○入澤肇君 私は、自由
民主党・保守党及び公明党の与党三党を
代表して、ただいま議題となっております
平成十三年度第二次
補正予算二案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。
小泉
総理は、昨年の春の就任以来、聖域なき構造改革の基本方針の下、国民の絶大なる支持を背景に、特殊法人改革など懸案の諸課題に積極果敢に取り組んでおられます。
昨年秋には、二十一世紀の
我が国が目指すべき経済社会の構築に向けて構造改革の道筋を示した改革工程表、改革先行プログラムを相次いで取りまとめ、雇用・中小企業のセーフティーネットの整備・拡充を中心とした第一次
補正予算を編成するなど、国民が安心して働き、生活ができる
環境作りにも努力されております。
しかしながら、
我が国経済は、昨年秋以降、米国における同時テロ事件など不測の事態に見舞われ、消費意欲の落ち込み、生産や設備投資の減少など、景気は一段と厳しさを増しております。かかる状況下で、構造改革を円滑に進め、真の経済再生を図るためには、改革推進に重点を置いた景気対策の実施こそが何より求められております。
本
補正予算は、去る十二月、政府が緊急に対応すべき施策について策定した緊急対応プログラムに基づき、
我が国経済の活性化に資する諸般の措置が盛り込まれたものであり、賛意を表するものであります。
以下、賛成する主な
理由を申し述べます。
賛成の第一の
理由は、現下の厳しい経済情勢を踏まえ、景気に配慮した
内容となっている点であります。
本
補正予算には二兆五千億円の公共投資の追加が盛り込まれ、その規模は事業費ベースで実に約四兆円に上っております。
内容的にも、都市再生型や自然共生型の公共事業など、構造改革を促進するとともに、民需や雇用の誘発効果が高く即効性のある事業に重点が置かれております。かかる施策等によって、今後一年間で名目GDPを一・二%程度押し上げ、約十一万人の雇用創出効果が見込まれ、早急に実施されるべきものであると
考えます。
賛成の第二の
理由は、科学技術・IT振興など、二十一世紀の発展基盤整備に手厚い予算措置を講じている点であります。
科学技術等対策費として、独創的、先端的な研究施設の整備など、成長分野の拡大に資する分野に約九千億円の予算を計上しており、
我が国の持つ潜在能力を遺憾なく発揮させ、経済発展基盤の強化を図り、もって
日本経済再生を実現しようとする政府の取組を高く評価するものであります。
賛成の第三の
理由は、その財源措置において厳しい財政状況に配意した
内容となっている点であります。
本
補正予算では、政府の保有資金を最大限活用することにより、国債発行額を三十兆円以下に抑制しています。公債発行残高が著しく累増し、国債の格付が相次いで引き下げられるなど、
我が国財政への信頼が揺らぎかねない状況下で、財政規律の確保に配慮し、安易な国債増発を極力避けようとする政府の努力を多とするものであります。
以上、本
補正予算に盛り込まれた諸施策は、構造改革を加速させ、
我が国経済の早期回復と国民生活の安定、向上のために緊急かつ不可欠の
内容であると確信するものであり、本
補正予算成立後、速やかに執行されんことを要請いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)