○千葉景子君 何かそこが、私は推測で物を言うつもりはありませんけれ
ども、やっぱりどうも出入りについては
中国の
武装警察官に相当程度何かゆだねていたといいましょうか、そういうところがあったのではないかと。入ってきてからの査証の是非などについては当然、
領事館が行っていたということは当然ですけれ
ども、その出入りとか入口でのトラブルなどについてはむしろ
中国側がさばいていたというようなことがこれまであったのではないか。どうもそういうことが、今回も、ああ、またそういうことかなと思わせるようなことにつながっていたのではないかと若干考えないところもないんですけれ
ども。
今回の、査証トラブルとは違う、新しいこれまでになかったような事例だったということでございますけれ
ども、先ほどから話をしているように、
基本的な
対応の仕方、そういうものが、先ほど指示はしているというんですけれ
ども、やっぱりきちっと浸透していない、あるいはそこがあいまいになっているということが根底にあるのではないかというふうに思います。
世界からも、そういう
意味では、これ、決してそうじゃないと必ず
お答えでは出てきますけれ
ども、
日本は
亡命などは認めない国なんだ、あるいは難民についても非常に門戸が狭い国だと。この間も
質疑で出ておりましたけれ
ども、調べるという
お話でしたけれ
ども、チェコでも、
日本は、大使館員が
日本は
亡命も難民も一切認めない国なんだという発言をしたとの報道などがされる。やっぱり、あちらこちらでこういうことが、仮にこれが事実かどうか別としましても、報道されたりするということは、
日本の
基本的な
姿勢というものがやっぱり世界に分からない、それからこういうケースでもやっぱりあいまいな形で
毅然とした
態度が取れないと、こういうことにつながっているのではないかというふうに思っています。
なかなか時間がございませんので、この程度にして、次に引き継がせていただきたいというふうに思いますけれ
ども、改めまして、難民の問題等も先ほど
大臣から多少前向きな
お答えがありました。私は、入管何とか懇談会、そこで
議論していただくこともいいんですけれ
ども、やっぱり
法務省としてもこういう事態も踏まえて積極的な考え方を持っていただきたいというふうに思うんです。
今日は二点だけ私は提起をしたいというふうに思います。
一つは、今回のケースとはちょっと違いますけれ
ども、一般的に、迫害を逃れたりあるいはもう本当に命からがら庇護を求めてくる、こういう場合の拘禁というものをできるだけやっぱり避けていくべきではないかと、こういうふうに思います。このところ、アフガンから来て難民申請をしている人々がたくさんございました。この皆さんについても、難民申請がなされてその認定
審査がなされる期間等、相当長期間の拘禁がされています。
私は、難民認定に関しても、収容ということが絶対あってはならないというふうには申しません。しかし、
日本の手続の場合には、迫害を逃れてそして庇護を求める人も一般の入管手続の中で拘禁などが継続をされるということになってしまいます。やっぱりこれは全く違う
意味合いを持っているわけでございまして、仮に一定の収容等が必要であるとしても、やっぱり難民として、あるいは庇護を求める人間としての別な形での収容の在り方というものを考えるべきではないかというふうに思うことが一点です。
それからもう一つは、もうこれは
基本的なことですけれ
ども、やっぱり出入国管理、それから、今、
外務省からもいろいろ
お話しいただきましたけれ
ども、
在外公館というようなところも、ある
意味では
日本の、一方では国益とか
日本の国の安定、安全などを第一義に考える、そういう行政でもございます。しかし一方で、難民とか、迫害を逃れ、あるいは庇護を求める人というのは、国益とかとは別に、やっぱり
国際的な
人道あるいは本当に
国際的な人権という
観点での側面が第一義的ということになろうかというふうに思うんです。
日本の難民制度あるいは政治
亡命等についても、
基本的には
法務省というお役所が、しかも入管行政と一体として行われている。やっぱりここを独立した何らか形で行うことというのが必要ではないかというふうに、そこにやっぱり緊張
関係というものがなければ、結局は、
人道と
言葉では言いながらも、やっぱり国益優先というような形になってしまうのではないかというふうに思います。
そういう
意味で、先ほどから
人道、
人道という
言葉、あるいは人権というのは、言うは易しいんですけれ
ども、やっぱりそれをきちっと担保できる、裏付けできる制度とか
システム、こういうものがなければ、結局はこれからも繰り返しいろんなこういう
人道上に反するような問題が起こり、
日本は
人道に非常に冷たい、あるいは庇護を求める者に対して非常に門戸が狭いというようなことにもなっていこうかというふうに思います。
今日はちょっとその二点だけ一応提起をさせていただいておきますので、是非、長い
議論を待たずしてもできるいろいろな制度の改革や、あるいはこういう問題提起に積極的にこたえていただきたいというふうに思いますので、
大臣のちょっとお考え方を聞かせていただき、次の小川議員の方に質問をタッチさせていただきたいと思います。