○中西
委員 今のような答弁をいただくと、どうも私はこの
遠山プランというのを、先ほど三つの柱について
説明が、簡単ですけれ
どもありました。これを大体、その中の主要な点をずっと列挙したものを持っておりますけれ
ども、あなたたちが示した分です、これは。それを持っておりますけれ
ども、時間がありませんから読み上げませんけれ
ども、これを見たときに、さっき私が基本的な理念は変わっていないかと言った
平成十年、九八年の方針、そのことはここにはほとんど出ていないんですね。それは今、言葉の上では、その間ずっと考えられてきた
大学改革という中からこれが出てきたというような言い方をされたんですけれ
ども、そうすると、前の基本的なものがどこに行ったかということが私はわからぬから、その
整合性について明らかにしてくれと質問をしたんです。
しかし、そのお答えをいただきましたけれ
ども、私はやはり大きく、結局、経済諮問
会議に出るに当たって主体的な理念というものを示さないとその中にのみ込まれてしまうという懸念があったから、むしろ積極的にこれを出された、こう理解していいでしょう。この
遠山プランなるものを出したわけです。
そうしますと、これが今度は、なぜ私はそのことを言うかというと、前の自民党、これから後になりますけれ
ども、今度の数を合わせろ、少なくしろというものが出てきた、二〇〇〇年における自民党の調査会の
意見、それから、もう言う時間がありませんから言いませんけれ
ども、その後におけるそれぞれ出てきたところを見ると、まさに
日本の経済がにっちもさっちもいかなくなっている、これを再生するためにはこういうことでやらなくちゃならぬということが中心
課題になっていけば、小泉総理が言う民営化、それに近づけるために、そのためにまた独立法人化も出てきておるし、その中身を見てもそうなっていますよ。
だから、それらの一連のものとしてこれが出され、これが今度は、独法問題を論議するときには、その
視点からすると全くそうなっていますから、私はその点についてもうとやかく言いませんけれ
ども、少なくとも今まで続けてこられた姿勢があって、
統合なりなんなりがされていった。なぜかというと、地方における
大学等も格付してどんどんふるい落とす、三流
大学という、こういうものが出なきゃいいですよ、出ている中ですから、もうそれより以下の地方の格付された
大学、新しい
大学、こういうものはどんどん切り捨てられるんじゃないかということを私は懸念します。
だから、そういうことからすると、今私が
指摘をしましたような、一番大事なところが、
大学像そのものが変わったのかということを
指摘をしなきゃならぬものですから、今
指摘をしたんです。しかし、お答えは、私が納得できるような内容になっていないということはもう明らかです。
そこで、あと、ありませんからもう
一つだけ聞いておきますけれ
ども、
大学の
再編統合について、
大学の構造
改革の方針を経済財政諮問
会議に報告いたしましたが、
遠山プランの三つの柱の中で、
国立大学再編統合については「大胆に進める」と言っておる。この「大胆に」というのは、
大学の数の大幅な削減を目指してスクラップ・アンド・ビルドで活性化というのが、今度は、さっき申し上げた十三年のもののトップに出てきていますよね。
そういうことから、
文科省は、二〇〇〇年五月の自民党の政務調査会提言に沿ったものと、そのために言われておるんです。だから、沿ったものとして、この
大学の
統合だとかいろいろなものは全部やられているんだ、こういうふうに言われているんです。ですから、
文科省は、二〇〇二年の山梨大あるいは山梨医大、筑波大と図書館情報大、二〇〇三年の十組二十
大学を
統合して
教育研究をパワーアップすると言われておりますけれ
ども、これはどうも、今までの流れからすると、
大学の自発的な
要請でなくて、
文科省の、上からのにおいが強く私にはするわけですね。ですから、この点はどうなっておるのか。
なぜ私はそのことを言うかといいますと、後で
統合計画の特徴について私は
指摘をしようと思ったんですけれ
ども、山形
大学の
教育学部を初めといたしまして、私が
指摘をするのは、少人数学級ですね。これに必要な教師の問題、あるいは、将来的には学級定員の変更までしてやらなくちゃならぬということは目に見えて明らかです、あなたたちは抵抗しているけれ
ども。こういう問題だとか、地域の社会
教育だとか生涯
教育だとか、こういう全般的な、これからの
教育の面における視野を大きくして総合的にどうするか、そのときに
教育の
専門家をどう
養成するかということが今この計画の中には入っていない。
むしろ今、何かといったら、山形
大学だとかいろいろなところの論議を聞いておると、
学生定員のやりとりのみが表面に出ているような気がしてならぬわけですね。私は、山形
大学にちょっと関心を持って
関与したことがあるから、なおそのことがはっきりするわけです。
そうすると、一番肝要な
大学の
あり方、地域にという、こうした問題が果たして、私たちが納得、あるいは国民側が納得できるような内容で進められた
統合なのか。これが、今言うような
遠山プランだとかいろいろなことから全部独立した形の中でやられておるというのなら、私は別です。ところが、それがもう全部関連づけられて、その間にずっと出てきたものと合致するような格好になっていますから、それは民営化論であり地方移譲であり、そして肝心の
大学像そのものが私はゆがんでくるんじゃないかということを考えますので、この点について、
文科省がそういう姿勢であるだけに、地方との
関係はどうなっているでしょうか、お答えください。