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扇国務大臣 今、一川議員がおっしゃいましたように、連日、毎時間のニュースのトップはSARSのニュースから始まります。そういう
意味では、我々は今一番SARSに関心を持ち、やっと一昨年の九・一一、あの九月十一日の同時多発テロ以来、
経済も
空港も、あらゆる面で影響を受けました、それがやっと少しもとに戻りかけたかなというところにSARSの問題です。
そういう
意味では、
経済的にも産業的にも、あるいは精神的にも、大変このSARSというものが今私たちに重くのしかかっておりますけれども、まず、この水際作戦、幸いに今、
日本人の発症はございません。そのために、我々は、水際作戦で
最大限のSARS予防をしようということで、
空港、あるいはおっしゃったような港湾、そして観光客等々にも、大変御迷惑はかけますけれども、
最大限の検査をさせていただくということをいたしております。
まず第一には、対象地区と
日本とを移動する
皆さん方に、
お客様に対する十分な情報提供をしよう、出ていく人にも、そこは危ないですよと。また、そういうことを
外国にいる
日本人に対しても、情報の提供というのが一番私は大事だろうと思って、それを一番にしております。
そして
二つ目には、もしも感染の旅客が発生した場合にはどうするか。これは、内閣でこのことで関係閣僚
会議をいたしまして、すべての点でこれの対処マニュアルというものをつくりました。それによって感染や二次感染の予防をしよう、それは厚労省も
空港も、あるいは我々
国土交通省も、それから海上保安庁も含めての対策を、マニュアルをつくっております。
例えば、飛行機の中でもしも、自分はどうもせきが出る、あるいは熱が出てきたというような人は、もし、
外国から来る飛行機の中で発症した場合には、まずスチュワーデスに言う。スチュワーデスは機内でお医者様がいるかいないかを聞く。そして、その疑わしいと思われる人を一番飛行機の後部座席に移動する。そして、その方の使うトイレは、失礼ですけれども、洗面所も特定させていただく。そして、機長に連絡をして、もしも
空港の、どこか一番近いところでおりて、検査ができる
空港はどこかということを探す、そういうふうなマニュアルも全部つくっております、例えば飛行機を例に挙げれば。
そういう
意味で、私たちは
空港で、少なくとも着いた
お客様に対して、体温検査なんですけれども、赤外線の、あれ、八百万なんですけれども、その赤外線検査でまず、
お客様に一々赤外線検査ではからせていただいて、熱があるかどうかということも、大変失礼ですけれども、これもやらせてもらっているということで、あらゆる面で、発生した場合に、一番最初に、
日本は隔離病棟というものが少なかったんですけれども、厚生労働省の
大臣の御
努力で、今二百くらい病床も、隔離病棟もできました。そういう
意味で、安全対策をとっております。
もう
一つ、一番大事なことは、SARSによって大変お客が減り、そして中小
企業で、中小零細まで入れていいでしょうか、大変財政的に困っている業種がたくさん出ております。昨日も
一つ観光業者が倒産したという話も出ましたけれども、これは四月の十七日でございましたけれども、中小業者というものの資金繰りに対応しようということで、
信用保証協会による保証枠を二倍にしようということで、今これも対応をしております。
また、五月の十五日から、休業手当等の一部を助成する雇用調整助成金というものも、これは厚労省の中ですけれども、それを利用して、旅行
事業者でありますとか航空
事業者をこれに追加しようということで対処方法をとっております。
また、航空
事業者に関しましては、
日本政策投資銀行の緊急融資について早期に実現できるように、これを今大至急で調整中でございます。
そのように、あらゆる面で、まず発生させないということ、そして二次感染をさせないという予防、そして業者に対しての手当てというものを今つくっているというのが、SARSに対する対応でございます。
テロに関しましては、既にこの
委員会でお話ししましたように、テロ対策にとっては、これは九・一一のときに、すべての航空、鉄道、そして新幹線等々の運転席に入らない、操縦席に入らないというようなことも完備いたしておりますので、そして、検査も、フェーズEという一番強い検査方法で
お客様に対して検査を、失礼ですけれども、させていただいているということで、テロ対策は、一昨年の九月十一日のテロ対策以来、これは今でもその対策を続けております。