○
国務大臣(
石破茂君) もう一度整理をして申し上げますが、一つはやはり
ローテーションなんだろうと思っています。
船は一隻で
行動するわけではございません。補給艦、
護衛艦という形で複数、艦隊を組んで
行動いたします。それが必要であります。そうしますと、一種の司令部的な機能が必要になってまいります。指揮統制みたいな形の機能を持つ船が必要です。これは
委員も御案内かと思いますが、その機能は、普通のDDあるいはDEと言われる
護衛艦にはその機能は付与されておりません。司令部機能というものを持っておりますのはヘリコプター搭載型
護衛艦DDHとこの
イージス型
護衛艦DDG、これだけが有しております。スペースからいって全然違うわけですし、積んでおる機材が違います。これがDDHだけですと四隻、一隻はドックに入っていますから三隻。その司令部機能を持った船がおりませんと、そこでのオペレーションというのはきちんとできません。みんながばらばらのことをやっておったらオペレーションになりません。その三隻がぐるぐる回っておるということになりますと、これは相当に
ローテーション回すのがきついことは御
理解をいただけるだろうと思います。その司令部機能、指揮統御機能というものを三隻から六隻、数字のうちでは四隻四隻の八隻になりますが、ドックに入っておることを勘案いたしますと六隻で回していかないと相当にきついことになるというのが
理由の第一であります。
もう一つは、やはりこれはイエメン沖の例を余り挙げるなというふうな御
指摘もいただきますが、これ前兆がない、どこから来るか分からないのがテロのテロたるゆえんだというのが私はあるんだろうと思っています。そうしますと、先ほどの御質問にも
お答えをいたしましたが、空からということもありますが、海の上から来る
脅威、それがどのようなものであるか、別に
イージスだから遠くまで見えるわけではございませんが、それがどういうものであるかということを識別する能力が数倍優れているということがございます。
居住性の
お話は取って付けたようなというおしかりをいただきますが、これ実際に、私も
大臣になります前、党で、
派遣されていた
隊員たちの
お話を聞いたことがございます。そうしますと、本当に外が四十度、四十五度の外気温になる、そして甲板は七十度から七十五度ぐらいの暑さになる、そして海の上でも砂嵐が舞っておってそこでマスクをして長袖で
活動をしておる。冒頭、
舛添議員からも
お話がございましたが、同じ距離を保って同じスピードで、そうでなければコースを外れてしまいますから、六時間直進をするということをやっておって、そこの
隊員たちも六時間、本当に酷暑の中でつらい作業をしておる。補給艦に代わりの船があるわけではございません、そこは誤解のないように申し上げておきますが。
その
隊員たちが非常に緊張を強いられている中で
イージスという船が来る。それが
攻撃をするということではなくて、どのようなものが近づいているのか、それが敵性を持ったものであるのかそうでないのかということが
判断をできるところに意義がございますが、もう一つは、今それをDDHでやっているわけですけれ
ども、先生御案内のとおり、このDDHというのは相当古い船でございます。それが、ベッドは三段ベッドである、エアコンをフルに回しても三十度以下には温度は下がらない。その中で
イージスは二段ベッドでございます。温度は下がらないにしても、やはり快適性というものを保っていかなければ、集中力を保つということは人間である以上、どんなに高い士気を有し使命感を有していてもやはり限界というのはあるのではないだろうか。
イージスが常に出ているわけではありません、冒頭申し上げたように
ローテーションで回りますから。
イージスが行かない場合も当然あります。ですから、
イージスでなければ駄目なのかといえば、
イージスでなくてもこれはできます、当然そういう場合が起こりますから。しかし、
イージスを
ローテーションに組み込んだ方がベターであるということであります。私
どもは何も
集団的自衛権とかそういう問題を糊塗するために、隠ぺいするためにアメニティーの問題を持ち出しておるわけではございません。
集団的自衛権につきましては、先ほど
お答えをしたとおりでございます。