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参考人(長野幸彦君) 政府系
金融機関の機能につきましては、今お二方から
お話があったとおりでございます。
先生おっしゃっていただきました信用保証協会の機能の活用ということについて、これはもう是非ともひとつ進めていただきたいというふうに思っております。
現在でも、セーフティーネット云々というようなことだけじゃなくて、現在の状況にかんがみて、信用保証協会の保証付き
融資を
促進していく、こういうことについては、ちょうど何年か前にございました
中小企業金融安定化特別保証
制度、誠にその時点においては、あるいは後からは御批判があったわけでありますけれ
ども、ああいうようなものをもう一度是非やっていただきたいという気持ちが非常に強く出ているわけであります。そして、その内容につきましては、今のところは一年据置き四年返済でありますけれ
ども、少なくとも十年、できましたら十五年の返済期限というようなもので是非やっていただきたいと。
ということは、当面の問題ということよりかも、多少、
中小企業自体が中長期的な視野に立って自分の
企業の経営改善をやっていくためにはそのぐらいの
期間が必要なんだと。返したらすぐ借りる、そのすぐ借りるということができないという状況でありますから、少し腰を据えて、決してモラルハザードになるような状況ではございません。
いま
一つは、
中小企業自体は
企業の自己資本不足、経常的な自己資本不足があるわけで、それを今までは社長個人の資力によってどうにかカバーしていたわけでありますけれ
ども、もう社長個人の資産が激減しております。そういう状況からして、
中小企業自体の自己資本不足も目立ってきている。借りればすぐ返すと、こういうような状況であります。したがって、そういうことを補完するという
意味からも、十年ないし十五年ぐらいの長期の金融安定化特別保証
制度というものを是非ひとつお考えいただけないだろうかと。
そういうことについては、
金融機関自体もやっぱり多少の
リスクテークをする、そういう覚悟は必要だろうと。何でもかんでもおんぶにだっこということではいかない、そういう覚悟は固めているつもりでありますけれ
ども。また、
お客様の方に伺ってみますと、多少の信用保証料のアップはいいよ、結構だよ、こういうことを言っていますので、そういうような形での新しい安定化保証
制度というものを是非ひとつ改めて創設していただきたいと。これ以外には、我々
金融機関としての健全性の確保、育成ということと、
中小企業の金融の円滑化、この二つのテーマを両立させる方法は、実はもうないと言ってもいいというふうに思っているぐらいでございます。
いろいろ検討されていただいているようでありますけれ
ども、もうちょっと詰めていただきたいというか、今申し上げたような観点で強めていただけないか、こういう気がしているわけであります。
そのためには信用保証協会を、是非先生方、ひとつバックアップ、もう信用保証協会の人は音を上げているわけです。もう一生懸命やってもみんな総攻撃を受けるわけで、
銀行は救済、返済に回したんじゃないかとか、あるいは市会議員の先生方から脅かされてどうのこうの、もうあんなこともう二度と嫌だよ、だけれ
ども嫌だよじゃ困るのでありまして、それから代位弁済が多いから何か上の方から云々と言われる。だけれ
ども、そういうことについても、資金増強というものを信用保証協会に対してやっていただけないかなと、これはもう我々が言うことじゃございません、信用保証協会と保険公庫の間でありますから我々がとやかく言うことじゃないと思いますが、是非ひとつ、そういうことについて御検討いただきたいというふうに思っています。