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2002-10-29 第155回国会 参議院 外交防衛委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十四年十月二十九日(火曜日)    午前十時四十分開会     ─────────────    委員氏名     委員長         松村 龍二君     理 事         山本 一太君     理 事         木俣 佳丈君     理 事         小泉 親司君                 河本 英典君                 佐藤 昭郎君                 桜井  新君                 月原 茂皓君                 日出 英輔君                 舛添 要一君                 矢野 哲朗君                 山下 善彦君                 海野  徹君                 佐藤 道夫君                 齋藤  勁君                 広中和歌子君                 高野 博師君                 遠山 清彦君                 吉岡 吉典君                 田村 秀昭君                 大田 昌秀君     ─────────────    委員異動  十月十八日     辞任         補欠選任      木俣 佳丈君     榛葉賀津也君  十月二十三日     辞任         補欠選任      遠山 清彦君     山下 栄一君  十月二十四日     辞任         補欠選任      山下 栄一君     遠山 清彦君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         松村 龍二君     理 事                 山下 善彦君                 山本 一太君                 広中和歌子君                 高野 博師君     委 員                 河本 英典君                 佐藤 昭郎君                 桜井  新君                 月原 茂皓君                 日出 英輔君                 舛添 要一君                 矢野 哲朗君                 海野  徹君                 佐藤 道夫君                 齋藤  勁君                 榛葉賀津也君                 遠山 清彦君                 吉岡 吉典君                 田村 秀昭君                 大田 昌秀君    国務大臣        外務大臣     川口 順子君        国務大臣        (防衛庁長官)  石破  茂君    副大臣        防衛庁長官   赤城 徳彦君        外務大臣    矢野 哲朗君    大臣政務官        防衛庁長官政務        官        佐藤 昭郎君        外務大臣政務官  日出 英輔君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 信明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○国政調査に関する件     ─────────────
  2. 松村龍二

    委員長松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る十日、平野貞夫君、吉村剛太郎君、辻泰弘君及びツルネンマルテイ君が委員辞任され、その補欠として田村秀昭君、福島啓史郎君、齋藤勁君及び広中和歌子君が選任されました。  また、去る十一日、鈴木寛君が委員辞任され、その補欠として海野徹君が選任されました。  また、去る十七日、山口那津男君、福島啓史郎君及び泉信也君が委員辞任され、その補欠として高野博師君、山下善彦君及び月原茂皓君が選任されました。  また、去る十八日、木俣佳丈君が委員辞任され、その補欠として榛葉賀津也君選任されました。     ─────────────
  3. 松村龍二

    委員長松村龍二君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 松村龍二

    委員長松村龍二君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事山下善彦君、広中和歌子君及び高野博師君を指名いたします。     ─────────────
  5. 松村龍二

    委員長松村龍二君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、外交防衛等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 松村龍二

    委員長松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 松村龍二

    委員長松村龍二君) この際、外務大臣及び防衛庁長官から発言を求められておりますので、順次これを許します。川口外務大臣
  8. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 外務大臣川口順子でございます。  松村委員長を始め委員皆様にごあいさつを申し上げます。  私は、我が国が現在直面している様々な外交課題に取り組む上で、これまで蓄積してきた経験と国際的なネットワークを生かし、特に、総合的な外交先見性のある外交創造性のある外交を重視し、力強く外交を推進していく考えです。また、そのためにも、本年八月に策定した行動計画の着実な実施中心外務省改革に引き続き取り組んでいきます。  我が国が直面する外交課題の中でも、最重要課題である北朝鮮との関係では、本日、日朝国交正常化交渉が再開されます。小泉総理の訪朝の際の日朝平壌宣言に基づき、引き続き韓国及び米国と緊密に連携しつつ、交渉に粘り強く取り組みます。拉致問題については、被害者の方々及び御家族の御意向も踏まえながら、事実解明に全力を挙げるとともに、被害者の御家族の帰国を実現するよう取り組んでまいります。また、米朝間で合意された枠組みを始めとする諸合意の重大な違反である核開発の中止を始め、安全保障上の諸問題の解決に向け、総力を挙げて取り組んでまいります。  イラク大量破壊兵器開発問題については、イラクが実際に査察を即時、無条件、無制限に受け入れ、大量破壊兵器の廃棄を含むすべての関連する国連安保理決議を履行することが重要であり、このため必要かつ適切な安保理決議が早急に採択されるべきです。その実現に向け、我が国としても国際社会と協調しながら外交努力を続けます。  先日のインドネシア・バリ島の爆発事件やモスクワの人質事件は、テロ脅威が依然として大きいことを明らかにしました。私は、引き続き、各国と協力しつつ、国際テロ対策を強力に推進します。  米国との関係は、引き続き日本外交の基軸であり、今後とも緊密な協力を通じ同盟関係を一層発展させていきます。また、本年、国交正常化三十周年を迎えた中国、ワールドカップ・サッカーを成功裏に共催した韓国等近隣諸国との間では、引き続き幅広い交流を通じた相互理解を増進し、未来志向協力関係を更に推進していきます。ロシアとの関係では、明年一月の小泉総理訪ロに向け、平和条約締結問題を含む幅広い分野において関係の一層の進展に努めます。  地域情勢では、パレスチナ情勢に関し、パレスチナとイスラエルの間の停戦及び和平努力を促すのみならず、パレスチナ国づくり支援を積極的に進めつつ、和平に向けた国際社会との協力強化していく考えです。また、インド、パキスタン関係については、今後とも両国間の緊張緩和の更なる促進、対話の早期再開に向けて働き掛けていきます。さらに、今後、スリランカの和平プロセスにも貢献していく考えです。  我が国は、地球規模の諸課題にも引き続き取り組んでいきます。環境と開発問題については、持続可能な開発に関する世界首脳会議で採択された実施計画実現を目指し、我が国貢献策である小泉構想を着実に実施していきます。また、世界経済に安定と活力をもたらす上で、多角的貿易体制維持強化が重要であり、WTOの新ラウンド交渉を通じて世界貿易の一層の自由化WTOルール強化を図っていく考えです。また、多角的貿易体制を補完・強化するものとして、メキシコ、ASEAN諸国韓国等との間の経済連携強化に向けた作業を進めていきます。  以上のような取組を進めていくためには、国民皆様の御理解と御支援が不可欠であり、この点、本委員会での御議論が極めて重要です。皆様の御支援と御指導を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
  9. 松村龍二

  10. 石破茂

    国務大臣石破茂君) このたび防衛庁長官を拝命いたしました石破茂でございます。  松村委員長を始めといたします委員皆様方に一言ごあいさつを申し上げます。  冷戦の終結により、世界的な規模武力紛争が生起する可能性が低下する一方、複雑で多様な地域紛争が発生し、大量破壊兵器の移転・拡散の危険が増大しております。また、昨年、米国において発生いたしました同時多発テロは、想像を超える態様と規模事態が現実に起こり得ることを示しますとともに、国際社会に対しまして、テロを新たな脅威として改めて強烈に意識させました。  我が国周辺に目を転ずれば、現在も朝鮮半島の軍事的対峙が継続をいたしております。日朝間におきましても、拉致、不審船核開発及びミサイル問題等我が国国民生命と安全や、北東アジア地域ひいては国際社会の平和と安定にかかわる重大な課題が存在をいたしております。とりわけ、核開発問題に関し、今般、北朝鮮が自国における濃縮ウランを使用する核開発計画を認めたことは我が国にとっても重い意味を持つものであります。先日の私とケリー国務次官補との会談におきましても、先方より北朝鮮ウラン濃縮計画等をやめさせる必要性等につき言及があったところであります。  今後、かかる問題に対しましては、日米韓連携の下、日朝平壌宣言の精神に基づき、日朝国交正常化交渉及び日朝安保協議の場で、北朝鮮に対しまして強い働き掛けを行っていくことが重要であり、防衛庁といたしましても重大な関心を持って積極的に対応していく所存であります。  このように、予断を許さない情勢におきまして、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保ちますため、私は、防衛力の本質であります抑止力を最大限発揮すべく、各種事態に適切に対応できる自衛隊を構築いたしますとともに、日米安全保障体制実効性を向上させてまいります。加えまして、国際社会におきます平和への取組に積極的に寄与し、内外の期待にこたえてまいります。  各種事態に適切に対応できる自衛隊の構築のためには、法制面運用面における十分な体制の整備が不可欠であります。かかる観点から、政府といたしまして、武力攻撃事態対処関連法案成立を急務と考え、さきの通常国会での御議論を踏まえまして、国民の一層の御理解を得るとの観点から、国民の保護のための法制等、個別の課題につきまして、その内容を深める作業を進めておるところであります。今後は、法案成立に向け、国会におきます審議を通じて、幅広い国民理解協力が得られますよう、全力を尽くす所存であります。  これと並行して、テロ不審船対策等武力攻撃事態以外の緊急事態への対処体制につきましても総点検を行い、必要な検討を進めてまいります。また、自衛隊が任務を迅速かつ効果的に遂行するためには統合的見地に基づく有機的運用が必要との考えの下、統合運用につきましても検討を精力的に行ってまいります。  また、我が国が種々の緊急事態に適切に対応するためには、自らの防衛努力に加え、日米安保体制をより緊密かつ実効性のあるものとする必要がございます。我が国といたしましても、日米防衛協力のための指針の実効性を確保するための施策の推進、テロとの戦いにおける協力等を通じ、日米安保体制がより有効に機能するよう引き続き努めてまいります。また、沖縄県民の御負担を軽減するため、SACO最終報告の着実な実施全力で取り組んでまいります。  昨年以降、国際社会の焦点となりましたテロとの戦いにおきまして、現在、自衛隊テロ対策特措法に基づき米軍等に対する給油活動物資輸送などの協力支援活動等を行っておりますが、これは、国際的なテロリズムの防止、根絶のための国際社会取組及び我が国を含む国際社会の平和と安全の確保に大きく貢献していると確信をいたしております。しかし、残存するアルカイーダによる国際テロ脅威は今なお除去されておらず、現在も多くの国がアフガニスタン周辺部隊艦船等を派遣してテロとの戦いを継続いたしております。  このような状況におきまして、今後とも、我が国といたしましても国際テロ根絶への取組に積極的かつ主体的に寄与してまいります。さらに、これまで自衛隊世界各地におきまして多様な国際平和協力業務実施し、現在も中東のゴラン高原と東チモール部隊等を派遣いたしております。今後とも、国連中心とした国際平和のための努力に積極的に貢献をいたしてまいります。  また、国政におきます防衛重要性が増大する中、昨年の通常国会議員提出をされました防衛省設置法案について、是非とも一日も早く成立することを期待をいたしております。  最後に、国民信頼を得ることが自衛隊にとって喫緊の課題であります。信頼は、ただ口で唱えるだけではなく、懸命に諸課題に取り組んでいくことで初めて得ることができるものと認識をいたしております。私は、防衛庁自衛隊は、国民生命、安全を守る最後のとりでであるがゆえに、最も信頼を集める組織でなければならないとの考えの下、信頼の確立に取り組んでまいります。  一分一秒が真剣勝負であるという思いの下に、全力で職務に邁進する所存でございますので、委員長を始め委員各位におかれましては一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
  11. 松村龍二

    委員長松村龍二君) 本日はこれにて散会いたします。    午前十時五十二分散会