○玉置
委員 今
大臣がおっしゃったのは重量税の問題でありまして、私は補助金そのものの話をしておりまして、直轄
事業に対して、あるいは
地方主体の
事業についての国の補助金の補助率を変更して、今二分の一であれば、臨時的に景気対策として四分の一かさ上げするとか、こういうことができませんかということなんです。何かの機会にまたついでに答えていただきたいと
思います。
それで、なるべく簡略にまとめて
お話ししますが、実は、高速道路そのものが今非常に問題になっているんですね。道路四公団民営化の話が出ておりますが、私は、当局が民営化を進めているんですけれ
ども、決して民営化だけが
一つの手法ということではなくて、今あるものだけでも、ある程度、
考え方によって、安くして、また償還もできるのではないかというふうに思うわけですね。
道路公団は、今八千六百人ぐらい職員の方がおられます。それで、建設費用とそれから維持管理費用、そういうようなものを含めて決算がいろいろ出ているわけですが、どう
考えても、まず日本は高速道路が高過ぎるということが諸外国との比較で簡単に出るわけです。
例えば、日本とフランスを比較しますと、二対一ぐらいですね。当然日本が二、フランスが一。それから、イタリアになりますと、まだもっと、三対一ぐらいとか、だんだん格差がついてきて、アメリカになりますと、もうほとんどがただですから、比較できないというぐらいなんですね。
ドイツもそうですね、ただです。イギリスもただだ、最近市内部だけ取ろうという話がありますけれ
ども。そういうふうに、高速道路の料金が非常に高い。
それから建設コストですが、日本とアメリカを比較しますと、一キロ当たりの建設費は、アメリカは一・六億円、日本は六十七億円、そういう数字が出ているということですね。
それから、もともとは償還方式で高速道路がつくられたわけですが、一九七二年にいつの間にかプール制に変更されているということがありまして、
国民が、それでも知らずに、ただになるからということで、高いのに乗って、ずっと損をしているということであります。
そこで、ずっと見てみますと、乗用車が比較的利用が少ない結果が出ています。貨物自動車が非常に多いということもありまして、これはやはり経済の大動脈ということで、自動車輸送にもうほとんど変わってきていることもあるんですが、なぜ乗用車が少ないかというと、
地域の都市間、大都市間の交通としてはいいんですが、隣町程度、あるいは
自分の町の中での移動、こういうようなところについてのインターチェンジがやはり非常に少ないということがこの利用度に影響しているというのと、やはりいわゆる経費で落ちないと乗らないというか、そういうところもあるということなんですね。この辺を変えていかなければいけないだろう。
高速道路全体の収益を見ますと、東北道とか首都高、それから東名、名神、そういういわゆる国幹道路の中の基幹道路、これについては採算が十分とれている。場合によっては、東名、名神なんというのは、百円かかるところを、百円取っているけれ
ども十六、七円で実は十分ペイしているということがあります。そこがまた一番交通量が多いということで、
考えてみたら、償還財源の大
部分を東名、名神、あるいは一部東北自動車道で稼いでいるということなので、ほかのところは償還にも値しないぐらいのところがたくさんあるということなんですね。
思い切って、そこだけを残して、全部ただにしたらどうだという
考え方が成り立つということなんですね。余計な人をどんどんとやはり、やめていただいてと言うと怒られますが、減らしていって、その人
たちの人件費負担を軽減するということとともに、余計なところに手を出さないで、上がった収益の一部を償還に充てて、公団としてなるべく余計なことをやらない。そして、パーキングエリアあるいはインターチェンジというものを一般に開放して、どんどんとそこでいろいろな
事業展開をしていただく。その上がりは当然、有料
部分であれば公団に入れる。それもまた収益の改善につながっていくだろう。
それからもう
一つは、インターチェンジをふやすということですね、無料
部分を特に。
本当は、有料
部分もふやせば、ETCが進めば簡単に徴収できるわけですから、人件費もふえないということなんですが、特に無料
部分をどんどん開放して、その中で
地域開発に寄与するようなことをやはりそこの中に取り入れていくということであれば、道路の利用度も上がりますし、その出入り口、インターチェンジ
部分はその町にとっては大変有効な活性化のための
事業が展開できる場所になるだろう、こういうふうに
思いまして、そうなれば、
地方税やあるいは国税という形で最終的にはペイできるということなんですよね。そういうふうに変えていかないと、私は、幾ら民営化してやったって、残された負債が簡単に償還できるとは思えないですよね。
というのは、今非常に安い金利ですが、実際に借りている金利は、当時は六・何%とか非常に高いものを、今償還しているわけですね。平均的には少なくとも四%から五%ぐらいになるだろうということになりますと、今の低い金利で計算しているから幾らという数字が出ていますけれ
ども、実際には二倍、三倍という金額が償還の、実際には払わなければいけない事態になる。こういうことを
考えますと、民営化論の中のいろいろな論議が出ていますけれ
ども、やはりそういうことにこだわらずに、
本当に何ができるんだということを
考えられた方が、確実に新しい
時代の高速道路のあり方につながる。
それから、先ほどの道路財源でありますが、そうあっちこっちに余計に使うならば、高速道路建設も含めて、国の
責任ということでやられた方がいいんじゃないかというふうに
思いますね。だから、道路関係以外にどんどんと拡大するのならば、むしろ高速道路を国が建設するという形でその財源を道路財源として使っていかれるということがより適切じゃないか、こういうふうに
思います。
長々としゃべりましたが、その答弁として、二分以内にぜひお願いしたいと
思います。