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日森委員 社民党の
日森でございます。
先行七法人でこの
住宅金融公庫が入っちゃった、非常に残念に思っているんですが、この間、
住宅金融公庫が果たしてきた
役割というのは非常に大きなものがあると思うんです。その
役割は、これまでも大きかったけれ
ども、これからも
国民の側のニーズからいうとかなり期待度が大きいし、実際にシェアでいうと三五%、四割近いシェアを抱えていて、それだけ信頼があるというか安心感があるということで、ずっとやってこられたと思うんですね。
これについて、私は率直に申し上げると、なぜ廃止をしなければならないのかということ自体がどうも疑問に思っているんです。
そういう
意味で、いろいろなアンケートが最近出されていまして、
国民の側、
利用者の側から見るとどういう
思いがあるのかということをちょっと
紹介して、
大臣の感想をお聞きしたいと思うんです。
電通リサーチ、ここが行った
住宅金融公庫の利用と
住宅計画に関するアンケート調査というのがありますが、これは四千五百二十三件回答があったそうです。このうち、
公庫融資を絶対利用したい、ぜひとも利用したい、これが三九・一%だった。できれば利用したいというのが四一・一%。八〇%ですね。この人たちがこのアンケートによると
住宅金融公庫の
融資を利用したい、こういうふうに答えているわけです。
年収別で見ると、
年収四〇〇万から九〇〇万円の
方々、こういう層の
方々の八〇%が
住宅金融公庫を利用したいんだ、こういうふうにおっしゃっているわけで、特に、四〇〇万円から六〇〇万円の人では、五〇%以上の人が、絶対に、あるいはぜひともこの
住宅金融公庫を利用したい、こういうふうに調査の結果が出ています。
その理由なんですが、これはもう、
公庫のずっとやってきた
長期、
固定、
低利なんですね。
長期間
低利の
固定ローンを利用できる、これが九割を超えています。それから、
長期にわたり安定的な
返済額の見通しが可能で、安心して資金
計画が立てられる、こういう魅力があるということで、こういうアンケートの結果が出ているわけです。
それから、
公庫融資の
住宅は質の面で安心できる、
公庫が
融資の
条件にいろいろ質の問題についてかなりきちんとした
基準を出していますから、これが六七・〇%いる。それから、
融資対象者の
選別がない。先ほど話がありましたが、
融資対象者の
選別がない、これが非常に使い勝手がいいんだ、ぜひ利用したいんだという理由になっている。これが六二・六%。
経済状態により借り入れが困難になる心配がない、これが六一・二%。こういう理由で
公庫に期待する声が、このアンケートの中ではかように出ていました。
それから、リクルートのユーザー調査というのもあるんですが、これは、
公庫を存続してほしいという支持をする声が七七・七%、小泉さんの支持率よりもずっと高いということになっています、これはどうでもいいんですが。
それから、ハウスメーカー、中小工務店、建材メーカー、設計事務所などの
住宅産業従事者を中心にした、ユーザーも含まれているビルダー経営研究所というところの調査で、
小泉内閣の
特殊法人改革については賛成だよというのが六三・三%あるようですが、しかし、政策の重要性を考慮して、必要、不要を見分けるべきという声が八一%あった。何でもかんでも民営化すればいいんだという話じゃないんだというふうにここの人たちは言っていまして、
公庫融資は今後とも必要というふうに答えている人が七九・八%あったということなんです。
利用者も供給するサイドも圧倒的に
公庫を支持している、この結果が数字で出されていると思うんです。そのことをぜひ
大臣にもしっかりと受けとめていただきたいと思うんです。
自由意見というのもこの中で出されていまして、これを要約すると、
公庫廃止論はだめだ、
公庫廃止は反対だという理由は、
長期、
固定、
低利融資の必要性、これがもう絶対必要なんだ。それから、低所得者などへの配慮、これについても絶対必要なんだ。それから、
住宅の質の
向上、これも
住宅政策上からも必要なんだ。それからもう
一つは、今の
銀行、いろいろな不祥事がありました、
不良債権もあります、だから
銀行自体が余り信用されていない、そういう
民間金融機関への不信感というのもある。それから、
景気への不安。これらが、
公庫を存続してほしい、廃止は絶対だめだよ、反対だよという理由になっているわけなんです。
もっと
紹介してもいいんだけれ
ども、こういう声が恐らくほかのところでもたくさん出ているんですね。不動産協会とか
住宅生産団体連合会とか、いろいろなところのアンケートの結果が出ているんですが、ほぼ同じですよ。みんな
公庫を残してほしい、こうおっしゃっているわけなんです。
そういう
国民と、あるいは
事業者ですね、供給側も、それから
利用者というか、家をつくる側も必要と、これだけ大多数の人が必要だと言っているアンケート結果が出ているわけですが、これについて
大臣から率直な感想をお聞きしたいと
思います。