○奥田委員 民主党の奥田建でございます。
きょうはちょっと
持ち時間が少ないということで、皆様のお手元に資料を二枚、配付させていただいております。
私は、
一つの例を挙げて、産業廃棄物処分場の公的関与、これは平成三年そして平成十二年の法改正の中で、廃棄物処理センターの規定、そして緩和の措置といったものがとられました。この問題について
お話をしたいと思います。
今現在、平成五年から十四の廃棄物処理センター、産業廃棄物ですけれ
ども、法人を指定して七つの施設が稼働して、そして残りは建設中あるいは建設予定、計画策定中といったことになっております。ただ、公的関与をしておりながらも、九カ所、大体三分の二近くが反対運動や訴訟が起きている、あるいは起きていたということになっています。そして、このセンター制度をつくった目的としては、逼迫する最終処分場の確保、あるいは公共の信用力を活用することによる住民、周辺の方々の安心や
信頼をかち得るといったことが大きな目的であったと思っております。
当
委員会の中でも、毎回、不法投棄の問題に対しては熱意を持った質疑が行われておりますし、また、
大臣のお地元の方でも大きな問題を抱えておる。それは、地方自治あるいは
全国あるいは民間といったものを問わず、皆が闘っている大切な問題であるということは十分に認識させていただいておるつもりでございます。
今回、お手元の資料にありますこれは、茨城県の笠間市、二番目に新しいといいますか、一番新しい、現在動き出している事業ですけれ
ども、「エコフロンティアかさま」という事業でございます。
現地の方、イメージとしては、お手元の資料の写真の部分が、立地、今現在建設が進められている、始まった
地域でございます。写真をよく見て、木の大きさなどでスケールを感じていただければと思います。もう一枚の資料、これは行政の方が住民への周知ということで出している広報誌の中から、工事概要についてをお手元の資料とさせていただいております。
まず、これはいろいろとテレビあるいは新聞、そして雑誌などでも報道されておりますので、御存じの方も多いかと思いますけれ
ども、私も少し御縁がありまして、現地の方へ足を運ばせていただいて、また、県の方あるいは
保全運動といいますか、反対の運動をしている方々と
お話を聞く機会がありましたので、この問題を取り上げたいと思っております。県の方も、私
どもが申し入れしますと、丁寧に応対はしていただきました。ただ、残念ながら、私
どもに対してはというお断りをつけなければいけない状況でもございました。
茨城県の現状を簡単に説明いたしますと、大体、一般廃棄物、そして産業廃棄物最終処分量、これが七十六万トンあるそうですけれ
ども、このうちの五五%が県外の処分場に頼っているということ、そしてやはり長年不法投棄問題に悩まされている。そして近年、廃棄物の越境問題といったものが大きくクローズアップされてきて、その処理に対して抜き差しならない状況になっている。
あるいは、この現地であります笠間市の方では、最終処分の一部事務組合、広域組合の事務処理ですけれ
ども、そういった中で、廃棄物行政の中でちょっと孤立化してしまった、あるいは孤立化しそうだ、これは新聞情報での受け売りですけれ
ども、そういった背景があるというふうに聞いております。
茨城県の方では、平成九年ごろから、本格的に県内での処分場をつくりたいということで、懇話会を設けたり立地の候補選定に当たって、そして今五年ぐらいたっているんでしょうか、ことし、ここに工事の
一つのメスが入ったということでございます。
ここにおられる委員の方も、この資料だけ見て、直観的に、これが果たして廃棄物最終処分場の立地なんだろうかということを少し考えていただきたいと思います。私も、処分場の立地の要件あるいは
規制というものを全部知っているわけじゃないですけれ
ども、最初に、えっと思いました。そして、現地へ行って見てみたら、別にこの写真はそのままですし、お天気が曇っているか晴れているかぐらいの違いで、やはりこの写真のままの姿だったと思います。そして、もう
一つ残念なことには、こちらの広報誌の中にはこういった状況を伝える写真というのはありません。
この跡地といいますか、この候補地といいますのは旧採石場でありまして、
一つの山を削って、そして今度は地面の下の方に向かってもう一山、大体今の水深が三十九メーターあるということですけれ
ども、下の方に向かって掘削された、採石会社も倒産して放置されていたという立地でございます。そして、これは湖というのか池というのか何というのかわかりませんけれ
ども、ここの水面というものは周囲約一キロ以上、そして三万平米、推定水量が八十万トンから百四十万トンと言われているところでもございます。
部長にお尋ねします。
飯島部長かな。
まず、
環境省あるいは廃棄物担当としまして、こちらの件についてどのようなことを御存じか、ちょっと時間がないので、私が
一つずつ挙げていきますので、あっ、これは知っているよ、これは知らないよ、これは問題だなというようなことを言っていただければと思います。これは現地の事業団の方と、あるいはそれに
異議を訴えている方との対立点や相違点、見解の相違といったところでもあると思います。
一つ、これは湧水なのか、水たまりなのか。
二つ、これは水源としてどのような価値があるものなのか。この下流には笠間市も含めて九市町村の水源がございます。
三つ、日量百トン以上の水が、ここから隣に流れる涸沼川に対してオーバーフローをしている。
四つ、住民同意がなされていない。
五つ、市に対して二万二千名の反対請願が出されているけれ
ども、市議会はそれを不採択としている。この数字は、大体二万二千名のうちの七割程度が市民の方だというふうに感触で聞いておりますけれ
ども、市の人口からいえば大体半分近い方の、市の方の人数でいえば署名になります。市の人口は三万五百ぐらいです。
六つ、談合問題が報道され、そしてその談合情報どおりの落札が行われた。
七つ、土地売買が、施設、焼却施設もこれはあるんですけれ
ども、焼却施設あるいは最終処分場施設の入札後である。
八つ、現地の
生態系について、トンボあるいはオオタカといったところの報告がなされている。
九つ、この土地の歴史的背景といいますか、周辺の住民の人
たちが、昔は山だったんですね、どういう山として扱っていたか、現地の歴史観による価値観。
十、これはきょう入ったニュースですけれ
ども、工事の準備段階として、水中ポンプで水を一時期二週間ほどくみ上げたそうです。そして、周辺の井戸で、やはり注意深く見守っている人
たちの報告では、五十センチの水位低下があらわれた。それまでの生活
環境調査などでは、直接的な影響はない、井戸やこの湖、湖といいますか、水源との直接的影響はないというふうに報告されています。
今、十挙げましたけれ
ども、部長の方からお答えいただきたいと思います。