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首藤委員 外務大臣、私はそれを聞いて大変失望しました。それは、何も
事件がないときにそういう
お話をされるのは結構ですが、もしかしたら百名に達するかもしれない
死者が出るような大きな
テロ事件、しかも、火がつけば本当に
中東の
火薬庫になる
サウジアラビア、そして、
日本の権益がたくさんあり、
日本の命脈の石油を輸出している、
日本も大変重要な
関係のある国でこういう
事件が起こっているのに、一般的に
邦人保護は一生懸命やっていますよ、こんな話では、私は、
国民も納得しないし、何しろ我々は絶対納得しないですよ。
こういうときに、どうして、
外務省として、
緊急指令を出して、全
世界にアラートを呼びかけてできないのか、私はこの辺を大変に疑問に思い、一方では、国会で
有事法制、
緊急事態法制を論議しながら、
現実には、こんなに
我が国の
国民の身の回りにも危険が迫っている
事態において漠然とした話しかできない。これは本当に悲しむべきことだと私は
指摘して、この問題についての
質問を終えたいと思います。
このことは、今、私、
指摘させていただきました。
外務省としては、この後、直ちに、全省を挙げて、全
世界で起こるかもしれない
類似犯、いわゆるコピーキャットと言われるように、こういう問題があればすぐまねしてやろうとしたり、この
事件が、あるいはひょっとしたら国際的な
テログループの
世界同時多発の一環であるかもしれないということで、
緊急指令を出して、これはもう徹底的に
対応を進めていただきたいと思うわけであります。
さて、きょうの、
特定通常兵器使用禁止制限条約の
改正案について
幾つか
質問させていただきたいと思います。
この
条約というものは、私は、
改正が、その
内容が、今まで国家間の
紛争というものに限定的であったものが、
国内紛争、
国内におけるさまざまな
内戦とか
民族紛争とかそうした
現実の
世界に
対応しているということにおいて、大変評価し、早くこの
条約は
日本も批准し、発効し、そして、こうした問題に対して私
たちも問題を
喚起し、
対応していきたい、そういうふうに思っているわけであります。
しかしながら、
特定通常兵器、いわゆる
CCWと言われるものですが、この
CCWに関しては、これは大変な問題となっています。
一つは、核
兵器のようにきちっと、ある程度
管理が進んでいるどころではなくて、次々と新しい
技術革新が行われたり、あるいは、昔、もう使ってはいけないと思われていた
兵器もまたどんどん使われるようになってきた、あるいは、
小型武器のように、
世界じゅうに蔓延してそれが
紛争を長期化させている、こうしたさまざまな問題があるわけであります。
そこで、この問題に関して、今問題となっている視点はどういうことかというと、
イラク攻撃でも使われた
クラスター爆弾の問題があります。
クラスター爆弾、いわゆる集束といいますか、いろいろなものを集めて、それを束にして、それを投下して、途中でばらばらになっていくという
爆弾なんです。
古くは焼夷弾として、
我が国の例えば東京大空襲とかそういうときにも使われたわけですが、戦後は、一番よく使われたのは
ベトナム戦争でありまして、いわゆる
ボール爆弾といいまして、
一つの
爆弾の中に、小さい、野球の
ボールぐらいの鋼鉄の球がありまして、さらにその中に炸薬がある、そういうのが転がりながら、物すごい勢いで回転しながら破裂していくということで、大変な
被害を生み出し、これは非人道的だということで批判されていたわけであります。
ということで、しばらくの間使われなかったわけですが、それが九一年の
湾岸戦争、そしてボスニア、コソボで多用されて、最近ではまた、ことしの
イラク攻撃でも多数
使用されたと言われております。
今までは、この
クラスター爆弾と、
ジュネーブなど
特定通常兵器使用禁止制限条約の
交渉で行われた
地雷の
禁止に関するものとは、本来、軍事的な
目的もあるいは
兵器としての
設計も異なったものでありましたから、違うものとして討議されていたわけであります。例えば、第二
議定書で
議題となりました
地雷とかブービートラップとか、そうしたものとこの
クラスター爆弾とは、かなり異質なものとして当初は考えられたわけであります。
しかしながら、この十年間で使われた、あるいは
湾岸戦争の九一年から使われた
事例を見ますと、多数の
子弾といいますか、
クラスター爆弾の中に入った
小型の
爆弾、
子弾がばらまかれまして、その多くが
不発弾化する。そして、
地雷のように踏んでから足を上げて爆発するというのではなくて、ほんのちょっとした振動で爆発したり、農作業中に爆発したりするということが非常に多くなってきているわけであります。
ちなみに、ある
資料によりますと、その数というのも、もう本当に天文学的な数字と言われるぐらい、数が多くなっているということが
指摘されているわけであります。
こうした
クラスター爆弾でありますが、まず
最初にお聞きしたいんですが、この
クラスター爆弾は
ジュネーブ条約の第二
議定書で
対象となりました
地雷の
定義に含まれるのではないかと私は考えるに至ったわけです。そしてまた、
現実の
被災地の
状況というのはそういう
状況であると思うんですが、
クラスター爆弾を
地雷の
定義の中に含めることができるのかということをまず
最初にお聞きしたいと思います。