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平沼国務大臣 金田さん、この直前の
質疑の中で最後に
先生が言われたことは非常に重要なことだと思っておりまして、私
どもも、かつて水俣病も体験いたしましたし、また、
PCBのそういった問題もございました。そういったことで、
化学物質というものは、本当に、経済生活の豊かさの追求の中で、やはりなおざりにしないで真剣に検討する、これは当然のことだ、私、こういうふうに思っております。
バイオマス燃料の導入についてでございますけれ
ども、石油代替燃料及び再生可能資源としての意義を有する一方で、大気汚染等の
環境への影響、それから供給の安定性の懸念も
指摘されるところがあります。自動車の生産ラインや燃料流通システム等の一定のコストがかかることから、導入前に適切な評価を行うことが必要と私
どもは認識しております。
米国では、アルコール混入率一〇%、このアルコール混入を進めた場合の問題点がございました。これまで
我が国の市場で販売された車両については、御
承知のように、ガソリンを
前提に車両が設計されておりまして、他の燃料に対する
安全性は担保されておりません。したがって、ガイアックスを使用して車両火災が頻発をする、こういうようなことがあったことも事実でございます。また、ガソリンを
前提として、厳しい
環境規制を達成するための高度な排ガス処理のコンピューター制御が行われているというような事実もございまして、
製造時の想定した燃料とは異なる燃料を使用する場合には、改造を行わなければ安全、
環境上の問題を惹起する可能性がある、このように認識しております。
具体的には、
我が国の自動車の約七割を占めます軽自動車のような、
我が国の市場のみで販売されている車種については、アルコール燃料に適したコンピューター制御を行う制御装置への交換に加えて、燃料が直接接触する
部分に腐食が
発生しないメッキ加工を行った部品への交換ですとか、車両によっては、温度上昇による腐食を促進しないよう、燃料供給の配管の設置位置の変更が必要となるとともに、その交換に当たっては、
部分的な交換であっても、既販車であるので、エンジン等を一度外して部品を交換するといった大きな作業が必要でございまして、相当なコストの負担になります。したがって、私
どもとしては、今の
状況の中で、今回のそういう措置をとらせていただいた次第でございます。
しかし、バイオ燃料というものを推奨するということは必要なことでございまして、そういう
意味では、私
どもとしては十分に評価を行って、そして、二酸化炭素の排出量も少ないし
環境に優しい、こういうことでございますから、それは私
どもは政策をしっかりやっていかなければならない、バイオ燃料
推進法、こういう制定というものもやはり将来の検討課題である、このように思っているところでございます。