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竹中国務大臣 仙谷先生からまたいろいろな、たくさんの今御
指摘をいただきました。
一つは、
金融再生プログラムが骨抜きになっているからこういうふうになっているのではないかという冒頭の御
指摘、これはしかし、実にいろいろな御意見がございます。ある大新聞の社説では、
竹中プランが過激過ぎるから株価が下がっているんだというふうにいまだに書いている。一方で、御
指摘のような
指摘もある。
我々は、別に、今のプランが過激だとも思っておりませんし、骨抜きだとも思っておりません。工程表に示された
幾つかのプログラムは着実に実施をされておりますし、昨年度の中でやるべきことというのは、優先株から普通株への転換の話も含めて、すべて、そのガイドラインを
整備して、それにのっとって着実に今やっていこうとしているところでございます。
これを受けて、
仙谷委員はよく御
承知であるとは思いますが、株価については大変に厳しい
状況にありますが、実物経済そのものは、実は、
政府の当初予想を上回る成長を実質成長率では遂げたというのも、これは事実でございます。私は、やはり経済そのものは、それなりに、構造改革の効果を反映して、少しずつではあるけれども、前向きに動いている、その中で、
金融面での、特に株式
市場で非常にまだ問題が続いているというふうに
認識をしております。それを取り除くのがデフレ克服に向けた我々の重要な取り組みであって、日銀とともに今
努力をしているわけであります。
もう
一つ、例えば
市場に対しての介入、特に会計
基準そのものに対して
金融庁の態度はいかがかというような御
指摘がございました。我々の態度は極めて明快であります。これは、商法の中に、一般に公正妥当な会計
基準をもって定めなければいけない、ここがもうまさにすべてだと思います。
では、一般に公正妥当な会計
基準というのは何なのか。以前は、大蔵省の中にありました企業会計
審議会等々で
専門家が集まって
議論し、それが結果的には一般に公正妥当な会計
基準を形成してきた。しかし、これは
政府の一部である、
政府の中でこういうのを決定するのはいかがかというさまざまな国際的な声の中で、
政府からも独立して、民間企業からも独立している今の
財務会計
基準機構で
議論するというような方式が今定着しつつあるところでございます。
したがって、そこで
専門家を中心に、かつ各
業界、各利害関係者の意見を幅広く聞いて、それで会計
制度を
審議してもらうのが筋である。我々は、したがって、今そこの機構にその
審議をお願いしているわけでありまして、姿勢は我々としては全く揺らいではいないというふうに思っております。
最後に議員が御
指摘になりました、まさに、今のお金の流れが、結果的には公的な部門へとどんどん吸い寄せられている、
リスクを回避する形で公債、国債がその
資金を吸収している、それに見合う形で財政の赤字が続いている。この
状況を変えることは、これはもう大変重要なことであるというふうに思っております。
経済財政諮問
会議でのことしの
一つの大きなテーマとして、公的な
資金の流れについて、根本的にこれを見直そうではないか。その中にはさまざまな問題が入ってくるというふうに思いますけれども、このような
システムを打ち破っていくことが構造改革だというふうに思っておりますので、まさに
政府、日銀一体となって、このような収縮の、萎縮のメカニズムを打ち破るべく一層の構造改革を進捗させたいというふうに思っているところでございます。