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2002-04-02 第154回国会 参議院 法務委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
平成十四年四月二日(火曜日) 午前十時開会 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
高野
博師
君 理 事 市川 一朗君
服部三男雄
君 千葉 景子君 日笠 勝之君 井上 哲士君 委 員 岩井
國臣
君 柏村
武昭
君
佐々木知子
君 陣内 孝雄君 中川 義雄君 三浦 一水君 江田 五月君 小川 敏夫君 角田 義一君
浜四津敏子
君 平野 貞夫君 福島 瑞穂君
国務大臣
法務大臣
森山
眞弓
君 副
大臣
法務
副
大臣
横内 正明君
大臣政務官
法務大臣政務官
下村 博文君
事務局側
常任委員会専門
員 加藤 一宇君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○
更生保護事業法等
の一部を改正する
法律案
(内 閣提出) ─────────────
高野博師
1
○
委員長
(
高野博師
君) ただいまから
法務委員会
を開会いたします。
更生保護事業法等
の一部を改正する
法律案
を議題といたします。 政府から
趣旨説明
を聴取いたします。
森山法務大臣
。
森山眞弓
2
○
国務大臣
(
森山眞弓
君)
更生保護事業法等
の一部を改正する
法律案
につきまして、その
趣旨
を御説明いたします。
更生保護事業
は、
民間篤志家
のたゆまぬ努力によって維持運営され、
犯罪者
の
社会復帰
に大きく貢献するとともに、国が行う
保護観察
その他の
更生
の措置を円滑に実施する上で重要な
機能
を果たしております。特に、
更生保護事業
の主たる担い手である
更生保護施設
は、これまで多くの者を受け入れ、その
社会的自立
を促すとともに、再犯を予防し、国民の安全と治安の確保に重要な役割を果たしてきております。 ところで、近年、
犯罪情勢
の悪化を背景とする
矯正施設収容者
の
増加
を受けて、
出所
後に
更生保護施設
の
保護
を必要とする者も着実に
増加
する
傾向
が見られます。しかも、その中には
高齢犯罪者
のように
自立
に特別な配慮を要する者や、
累犯者
及び薬物・
アルコール依存者等
のように、その
改善更生
には
社会生活
に適応させるための専門的な働き掛けを要する者の
増加
が顕著な
傾向
としてうかがわれるのであります。また、昨今の
少年
による凶悪・重大な事件などに端的に見られるように、親の
監護能力
が弱体化する中で、
本人
の
対人関係
上の問題や
社会適応力
の
欠如等
の問題に対する適切な援助が求められております。このような現状にかんがみ、これらの者の
社会復帰
を促し、その
改善更生
を助けるためには、
更生保護施設
における
処遇機能
を一層充実させ、同
施設
において、
犯罪者
や
非行少年
に対し、その
問題性
に応じた適切な
処遇
をなし得るものとする必要があります。 そこで、この
法律案
は、以上述べた
犯罪情勢
に的確に対応するため、
更生保護施設
の
処遇機能
を充実強化するとともに、
更生保護事業
の一層の発展を図る
見地
から、
更生保護事業法
及び
犯罪者予防更生法等
の一部を改正するものであります。 次に、この
法律案
の要点を申し上げます。 第一は、
更生保護施設
に委託する
保護内容
を充実させることであり、次の三つの点を
内容
としております。その一は、
更生保護施設
を
犯罪者処遇
の
専門施設
として位置付け、従来の宿所及び食事の
提供等
に加えて、
社会適応
を促すための積極的な
処遇
をも
更生保護施設
に委託できるようにするものであります。その二は、
少年院満期退院者
や
労役場出所者等
の
社会復帰
を促すため、これらの者を
更生緊急保護
の
委託対象
に含めることであります。その三は、
高齢犯罪者
の
増加等
に対応し、
本人
の
自立能力等
、
個別事情
に応じて
更生緊急保護
の期間を従来の六月から最大一年まで行い得るようにするものであります。 第二は、近時の
社会情勢
の動向を踏まえ、
更生保護事業
の一層の
適正化
を図る
見地
から、同
事業
に対する
規制緩和
を図ることであります。
更生保護施設
を設置して行う
事業
は被
保護者
に対する
処遇
の
適正
が強く求められますので、引き続き
認可制
を維持することとしておりますが、それ以外の一時
保護事業
及び
連絡助成事業
につきましては
届出制
に改め、その
活性化
を図ろうとするものであります。 第三は、
更生保護事業
に対する
社会
の理解と協力の促進を図るため、
事業
の
透明性
を確保するための規定を設けることであります。 第四は、その他の所要の改正を行うものであります。 以上がこの
法律案
の
趣旨
であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。 ありがとうございました。
高野博師
3
○
委員長
(
高野博師
君) 以上で
趣旨説明
の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時四分散会