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仙谷委員 いやいや、そういうこともできるかもわからぬけれ
ども、減資したって全然悪くないじゃないですか。百六条に書いてあるじゃないですか。何で減資しちゃいかぬのですか。あなた方が、減資じゃなくて、そういう生ぬるい、株主に甘いことを選択しようと思ったら、政治
責任でできないことはないよ、それは。政治
責任とってくださいよ、そのかわり。冗談じゃないよ。今、マーケットの中で一株どのぐらいの値打ちと思われているか知っていますか。二十八円じゃないですか。それに見合うだけ減資してもらわなければ、
国民は救われない。
それで、一時
国有化の話をされたけれ
ども、こんな大部分普通株を取得すれば、発行済み
株式のうちの国の保有が五〇%を超え、七〇%を超え、九〇%になんなんとするような普通株の保有の仕方をするような
資本注入であれば、私は、ちゃんと対価なく、先ほど申し上げたようにTOBをかけるか、あるいは、対価なくちゃんと
破綻認定をして一時
国有化した方が早いと思いますよ。きれいに整理できると思いますよ。
それで、先ほど申し上げたように、ちゃんと、
グッドバンクは早々と株建てして、マーケットで売ってしまうぐらいのことをやった方が簡単です。簡単だし、お金を貸す
銀行ができる。幾らこんなことをやっても、毎年毎年業務純益が全部
不良債権処理に取られてしまうような
銀行が十も二十もあっても、どこにも貸し越し残高がふえてないじゃないですか。毎年二十兆円ずつ貸し越しが収縮しているんですよ、今。このことに思いをいたさないと。
金融仲介機能、
信用創造機能をどうやってつくるのか、そのために
金融庁はどういうポリシーの
もとにどういうメスの入れ方をするのかというのが問われていたんじゃないですか。中途半端なことばかり幾らやったってだめですよ。
やるべきことは、原則に従って、
資本主義の原則、マーケットの原則、
資本充実の原則、真実性の原則、あらゆるところにプリンシプルがあるんだから、それをごまかすようなことばかりやって、持ち合い株の反対の
株式所有者のことをおもんぱかってかなんか知らぬけれ
ども、そういうことをやるから、いつまでたっても病気が悪化するだけでよくならないんじゃないですか。みんなうなずいてるじゃないですか、自民党の人も。
私はいいかげんなことをやれと言っているんじゃないんですよ。当たり前のことを素直に法律
解釈して、
金融庁の連中がどこでこんな政令をつくったのか知らぬけれ
ども、
国会にも提出しない政令を勝手につくって、やみからやみへ何かうまく、減資をしないでも配当しなければ株主
責任を問うたなんて、冗談じゃないですよ。そんなことをやられたんじゃ、
税金を使われる方はたまらないということを先ほどから申し上げているわけです。
これは本当に
竹中さん、早々と減資をやらないなんということをおっしゃっているんだけれ
ども、これは考え直してください。こんなことを、我々にちゃんとした
数字も見せない前に、減資をやらない。
それで、私が申し上げたように、四百六十億株分なんですよ、二兆三千億というのは。これも、ちゃんとあなた方がリスクアセットの金額をここに出していればすぐわかる金額ですよ。二十七、八兆円のリスクアセットがある、八%相当分は二兆三千億だ、極めて単純な割り算じゃないですか。そういう児戯にも似たことで、わざとそれを新聞社にリークして、二兆三千億もかかるんだ、二兆三千億かければうまくいくんだみたいな話をあおり立てているけれ
ども、今までのこの五年間、少なくとも五年間の経験からいくと、全く、やり方といい、何といい、そのときは新聞では何かうまくいくように、これで
日本の
金融機関は
金融機能は
再生されるみたいなことを言って、全部反対じゃないですか。
幸い私がこの七年間議席を引き続いて持っておるからこうやってわかるけれ
ども、一遍でも落ちておったら、ああもう
仙谷もいないから何やっても自由だみたいな話になるんじゃないですか。ここは本当に、減資の問題を含めて、ちゃんとした原則に従って処理をしてくださいよ。
別に、幾らつぎ込むか、その金額についてまだ我々は知らされていませんし、まだ決まってないと言っている。金額が大きかろうと少なかろうと、危機をちゃんと封じ込めて、さっき申し上げたように、
金融機関が
金融機関としてお金を貸せるようになる、リスクマネーを貸せるようになる、そのためにはどうしたらいいのか。
そのために最も少ない金額でやれれば一番いいけれ
ども、それはしかるべき金額がかかるだろうということを、あなたは五年も前から認めておるじゃないですか、その点は。
七十兆に賛成したのは、菅直人と私が泥をかぶって言ったんですよ、あのとき。本当ですよ。世間からどれだけ非難を浴びたか。必要なものは必要なんだという、そのぐらいの構えは私もありますから。どうですか、ちゃんとやってください、ちゃんと。