○松崎
委員 民主党の松崎でございます。
きょうは、少し毛色が変わりまして、在宅ケアとか緩和ケアとか、福祉の問題を質問したいと思います。
人生の後半になってまいりますと、私どもも、がんでの死亡とか難病の死亡者とか、死との問題あるいは大変苦しみながら亡くなっていく、そういう例がたくさん周辺に見られるわけでありまして、必然的に大変興味を持つということでございます。
きょうは、その中でも特にホスピスケア、この問題に関しまして御質問をさせていただきたい、そう思っております。
五年ごとに調査が行われておりますけれども、ことしがまた調査、つまり、末期医療に関する意識調査検討会、これがあるんですけれども、ことしの発表はまだ集計中ということでありますので、五年前の報告書を中心にしながら御質問をさせていただきたいと思っております。
今、病気になって自宅で療養を望む人が、実態は六〇%いるんですけれども、実際には一三・五%しか自宅で最期の病気を治療することができない。これは六〇年は、約五十年近く前ですけれども、七〇・七%が自宅で死を迎えていた。特にがんは、今一年間に三十万いるわけでありますけれども、自宅の死亡率というのは六・九%。これは病気の質にもよるんですけれども、どうしても病院でということで、病院が九一%、ホスピスが二・七%ですね。今、
日本も大分
施設ホスピスもふえてはきましたけれども、まだまだ非常に少ないものですからこういう数字だと思います。
この調査の中で、お医者さんの約六〇%、そして看護職員の七〇%近くが在宅ケアの推進が必要なんだと言っているんですね。もちろん、技術的な面、医療の技術面でもほとんど自宅での療養はもう既に可能なんだ、そういうデータが出ております。特に最近では、三一%のがんの末期医療に関しまして、いわゆるチューブ漬けというんですか、延命医療というんですけれども、これが非常に行き過ぎているんじゃな
いかと。むしろ、延命医療をある程度中止して、苦痛の緩和、これがポイントなんですね、苦痛を和らげる、そういう方向に移すべきだ、こういうお医者さんも約七〇%、五年前のデータでも出ております。
それで、当然、緩和ケアの病棟、私の柏というところにはがんセンターの東病院がありまして、歴史的に大変有名な緩和病棟があるんですけれども、こういう緩和病棟、これもお医者さんの五四パー、看護職員の六五%が必要だ、こう言っているんですね。
また、角度を変えますと、後でまた詳しく言いますけれども、リビングウイル、自分の最期を自分の意思で決めていくんだ、こういう運動も今かなり広まっておりまして、これも医師会ではリビングウイルに賛同している人が約七〇%近い。もちろん、
日本医師会も昨年は尊厳死というのを認めているわけですね。つまり、人間の最期の自己実現というものを、自分の死に方ということを自分の意思で選択するんだ、こういう今
状況というか、望まれてきている。
そういうことで、私は、
施設ホスピスも非常に重要なんでありますけれども、むしろ在宅ホスピスの方がもっと重要ではな
いか、そういうふうに思っております。
私は、
平成十一年の二月にも、
施設ホスピスのことでドイツへ視察に行ったことを質問の中で入れながら、その当時は
施設ホスピスがまだ少なかった、ですから、これをもっと普及すべきではな
いか、そういう御質問をいたしました。その後、何度かこのホスピスの関係の質問は
部分的に出ておりますけれども、昨年の三月六日の参議院の
予算委員会でも出ておりました。これはある程度質問がしっかりしておりましたけれども、そのとき坂口
大臣は、ターミナルケアを実現するシステムをもっとつくり上げて
いかないといけない、今後も具体的に、積極的に進めたい、そういう御
意見をお話しになっていました。
それからしばらくたっておりますけれども、特にホスピスケアの中でも在宅のホスピスケア、この
充実に関して
厚生労働省の方はどうお
考えでしょうか。