その者から事情聴取を行いました。それからまた、
関係記録も確かめました。土地の購入につきましては、売買を仲介しました不動産会社やそれから刑務共済組合に対する
調査も行いました。
その結果、新潮45の編集部が言ってきた当該
刑務官はもとより、その他の職員やそれから被収容者も、取材対象の不正行為の事実を否定しておりました。そしてまた、土地の購入に関しましては、不動産会社が、通常の取引会社、現にその取引の仲介に当たった不動産会社もまた、これは通常の取引でありましたと言っておりますし、土地の購入資金は、刑務共済組合からお金を借りて、そして買っていたということもわかりました。
このような
調査結果でございましたので、
名古屋刑務所におきましては、新潮45の編集部に対しまして、これらの
調査の結果を伝えました。そして、
調査の結果、不正行為は認められないという回答をいたしましたところ、編集部におきましては、
暴力団関係者から土地を譲渡されたという点の記事は、これは雑誌に掲載されておりませんでしたが、その他の点については具体的な事実の摘示のないままに掲載されているという
状況でございます。
以上であります。