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扇国務大臣 谷田議員から大変貴重な御
意見と御
質問をいただきました。
今おっしゃいましたように、私は、本来はゴールデンウイークに行くはずでございましたけれども、SARS問題等々で、私が拒否したのではなくて、
中国側から、責任が持てないからという大使の御助言で、私はやむなくおくらせました。そして、今
国会が終わりまして、三日に行き、四、五と二日間にかけて
中国を訪問することが今内定しております。
そういう
意味では、今、
谷田議員がおっしゃいましたように、時期的にはもうぎりぎりかなと思うようなことでございますし、今回のことに関しましては、私は、
鉄道のみならず観光の面も含めて訪中するつもりでございますけれども、改めて今、
谷田議員から
新幹線システムに関してのみの御
質問でございましたので、そのことに関しましては今大事な線を三点御教示いただきました。おっしゃるとおりでございます。私は一番それを心配しております。
そういう
意味で、
中国としては
中国独自の
技術で
自分たちだけでやっていきたい、これは当然国の権威として私はお
考えになるべきことだと思います。けれども、オリンピックあるいは
万博等々控えまして、今、
中国が
北京から
上海までの間を
計画しております中で、我々は何でも売り込むということではなくて、
日本がこれだけのいい
技術を持っていますよと。しかも、御存じのとおり、三十九年間、七十億人を無事故で輸送した
経験がある。これが一番大事な
日本の誇るべき
技術だと私は思っております。
それと、これは三つございますけれども、今まで乗客の事故がゼロの高い
安全性がある。何よりも
安全性が第一である。それを
日本は堅持しているということが第一点。
そして二点目には、時速三百キロという高スピードを出すことに、
安全性を確保しながら三百キロというものを現実に走らせているというのが二点目でございます。
三点目で大事なことは、一時間
当たり列車の本数、これが十本を超える高密度で走らせているということなんですね。それと、これに附属して言いますと、走らせているだけではなくて、
日本の
新幹線は、この
車両がだめになったら次の
車両は倉庫に準備して待っているよというのではないんです。在庫ゼロでございます。全部実用していて、なおかつメンテナンスが行き届いているというのは、他に例を見ない高度な
技術でございます。
これらの
日本の高度な
技術と
保全性と、そして、今まで少なくとも、普通に走っていて時間のおくれは十八秒が一番最大でございます。それくらい時間が正確でございます。そういうことも含めて、私は、
日本にはこれほどすばらしい
技術と
保全性あるいは
安全性があるということを
日本として発信するべきだと思っておりますので、そのために行くので、無理無理に売り込むつもりもありません。
ただ、今までの我々の
技術そして
経験、それが
隣国である
中国にもしもお役に立つのであれば、これはお互いに協力していって、より
日中友好のきずなを深める。そういうことに役立つのであれば、私は、確実にきちんとした担保を
日本もとって、
技術移転というものが、今、
谷田議員が御心配になったようなことがないようにくれぐれも注意しながら、これは
事務レベルで話を詰めてもらおうと思いますけれども、まず、私は
日本を代表して、今までの
経験と
技術と
安全性を
確認して向こうに伝えるということが第一歩であると思っておりますので、高密度で、そして人口がこれだけあるものを無事に運んでいるということの
宣伝役もさせていただきたい、そう思って訪中することにしております。