○今川
委員 いや、もうこの問題はやめますよ。
石破長官は本当は、本音では、あなたは非常に勉強家でもあり非常に詳しいから、今の御
答弁とは違う言葉が
国会の外では出てくるはずですよ。
一番肝心のところなんです。あのベトナム戦争は、
米軍や南ベトナム
政府や解放戦線との間のまさに戦争であり戦闘行為そのものなのに、戦闘行為ではないというびっくりするような解釈が出てくる。組織性、計画性があったとしても、国際的武力紛争の一環でなければ戦闘行為とは認めない、あるいは、国に準ずる者ではない限り、どんなに激しい戦闘行為であっても
我が国政府としては戦闘行為とは定義しない、そういうでたらめな定義の置き方で自衛官を派遣するんですか。とんでもないです。
もう
あと時間が十五分ほどしかありませんから、
テロ特措法に関して、まず私の考えを少し述べさせていだだいて、具体的な
質問を行いたいと思います。
やがて、敗戦五十八周年を迎えます。これほど平和で豊かなこの
日本で、戦争の是非がこれほど鋭く問われる局面に遭遇しようとは私は思いませんでした。九・一一
米国テロ事件を契機とした
アフガン報復戦争とこのたびの
イラク戦争において、多くの
国民世論や世界の世論は反対したんです。にもかかわらず小泉内閣は、これら不法な戦争を支持してしまいました。私
たちは、混迷する
状況の中で、折に触れ過去の歴史の原点に立ち返る
必要性があると思う。
世界にもまれな戦争放棄をうたう
我が国の憲法です。その憲法の趣旨に反して創設された
自衛隊。しかし、今は
国民の七割以上の合意を得て、アジア諸国の警戒心を払拭したのは、言うまでもなく、専守
防衛、海外派兵禁止という基本原則があったからではありませんか。
アフガンや
イラク戦争で専ら
米国におもねて
自衛隊を派兵するのは、憲法に反することはもちろん、
自衛隊という武装組織の運用原則を大きく逸脱している。雑則運用です。
そして、何よりも私が重視したいのは、自衛官は消耗品じゃないんです。自衛官の人権を全く無視して派遣しようとしているということを強く申し上げたい。
そして、一昨年の十一月から現在まで、インド洋、アラビア海への
自衛隊の派遣は二十カ月を超えました。これは二日や三日で
議論できる
状況じゃない。この二十カ月間の派遣の実態、そこを徹底的に検証し総括する、そのことを抜きにしてこの二年延長問題というのはないと思いますよ。
とりあえず私は、具体的
質問に入る前に、大きく三つの点でこれまでの二十カ月間を振り返ってみたい。
一つは、制服組トップによる暴走の問題です。あの
テロの直後、制服トップが独自のイージス艦による米空母護衛計画を立てた。あるいは、現在行っている護衛艦や補給艦は、事実上、米海軍の高速戦闘
支援艦グループ、つまりAOEの中に、その指揮下に組み込まれている、こういう実態があります。
それから二点目に、
テロ特措法からの逸脱です。一つは、前回の
委員会で申し上げましたが、同盟国でもないタイ国の陸軍工兵隊を大型輸送艦で輸送したこと。あるいは、先ほども野党の
質問の中にもありました、空母キティーホークなど
イラク攻撃の任務を帯びた米海軍艦艇への燃料補給の問題です。さらに、
テロ特措法では想定していなかったはずの民間技術者の派遣です。
三点目に、一番私が重視をしているのは、派遣されている自衛官のいわゆる任務忌避、嫌だ、こう言っている自衛官は実に多い。このことを申し上げたい。
既に、
石破長官、いいですか、これは昨年五月の
テロ対策特別
委員会では、今そこにお座りの中谷さんが
防衛庁長官のときでした。敵の攻撃を受けたわけではないけれども、アラブ首長国連邦のドバイという港で、大切な自衛官の命が二つ、二人亡くなりました。しかし、いいですか、この
国会に
政府の側からきちんと
説明があったでしょうか。私の
質問があって初めて
答えられた。問題は、きょうのこの
委員会でも、十一月一日でこの特措法そのものの期限が切れるわけですから、本来なら、
政府の公文書でもってこの二十カ月間のあらゆる
活動実績をきちんと報告をする、それくらいのことが必要なんじゃないですか。余りにも軽々しく扱っています。
だから、一昨日の民主党の
末松議員の
質問も非常に大事な
質問だった。しかし、
海上阻止行動によってどの程度の
テロ組織の
メンバーが
捕捉されたか、その
数字すら明らかにできないということも含めて、ここでは、この二十カ月間の検証、分析、総括を通して
あと二年延長するのかしないのかということを決めなければならないけれども、肝心かなめの
情報がこの
委員会で明らかにされないで、私
たち一人一人の
委員は何をもとに
判断するんですか。ほとんど肝心な
情報が伏せられてしまっている。これでは、シビリアンコントロールそのものが機能するはずがないじゃないですか。
そういうことを申し上げながら、具体的に
質問いたします。
一つは、護衛艦「はるさめ」の艦内における飲酒事件です。まず、
防衛庁の方から、「はるさめ」事件の発覚の理由とその概要を簡潔に
説明してください。