○
佐藤道夫君 確かに、海上自衛官が覚せい剤を使ったとか、沖縄で婦女暴行をやったとか、最近の例ですよ、これ。それから、自衛艦の上で、艦船上で窃盗や放火が相次いだという報道もなされておりまして、現にこの面で逮捕されたり懲戒免になったりした者もいると。最後は、元自衛官が何かコンピューターシステムを、どうやって入手したのか分かりませんけれども、それでもって富士通を恐喝しようとしたということで、今、検挙されて司直の取調べにかかっていると。これだって現役がやったのと同じような問題ですから、決して放置できることではないわけで。
どうか、
長官の厳格な姿勢でもって、
目線でもって庁内全体を見渡して、やっぱりこれ、上に立つ者がしっかりしている、それが徐々に幹部に伝わって、幹部がまた
長官を見習えということで部下たちを叱咤激励すると、分かったと。部下たちがまたそれに応じて頑張ると。そういうことが大切なんで、余計なことかもしれませんけれども。上に立つ者や幹部が日ごろ酒ばっかり飲んで遊び歩っている、当然、我々もやろうやと、こういうふうなムード。これが
原因だとは決して言っていませんけれども、よくよく心して、この綱紀の粛正ということに取り組んでもらいたいと、こう
思います。
それから今度は、拉致問題について一言、二言させてください。
クアラルンプールの国交回復の
会議がどうも中途半端で終わっちゃって、得るものは
余りなかったとしか思えないんですけれども、私、あの問題をずっと追い掛けておりまして、これは首脳会談を、九月十七日ですか、開いた際になぜもっともっと時間を掛けて、小泉総理が金正日氏としっかり
議論をすべきだったと思うんですよ。たかだか二時間か三時間で事務当局のまとめた
宣言書かなんかに共同サインしておしまいと、あとは事務に任せようやと。こんなことではらちが明かないのは当然なんです。
日本とアメリカの首脳会談ならば、基本的なことで
合意をする、うん、これでいいと、じゃ、あとはもう事務に任せようと、これでいい。大体図られるわけです。
日本と
北朝鮮、そんなことではないわけですよ。大体、
北朝鮮はすべてが上御一人が決めているわけですから、一番偉い人がね。彼が、意向を聞かないで、下の方が何をも決めかねているわけですよ。今の問題は皆そうでしょう。大変おかしいとしか
思いようがないんです。
やはり、小泉氏が、せっかくの機会ですから金正日氏と、まあせめて一日、ぜいたくを言えば丸二日ぐらいはいろんな問題について話し合うと。核の問題だってアメリカから情報提供を受けていたんでしょう。それについてどれだけ話し合ったのか。我々には何も知らされていません。ほとんど話し合っていないんじゃないですか。
それから、生存者が五名ぐらいいますよと言われたら、すぐ
我が国の総理
大臣は、それは近いうちに帰してくださいよと、あなた方拉致していったんだから、それを認めた以上はすぐ帰してくださいと、当たり前のことなんです。その際、家族も多分いると
思います。その子供たちをどうするのか。考えておられると思うけれども、本人だけ帰して子供は帰さないと、そんなことは許されるわけはないんですからと言って話し合えば、案外にあの金正日という人は分からず屋ではなさそうですよ。今度も、金も欲しいけれども、とにかく拉致した事実は事実なんだから認めようやということで認めたわけでしょう。
なぜそういう
議論をしっかりやらないのか。彼とは会う機会なんてまずないわけですから、
世界じゅうのリーダーでも彼と会ったのは中国とロシアと
韓国だけでしょう。本当に何とも言えぬ、絶好のチャンスだったわけですから、十時間でも二十時間でもしっかりと見据えて
議論をして、問題を解決しておくべきではなかったのかと。そうでないと、下の連中は何も解決する能力を持っていませんから。そういえば、おれのおやじも
日本人に拉致されたとかなんとか、余計な
関係ないことを言ったりして何か問題を紛糾させているようなこともあるわけで、できたらもう一回、どうでしょうか、首脳会談を
提案して開いて、そして今の問題、それから死亡者とされた人たちの問題もあるでしょう。本当に死んだんだろうかと、それならあの死亡診断書が本当にインチキ臭いのは一体何なんだろうかと。あれ、事務レベルで今までもう十回、二十回やっているでしょう。何の進展もないまま九月十七日の首脳会談までもつれ込んできたわけですから、あの段階できちっとやはり、私、話をしておくべきだったと、こう
思います。
それともう
一つは、クアラルンプールでのあの
会議に、あれ、私は当然のこととして、政治家である副
大臣が
代表として加わって話を、政治的な発想からいろんなことをやるんだろうと思っておったら、相変わらず事務当局が行って、どこかの大使か何かが
代表となって行って、そうしてうやむやのうちに終わってしまっている。
矢野副
大臣、
代表になればよかったと私思っているんですよ。そして、多少大きい声を上げましてきちっと問題を協議をすると、そういう考えはなかったんでしょうかね。その辺のところをちょっと教えてください。