○
日出英輔君 私は、純債務と申し上げたのは、これは御答弁は要らないんですけれども、どうもやっぱり日本の国の
財政力を世の中に話をしますときに、余りにも総債務だけで話をしておられるんじゃないかと。ムーディーズへの反論になった途端に、いやいや、対外純資産も百四十兆もありますよとか、こういう話が出てまいります。国際的には、OECDで既にこれは純債務という
考え方で国際比較も完全にしております。
私は、何か悪いんだ悪いんだと、日本は本当に
経済状況が悪いんだ悪いんだというだけのPRを一生懸命何かしているような、余りいい言葉ではありませんけれども、自虐的なことだけ言っているんではないだろうか。
経済運営をそれによって緩めていく気は、もちろん緩めろと言うのではありませんが、正確にやっぱり伝えていく、国際的にも通用するような
考え方で正確に伝えていかなければならないので、私は、その
意味で今度のムーディーズへの反論というのは大いに結構であったというふうに私は実は思っているわけであります。
是非ともこれは、黙して語らず、沈黙は金だというわけにはまいりませんので、
是非ともこういう形のものは大いに反論をしていただきたいし、さらには
国民に対しても、やっぱり純債務で日本はこういう状態になっていますよというふうなPRもやっていただきたいというふうに思っております。
ちょっと時間がなくなってまいりましたので、次に移らせていただきます。
政府の機関で地方分権
改革推進
会議という
会議がございます。先般、中間報告を行っておられるわけであります。私は中間報告を、これは六十ページにも及ぶ中間報告を読ませていただきました。
なかなかにいろんなことを書いておられまして、時間が掛かったし大変だったろうなというふうに思っておるわけでありますが、ただちょっと、私は、この地方分権
改革推進
会議で
議論されたことが地方分権の
議論ですべきなのか、あるいは国の仕事の仕方、あるいは
財政の
投資の仕方という
議論ですべきだったのかということについてはちょっと問題が残るような気がいたしますが、あえて地方分権
改革推進
会議のペーパーとして申し上げますと、この中で、実はナショナルミニマムはもう既に達成されているという記述がございます。これは実はつい二年ぐらい前までは、
政府の各省のペーパーにはまだまだナショナルミニマムは達成されていない、今現在書いておられるところもありますし、
政府の平成十一年ごろのペーパーには既に、まだまだ残っておりました。
私は、地方分権
改革推進
会議でそういう
議論をなさって、まとめて世の中に問うとすれば、実はナショナルミニマムが達成されているかどうかというのがこの後の各論に全部響いていくわけであります。実に各論は社会保障から始まりまして、各論が響いてまいります。
各論の大前提として、この地方分権
改革推進
会議のペーパーで大変惜しいなと思いますのは、どの分野が達成されているのか、どの分野が達成されていないのか、あるいは達成されていない市町村というのはどうするのか、こういった辺りが一切材料として触れられていない。判断できません。別に皮肉を言うわけではありませんけれども、
小泉内閣のスローガンの中にやっぱり姿の見える
政策立案
過程とかございましたですね。私は、この推進
会議の中でそういった具体的な材料がなくて、それを大前提にしてすぐに各論に来るというのは、やっぱり
政策を立案していく仕方としていささかいかがなものかという気がいたしておるわけであります。
実はこれにつきましてそう長々の御答弁は結構でございますけれども、これにつきましての担当として、
官房長官でございましょうか、それから
国土交通大臣、農水
大臣、それから恐縮でございますが
総務大臣と、一言ずつで結構でございますが、今のようなことで非常に心配している多くの市町村がございますので、そこに伝える
メッセージということで御答弁をいただきたいと思います。