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牧野(聖)
委員 この問題が出ましてから、今三十六都道府県からこの
体制を堅持してほしいという要望書が
政府にも行っていると思いますし、我々のところにも連日来ております。このことについては、またあすとか、これからいろいろ御審議をさせていただくことになろうかと思いますから、
大臣、ぜひこの
基本的な最低基準を
確保していくという気持ち、
体制は堅持していただくように心から強くお願いさせていただきます。
それから、
国立大学の
法人化等の問題については、先ほど馳議員が非常に高い
観点から質問していただきましたので、私は、予定してまいりましたけれども割愛したいと思います。
ただ、
大学改革について気になるところが私からすると一つあるんですよ。競争原理を導入するということと一点豪華主義、この二つで乗り切っていこうという姿勢がどうもありありだね。これは短期的には成功するでしょう、短期的には。でも、長期的には非常に危ない考え方に基づいた
改革になるんではないかなと僕は思いますので、ぜひ慎重にやってほしい。
それから、
第三者評価機関というのは、これが現代
社会では一番危うい存在なんですよ。この前の東電の原発の
事故のときも、本来、
国民の立場に立ってやるべき保安
委員会とかそういったところが、どちらかというと企業側とかそういうのと癒着しちゃっているね。それから、いろいろなところで建物を建てた場合のコンクリートの、計算どおり、設計どおりやっているかどうかという審査も、自分
たちで審査するような
状況ですね。それから、おふろ屋さんの衛生面も、だれもする人がいないからおふろ屋さんがお金を出して人を雇って、みんなで調べて回った。そういうふうなことがあると、それは都合のいい結論が出てくるという感じはするんですよ。
だから、文科省から天下りした人が第三者
機関に入ってくる、
大学からのOBが入ってくる、そうすると、やはり自分
たちの言うことを聞くところに評価が甘くなるという心配があるんですね。そうしたら、そこにお金がたくさん行くということになれば、とてつもない権限が
第三者評価委員会のところに行くということになりますと、度を過ぎると、それは
教育の公平性、中立性とか、そういったものをゆがめる結果になるかもしれないという懸念がありますので、その点はぜひ注意して取り組んでいただきたいと思います。
時間が来ましたので、本当に一点だけ要望します。大衆芸能の
振興についてという質問をしようと思っていました。
先ほど
所信表明の中で
文化に触れたのは、百六十行中おおむね八行なんですよ。全体の五%ですね。去年の字数は七%でした、調べてみたら。それから、歌舞伎だとか浄瑠璃だとか能だとか、今度はオペラとかバレエでしょう、そういう脚光を浴びるところばかりお金をかけていこうとしているんですね。僕は、本当に
文化大国というものを標榜するなら、民謡とか詩吟とか踊りとか三味線だとか琴だとか、そういった大衆に浸透しているものに力を入れるべきだと思うんですよ。そういう視点が欠けている。だから、それはちゃんと取り入れてほしい。これもきょうは要望にとめます。また改めてこれは質問させていただきたいと思います。
最後に、
科学技術のことについて質問をさせていただきたいと思います。渡海副
大臣、よろしくお願いいたします。
私は、産学官共同路線というのは余り好きじゃなかったんですよ。一九六〇年代の
大学紛争の中で
教育を受けてきましたので、そういうことをやると学の独立とか真理の追求というのが企業の利益のために曲げられてしまう、そういうインプットがあって、余り好きじゃない。
ところが、
科学技術とかこういったものについては、産学官でやっていかなくちゃならない
時代ですね。そうでないと
世界の中に
対応できないというのがよくわかります。日本の経済も
文化も伸ばしていくためには、産学官の共同路線は私はいいと思います。しっかりとやってほしい。そのことについてどんなふうに考えておられるのか、お伺いさせていただきたいです。