○
国務大臣(
石破茂君)
イージス艦を
派遣をするかどうかということは、
官房長官も
お答えになっておられるとおり、また私も答えておりますとおり、必要であれば出すし、必要がなければ出さないということで、今後
状況の推移を見ながら
判断をしていくということであろうというふうに思っております。
それは、結局何が
判断基準になるかと申しますと、
委員からお尋ねがありましたように、
イージス艦というのは一体どういう船でどういう
能力を持っておるのかということだろうと思います。
午前中、
衆議院の方でも
お答えをしたことでございますが、名は体を表すと申しまして、
イージスって何ですかといえば、それは
ギリシャ神話の中に出てくる全能の神であるゼウスが、その娘に、アテナに盾を渡したと。それは盾なんですね、矛じゃないんですよ。あらゆる邪悪を取り払うんだという意味での盾を渡した。それを
イージスというふうに名付けた、そして
イージス艦と言っておるわけですね。
つまり、例えば
防空能力、空の
目標に対しての
識別能力が優れているという点、そして、対水上の
能力についてはどうかといえば、遠くまで見えるわけではありませんが、その船がどういう船であるのかということを識別し追尾をする
能力というのが格段に優れておる、それが従来の船と違うところだと
理解をいたしております。
また、
リンクについていろいろ言われますが、
リンク16というのを
イージス艦は
搭載をいたしております。旧来の
護衛艦は
リンク11というのを
搭載をしておりました。じゃそこに何か質的な差異があるかといえば、そういうわけではないというふうに思います。加えて、
イージス艦はDDHとも同様でございますが、
司令部機能というものを有しておる。つまり、
単艦で動くわけではございませんので、何隻かで行動するわけであります。そうしますと、指令・
指揮・
通信機能ということを有しておるということも特徴であろうかと思っております。
先ほどの御
説明で申し上げましたように、非常に長時間、六時間という
補給時間である、そしてそれが直進をしなければいけない。スピードが違ってもいけないし
方向が違ってもいけない。
外気温は四十度以上で
甲板は七十度以上である。そういう中で、いつだれが襲ってくるか分からないという
緊張の中で
隊員たちが
作業をしておるということであります。当然、憲法の
範囲内で、法の
趣旨の、法の
目的の達成に向かって一生懸命
努力をしておるということであります。
そのときに、どのような
目標が来るのか、それは敵なのか、そうではないのかという
判断をする
能力に優れておるということ、
指揮・
通信能力を有しておるということ、そういうことから
考えて、
イージスの持っているそのような
能力というものを活用する必要があれば、それはそのように
判断をするということであろうと思います。
要は、どうやってその
隊員の安全を確保し、我々が
国際社会の
一員として
責任を果たすということが安全に行われるかという点において
判断をせられるべきものと、このように
考えております。