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中川(智)
委員 私も住んでいるところは宝塚なんですけれども、やはり都市圏に焼却場をつくることがなかなか難しくなっている
状況がありまして、人家が割と少ない、用地の買収なんかもしやすいところとなりますと、非常にこういう矛盾というか、本当にある
意味ではすごく豊かな自然をつぶす、それに対して、行政がともすれば住民の声を圧殺してしまうということが極めて危惧されるわけです。
今の
大臣のお
考えというのを本当に大事にして、行政がしっかり住民の人たちの声を聞く、そして、そこの
環境が本当に残されるべきかどうかのそのような判断を冷静にしていくということが大切だと思うのですが、やはり都市圏を抱える自然が残っている場所というのは、ともすればさまざまな
事業に使われます。
ここの場所ですと、
一つの黒川という地域がございますが、そこはもうダムがつくられてしまいました。住民の人たちが立ち退きをして、一庫ダムというダムがつくられてしまった。そのすぐ隣接する王子という地域はゴルフ場ができてしまって、そのゴルフ場によっての
環境破壊がある。今回のこの国崎という地域では、今度は焼却場ということになって、そこは本当に豊かな自然が残っているところが次々とつぶされていく。
ゴルフ場とかそういうところは民間の
業者です。でも、これは
環境省のリーダーシップによって、政策によってやっていくところですので、ぜひとも
環境を守るということが一義的にあるべきだ。そして、その地域の人たちの声をしっかり聞いていくということを、基本的な、明確な姿勢として続けていっていただきたいと
思います。
そして、今、
大臣の御答弁の最後の方に、やはり
環境をしっかり調べていくということが大事だ、何がどう残されているのかということですが、アセスメントに住民の方も非常に期待するわけですね。
環境アセスメントというと、きっちり
専門家がアセスをやって、冷静に事実を見きわめて、そして行政に報告するというふうに私もずっと思っておりました。
それで、そういうことがきっちりなされて、計画も取りやめになった藤前干潟の問題とか、あれも残ってすごくうれしかったですし、愛知万博でも、私は海上の森に三回行って歩きましたが、それも、海上の森は守るということになりました。この川西の里地里山も、私も何度も歩いて、いろいろな市民の人たちの憩いの場に周辺はなっているわけです。
私の子供も、上がもう二十六歳で下が二十三歳なんですが、その子たちが小学校のときは、すぐそこの川でたくさんの子供たちがいっぱい遊んだところなんですね。でも、今そこの川で遊ぶと病気になってしまうよというぐらい、汚れてしまいました。
ですから、私は、子供たちを豊かにはぐくむ、それにはやはり自然をしっかり残していって、そして、ここは昆虫だけでも千種以上、千以上の昆虫が生きています。桜も、こんな大きな大木があるわけです。そういうふうに言いますと、コウモリなんかが生息している洞窟は残しますとか、桜は残しますと言うんですが、そのような動植物が生きていくのは、その全部、広い地域での
環境が整ってそれらの動物は生きていくことができるわけです。コウモリなんかも、いろいろな昆虫が、ほかのクヌギなどでたくさんの生き物がいる、そのえさを食べて、そして洞窟での暮らしがあるわけですね。桜だって、焼却場ができて、どんどんそのような
環境汚染になったときに、桜の木が残っていたって、死に絶えていくのは目に見えているわけです。
循環というのはそういうものであると思うし、有機的に私たちが生きていく、その山が残されることによって私たちの空気や水も守られていくということで、ぜひとも
環境省に、いわゆる焼却場の問題というのは、
環境を残す、そして何を守っていくかということを第一義的にやっていっていただきたいと
思います。
やはり、
循環型社会というのは、ビジネスに走ったり、どんどん補助金が出るからといって箱物をつくっていくというのじゃなくて、
大臣が先ほどおっしゃったように、ごみの減量化、なくしていくという
施策の中で前進していくべきだと思っております。
私は、きょう、川西の国崎のこれでアセスメントのことを申し上げましたが、
環境アセスメントというのは、最近、住民の人たちはこのように言います。
環境アワスメントという言葉が出てきています。アセスじゃなくて、どうその建設にその結果を合わせるか、アワスメントということを言われていて、非常に
環境アセスに対しての信頼が揺らいでいます。
環境アセスメントの
事業を依頼を受けて、企業がそれを報告し、その
事業を行うかどうかを判断するのは
事業者です。ごみ
処理施設の場合は
自治体です。
環境アセスメントを
意味あるものにしていくために、
環境省が客観的な立場から
環境アセスというのを、もっと
専門家やその地域の、そこで生きてきた市民の人たちの力も得て、信頼が置ける
環境アセスということに取り組んでいかなければならないのではないかと思うのですが、最後に
大臣の、
環境を守るという前提に立って、アセスメントの充実、行政への
指導、アドバイスをしていくべきだという私の質問に対しての御答弁をちょうだいしたいと
思います。