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小林(守)
委員 大臣の記者会見の中身も私もよく読ませていただいておりますし、非常に積極的な、
環境大臣、
環境省の出番というようなことで、言うべきことはきちっと言っていくというような
発言もなされておりますので、ぜひ今後の関与を御期待申し上げたい、このように思っております。
それでは、次に移りたいと思います。
一年半ぐらいになるんですけれ
ども、私の地元で出身地でもございます鹿沼市の
環境対策部の幹部職員が拉致をされて殺害された事件が、今宇都宮地裁で公判が始まったところであります。厳正な
行政執行というか、そういう形の立場で一生懸命頑張って不正を正していくというような
取り組みをしてきた職員が、
業者の不当利得欲求を阻害するというようなことで恨まれまして、結局、拉致されて群馬県の榛名山ろくあたりに連れていかれて殺された、そして捨てられてしまって、その遺体が、大捜査をここ五月に入ってからも県警を中心にやっているんですが、三日間ぐらいやってもまた見つからないというような
状況で、本当に残念な思いがいっぱいでございます。
私自身も、殺された小佐々さんという方も年齢的には同じ方でありまして、同じ職場にいたことはございませんけれ
どもよく存じ上げている方だったんですけれ
ども、また、それに絡むさまざまな
関係、市の職員、クリーンセンターという
清掃行政に小佐々さんの、殺された方の前に担当していた所長は、これまた自殺してしまっております。こんなことで、本当に何とも言いようのない重く苦しい、また、本当に小佐々さんの殺害については憤りを禁じ得ないものであります。
私は、その問題は問題として、
廃棄物行政、法制度上の問題がどこにあるのかというようなことで、この
委員会の中でも
大臣の所信のときにも触れさせていただいて、
大臣はそのとき、法制度上に問題があるということであるならば改正をしていきたいというふうな御
発言もいただいておりますので、まだ確定的にここだということまでは言い切れない、調査不足のところはあるんですけれ
ども、今日まで、宇都宮地裁の検察側の冒頭陳述な
ども踏まえて考えてみるならば、大分見えてきたなというふうに思っているところでございます。
その冒頭陳述をちょっと読ませていただきますと、その中に重大な
指摘事項がございます。
業者は、いわゆる殺害を示唆した、この方も死んじゃっています、自殺してしまっているんですが、
一般廃棄物の収集、運搬、焼却まで行っていた方でありますが、この
業者は、他
市町村が排出する、鹿沼市以外の
自治体が排出する
一般廃棄物の大半を鹿沼市の
環境クリーンセンターで
処理しておきながら、あたかも焼却費用のより高額な、みずからの経営する美化センター、鹿沼
環境美化センターという名称なんですが、そこで
処理したようにすりかえて差額を手にする詐欺的
行為を行っていたということなんですね。
これは、他
市町村から、鹿沼市以外の
市町村から預かってきた
ごみを、書類上は、自分の経営する会社で焼却し、どこか
最終処分場に捨てますというような契約をしているんですね。
書類上はそうなっているんですが、実際は、それを運搬してきて直接鹿沼市のクリーンセンターの方に持ち込んで焼却して、鹿沼市の
最終処分場に流れていくというような形で、その鹿沼市の
焼却施設への、あるいは
最終処分場への持ち込みの料金は、みずから経営する会社のものよりもうんと安いんですね。額的にどのくらいかちょっと調べていませんが、安い。そして、ですから相手方の
市町村に対して、排出する
市町村に対しては自分の会社でやるということで書類上きちっとやっていますから、その料金で請求をする、しかし実際は市の方へ流してしまうという形で、その差額を懐に入れるというような不当利得を稼いでいたというようなことが検察の冒頭陳述で明らかになったんですね。
これがどうしてできたのか、またできるような
仕組みなのか、あるいは、なぜこういうものはすぐに事務的に簡単にわからないのか。こんなでたらめをやっているというのがすぐにわからなければおかしいはずでありますけれ
ども、これがわからずにどんどん深みにはまっていって、しかも、市と
業者とのなれ合いというか不正な癒着があって、それが表に出ないようなものもあったわけです。
しかし、他の
市町村の
ごみが実態としては鹿沼市の方の
処理施設に入ってきてしまっていたというようなところで、何らかの、
民間の産廃でいうならばマニフェスト制度があるわけでありますから、少なくとも排出した佐野市やほかの
市町村は、実際に自分の町があるいは市が排出した
ごみは、書類上は別のところに行って
処理されているんだけれ
ども、実際はこういうふうに流れているというのが事務的になぜわからないのかということを法制度上の問題としてちょっと改革しなきゃならないのではないか、このようなことをちょっと
指摘しておきたいと思うんです。
ですから、まず第一点として、他
市町村の
一般廃棄物が鹿沼市内の
処理業者に
委託処理されるにはどのような
行政手続が必要なのかどうか、この
現状を教えていただきたいと思います。