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佐藤道夫君 民主党の
佐藤でございます。
両
参考人、今日は本当に御苦労さまでございます。厚く感謝申し上げたいと、こう思っております。
そこで、私から両
参考人にお尋ねしたいと
思いますけれ
ども、
最初に私のいささかの感想を述べておきたいと、こう
思います。
NGOとはそれは一体何だというのがついつい最近までの
国民の、何か聞いたような名前だが一体何をやっているんだと、それから
NGOとは何の略称なんだと、これを知っている
国民がまずいなかったと、こう言ってもいいと
思います。こういう国会が
皆さん方を
参考人として来ていただいて、そして話をお聞きする、それをNHKテレビがまた全国に放映する、こういうことも初めての試みではなかったのかと、こういう気がいたします。かつては知名度がゼロに等しかったと、ところが今や知名度抜群と、こう言ってもいいと
思います。
学校でも、職場でも、家庭でも、折に触れて
NGOの活躍
状況、あるいはまた今回の
紛争、それが話題にされる。今回の
紛争という言い方は大変おかしいのでありまするけれ
ども、衆議院の
予算委員会で田中眞紀子前外務大臣、それから鈴木宗男衆議院議員、
参考人として出頭いたしまして、それぞれの
思いを述べたと。あれが大変なテレビの視聴率、十何%に達したと。あの直後は、本当に電車に乗ってもおばさん
たちが一生懸命あの議論をしている。いや面白かったね、うん面白かったと、またやってほしいねと。
最後が、あれどっちがうそつきですかと、こういう質問が出まして、物知り顔の人が、そんなことは分かっている、あの顔を見りゃ分かるじゃないかと。私、だれのことを言っているのか分からなかったんですけれ
ども、それが大体
国民の共通の感覚であろうかと。
それが尾を引いて、今でも
NGOについては
国民が大変関心を持って、折に触れて話に出ると。これもまたあした、各家庭、各職場で、各学校でこういう話が出ることになるんだろうかと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味では、大変申し訳ないんですけれ
ども、
皆さん方にとりましては
紛争様々であった、騒動様々であったと、こういうふうに言っても、大変失礼ですけれ
ども、いいのではないかと。
こういう機会に、どうかこれからも正しいPRと、大金を使って何をやる、かにをやるということではなくて、どうすれば
自分たちの人道
支援といいますかそういう活躍が
国民に理解していただけるのか、そして
国民が本当に、あっ、これは本当のわずかでございますけれ
どもこの浄財をお使いくださいませとそう言って寄附してくれる、そういう時代が来ることを私、
皆さん方と
一緒に希望しておきたいと、こう
思います。
そこで、今回のこういう
NGOのPRになりましたこの元の騒動につきまして、
最初に
大西参考人にお尋ねしておきたいと
思います。
率直に私申し上げますけれ
ども、まず結論だけをお聞かせ願えれば、一体あの場合に、田中前外相、鈴木宗男議員、どちらの言うことが真実に反していたのか、世間的な言い方をすればうそつきはどちらかと、こういうことであります。
なぜこんなことを取り上げるかといいますと、やっぱり
NGO自体に、あの統括する
外務省、これに政治家の圧力があるのではないか、行政の筋が曲げられているのではないかと。何か知らぬけれ
ども、あの
NGOを今度の
アフガン復興会議に呼びましょうということになったら、それがあっという間に覆されて今度は呼ばないということになった。それがそれがどうしてまた覆されまして、ぜひお入りくださいということになった。これ、
大西さんも
日本国民ですから、役所からこんな扱いを受けたら大変憤慨するでしょう。一体何をやっているんだとだれだってそう
思いますよ。最終的に入れたからいいじゃないかと、そんなことで済む問題ではありません。
一体なぜこんなことが起きたのか。それについてはこの前の衆議院の
予算委員会で田中前外相は、事務当局である野上事務次官、それから重家中東
アフリカ局長の話によれば、鈴木宗男議員から圧力が掛かってああいうことになってしまいまして、一回決めたものを取り消して参加させないということになりましたと、こういうふうに特定議員の名前を挙げてはっきり話をしてくれましたと、それを今申し上げておるのでございますと。これに対して鈴木議員は、一切その問題には関与していないと。これも新聞に出ていたことですけれ
ども、何しろあの外務大臣は、前外務大臣はうそつきだからなと、こういうことまで言っておりまして、
国民は一体どっちが本当なんだろうかと。これはうやむやのままに済ませるような問題でないことは確かです。
なぜかといいますと、仮にこれは実力議員が外務行政に介入して筋道を曲げたと、けしからぬということでその議員を排除してみましても、また同じような議員が乗り出してきて、今度はおれの言うことを聞けと。
外務省が、
外務省で今改革のために大騒ぎをしておりますけれ
ども、ああいうていたらくではどこまで本当に改革できるのか、私疑問、大変疑問だと、こう思っております。
そういうことで、物事をはっきりさせて
関係した者の
責任を明らかにして、そうしてやることが何よりの再発防止だと、こういうごたごたはもう二度とあってはならないと、これは皆考えている、
国民すべてがそうだ、そうだと言っている。それについては政治家も
外務省もしっかりしてもらわなきゃいかぬと。
じゃ、どうすればいいんだと、一体今回の騒動の本当の原因はどこにあるんだと、みんなそういう感じにとらわれるわけです。ですから、
NGOのPR、これも結構なことではございますけれ
ども、その第一歩として、今回の
紛争の本当の原因がどこにあったのかということを明らかにする、これも大切なことだと
思いまして取り上げたわけでございます。
そこで
大西参考人、あなたの体験にかんがみまして、一回あなたの
関係する
NGOの
団体を参加させると言っておいて、今度は参加させないということになりました。それについて、田中前大臣の発言と鈴木議員の今回の発言、どちらが本当のところを言っているわけでございましょうか。白か黒か、はっきりした話でありまして、片方が本当ならば片方はうそだと、こういうことにもなるわけでありますから、どうか慎重にお考えの上、はっきりと結論だけでもお述べいただきたいと
思います。
外務省に対する遠慮があると。さっきもお上というのは
国連のことですよなんて、だれがあんなことを、あなた、信じられますか、率直に言いまして。少なくとも、あれを読んだ人はみんながみんな
外務省のことだなと、こう思っていたわけでありますけれ
ども。
いずれにしろ、あなたは今回の騒動についてどちらの方の発言が正しいと。あなたは被害者の一人であり、被害者の一人というより被害者そのものでありまして、本当に奔走されて、身の置きどころもないくらい悩まれたこともあるでしょう。人をばかにしやがってと、おれだって
日本国民なんだと、主権者の一人なんだと、そういう考えを持ったこともありましょう。
それから、
外務省の
批判をするとこれから
自分の事業に多少の影響が出るのではないかと一切考えない方がいいですよ。民主主義国家というのは、行政や政治をきちっと
批判する、そこから新しい民主主義が生まれていくわけですから、何か
外務省に有利な発言をしておけばこの次何かのことで面倒を見てもらえるななんというのは民主主義の何たるかを理解しない人だと、こう言ってもいいわけで。
そこで、最終的に、あなたの今回の
紛争についてどちらの議員の談が正確、正しいんでしょうか。それをまず結論だけでも教えてください。