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扇国務大臣 今の第一の御
質問に関しましては、これからの問題でございますし、一昨日、私、荷をおろされたところでございまして、私も、今後、
委員の
皆さん方の検討されたものに対して、本来、
民営化という
最終目的に向かってどういう経過を経ていくべきか、
民営化の本来の基本は何なのであるか。これは、少なくとも私は、
民営化するためには、今までのような利権からの脱却でありますとか、あるいは、少なくとも公正公平に、
国民の目から見て、今財務諸表の話も出ましたけれども、
民間であればこうであろうという、みんなが納得できるような情報開示がなされるべきであろうと思う。また、自主的であり効率的でなければ
民営化というものは生きていかない。
ただ、何よりも私は、
道路ということに関しては、たとえ
民営化するに至っても、地震等々いろいろな災害がありますので、
最後は、少なくとも国の責任をどこまで明確にしていくかということだけは、
道路というものの公共性から見れば、私は、
民営化しても、この三本柱というものは基本的に据えながら、この
民営化に向かっての途中の経過として、経過措置として機構の
あり方というものは今後検討してまいりたいと思っておりますけれども、
最終の、議論の終着点だけは踏まえた機構でなければならないというのが一点でございます。
それから、後の方の一体化という
お話でございますけれども、これはもう
野田議員、御承知だと思いますけれども、私、昨年、
国土交通省で、諸井
委員長を座長といたしまして、今後の
高速自動車道の整備の
あり方という検討
委員会をつくりまして、昨年の十二月、
総理に、その検討
委員会の
最終の、座長の諸井
委員長のまとめられたものを提出させていただきました。そのときに
総理は、ああ、いいものをつくってくれた、そのときはまだ第三者
委員会でしたから、これで第三者
委員会で論議するいい材料ができたと言って受け取っていただいた中には、これは上下分離をせず一体として
民営化というのが明記してございます。
私は今まで、
石原担当大臣のもとにおつくりになってからは、なるべく、私が昨年
出したものとどう変化していくかもございますし、
委員会としての尊重ということで、今の
委員会の議論というものに対して、マスコミにも
テレビにも幾らも言われましたけれども、今は私、黙って、
委員会の
最終答申が出るまで黙して語らずで見守らせていただきますと。
一方、
国土交通省としては、この
答申が出るまで何もしないのかということではなくて、第八条
委員会で、国幹
会議で決まった一万一千五百二十キロあるいは九三四二というものを達成するために少しでもコストダウンを図ろうということで、四車線のところは三車線にできないか、三車線のところは二車線でできないかという、今までの
あり方と、今後いかにコストダウンを図りながら
国民の負託にこたえるかということを、一方では地道に計算しながらやってまいりました。
上下分離の効果については、競争原理が働くということも確かにあるかもしれません。けれども、上下分離をしてまでということになると、私は、
国鉄と違って、JRと違って、上は
民間が走るんですから、
国鉄と同じようなものというふうには
考えておりませんので、先ほども
栗原議員にお答えしたように、
分割すれば
分割するほど組織がやはりつくられていくんではないかなという疑問を持って、私たちはそれをどうクリアしていくか。しかも、御存じのとおり、
国鉄のときには
国鉄職員二十二万人だったんですね。ですから、七
分割しても二十二万人の職員です。けれども、JHは八千八百人しかいません。そういうことから
考えても、私は、
分割すればするほど、むしろ天下り先もふえてはいけないなという一種の警戒感を持って今後当たりたいと思っています。