○林(省)
委員 皆様、おはようございます。
前回に引き続きましてお時間をちょうだいいたしました。
今まさに、
日本じゅうが
閉塞状況の中で、新たなる
構造、
日本の
あり方、
構造システムの
あり方、あるいは
規制改革の
あり方を模索している
時代だと思います。そんな中にあって、このたびの
特区構想、これをまさに大きな
起爆剤として
日本の将来を切り開いていこう、そういうお
考えがあってのことであろうと私は思っている次第でございます。
そして、そのような中で、
教育の問題についても柔軟に
考えていってはどうかという御示唆をいただいた。このことに力を得まして、私は、
教育改革について特にこの席で
議論を深めてまいりたい、
皆様方の御
意見も賜りながら
日本の
教育の
あり方を模索してまいりたい、きょうもそんなためにお時間をちょうだいしたわけでございます。
前回の
質問の中で、いささか私も十分に言葉が出なかった
部分がございますし、時間の制約もある中で、株式会社が
学校教育に参入をしてくるということについては、これは、まさに極端なことを申し上げるならば、今
土木建設業がどうももう
一つ業績がよくない、
教育の
世界に入ってひとつやっていこうじゃないか、そんなことにもなりかねないような
状況であろうと思いますので、少なくともある
一定のノウハウを持っていなければ
学校教育にかかわっていけないことはもう事実でございますから、これはちょっと横に置かせていただくとしまして、少なくとも、これからの
教育の
あり方を模索する中で、私が
前回申し上げたのは、
教育の
世界の中にやはりある
一定の競争の原理を導入しなければいけないのではないかということでございます。
どんな
教育をしておろうが、この
地域に生まれた
人たちは
小学校はここですよ、
中学校はここですよというふうに決まること自体、こんな
時代に果たしていかがであろうかということでございます。
一例で申し上げるならば、
私学の場合には大きな問題を起こしますと明らかに、はっきり言って
経営が成り立たないというふうな
状況が、この間も
酒田短期大学のお話がございました。そういう
状況がもう必ずやすぐに出てくるわけであります。例えば、いじめが原因で
自殺者が出たというようなことが仮に
私学でありますと、恐らく翌年の
入学志望者はがたっと減ってまいります。私も、
自分のおった
学校でそういうことを一度経験しております。
したがいまして、きちっと
責任を持って大事な人様のお子さんをお預かりして、そしてやはり親と子のニーズにこたえる
教育を実施していく、そんな中で、これははっきり申し上げて、口コミで
生徒というのはふえていくものだと私は思っております。
今、
少子高齢化の中で、
私学がこぞってまさに
私学の広告をするといいますか、宣伝をするといいますか、そういう
時代を迎えているわけでありますけれ
ども、かつてはほうっておいても
生徒、
学生が集まったものでございます。それは何かというと、
私学が、まさに世の、いわゆる世間の人々の
教育に対する
要望におこたえをするような実績を上げてきたからではないかと思っているわけです。
そんな中で、例えば、個性豊かな
教育をということを盛んにいろいろな
教育改革の
議論の中で出しながら、我々はどういう
教育をしてきたのかというと、画一的な、あえて言えば
知徳体の中の知の
部分に
重点を置いた
教育をしてきたという反省に立たなければいけないのではないか。中には、徳を重んじる、三つの中でも特に徳を大事にして我が校は
教育を行いますよ、いや、もう徳や体は少しおいておいて、知の
部分だけで鍛えていきますよ、知の
部分で鍛える
学校教育機関の最たるものは私は
予備校であろうと思っております。
予備校がなぜ
それなりの
生徒あるいは親の
要望にこたえられるかというのは、彼らは
目標を持って
予備校に来て、
自分は何としても学力をつけてこの大学に行きたい、そういう
目標を持っているからであろうと私は思っております。
したがいまして、
生徒やあるいは
親たちが、ぜひこういう
目標を持ってうちの
子供を育ててほしい、あるいはこういう
目標の
学校があればそういうところに行ってうちの
子供の
教育を任せたい、そういう
学校を目指して、そういう
学校をつくっていっても、私は、十分に、
生徒や親があの
学校というふうに選んで来てくれる
学校ができるであろうと思っているわけであります。
そこで、
一つお
伺いをしたいんでございますが、
前回の
質問のときに、いわゆる
公設民営化で、それぞれが
教育目標を掲げて、
私学には
建学の
精神というのがございます。
私学は、その
建学の
精神を大切にしながら、そこに
一つのバックボーンをしっかりと持って、そんな中から、
建学の
精神を実行するために、追求するために何をどうすればいいかということをお互いに
考えながら
学校教育の
運営を行ってきていると私は思っております。
したがいまして、
公設民営化の中で、例えば、既にある
校舎を使って、その中で、今まで
地域にたくさんの
学校があって、そして
先生方がそれぞれの
学校で
一つの
文部省の指針に従って
教育をしてこられたわけでございますから、そんな中でも、特に、例えば、今までだったら何とか市立第一
中学校と言っていたこの
中学校は、徳を特に大事にしてこういう
教育目標を掲げてやりましょう、あるいは第二
中学校は、ひとつ体の方を一番の
重点に置いて、もちろん知やあるいは徳をおろそかにするわけではないけれ
ども、体を大切にしながらこういう
教育目標を掲げてやります、どうぞ来てくださいというような形を仮に
市町村の中で模索をするところが出てきて、そういうことをやってみたいという
特区構想の中での
考えが出た場合に、
文部科学省として、これに対してどのような御
対応をなさるのか、どういう御
指導をいただけるのか、その件についてまずお
伺いをしたいと思います。