○沓掛哲男君 じゃ、二番目に移らしていただきます。
情報技術の進歩をNHK放送に導入して、更にサービスの質を上げるということだと
思いますが、地上、今おっしゃいました地上波デジタル化が進められております。その設備投資とそれに伴ってのアナログ周波数変更対策の費用も大変巨額なものになると
思います。今、会長さん、三千五百億その他いろいろおっしゃられましたけれ
ども、二〇一一年まで掛かってやるとすれば、いろんなこの上がりとかいろいろのことを見れば、私は
国民一人当たり一万円ぐらいの負担になるんじゃないかなというふうにも
思います。
そして、しかし、それは
国民にこれから負担してもらう、あるいはまたアナログ周波数の変換のときには、各家庭にそういう人
たちも入っていろんな直すわけですから、やっぱり
国民の
理解というのが何よりも必要であり、やはりこういうものをするに当たってメリット、そういうものを
国民にしっかり訴え、そしてまた、その費用もまた訴えていく、そういうふうなことが
是非必要ではないかなというふうに
思います。
メリットとして、私ら昔、漫画で、相撲などがテレビで、声だけじゃなくてテレビで見れるという、そういうのを見て、わあ、そういう
時代が来たらなと思っていたんですが、そういう
時代がやってきましたし、私は自分自身で今一番欲しいなと思うのは、大変帰る時間がイレギュラーでございますから、帰ってから、今日五時からあったあれが何だったかなと思ったら、すっとダイヤルを回すとそのやつがさっと出てくるとかね、そういうようなものが出てきたらすばらしいなというふうな
思いもいろいろいたします。何かそういうふうな目立ったメリット、そういうものをしっかりと
国民に、受信者を中心とした
国民に訴え、そしてその
理解を得ながら
是非進めていただきたいと
思います。
これはお願いでございますので、次に移らしていただきます。
三番目は、番組について
お話しさしていただきたいと
思います。
前、NHKさんでは、「プロジェクトX」とか「NHKスペシャル」あるいは「クローズアップ現代」、昨日の晩は「ためしてガッテン」、「その時 歴史が動いた」などなど、すばらしいものをたくさんやっておられますが、私は、もう
一つこれからNHKさんにお願いしたいのは、やっぱり志ある放送をお願いしたい。
じゃ、おまえの言う志とは何かというと、これからの
日本にとって私は一番大切なことは、やっぱり、これは私が言っているというより何人かの人が言っているんですけれ
ども、一人としては、七年前に、前のクリントン政権のサマーズさんが
日本政治の
二つの問題点として挙げて、その
一つが、想像力豊かな青少年の育成に問題があるんじゃないかという。もう
一つは市場、資本市場の話ですけれ
ども、それは
関係ないんでやめますが。
そういうふうに、やっぱりこれから、その多彩な子供
たちに大いにいろいろな面で活躍していただく、そういう青少年の心の育成、そういう面で、私は
是非テレビにもその一役買っていただきたいなというふうに
思います。
昔からの
言葉で、私は、いわゆる財を残すは下である、そして仕事を残すは中であり、そしていわゆる人を残すは上であると言うように、やっぱり人材というのは先ほど来の話でも一番大切ですし、
是非そういう面でいろいろな想像力豊かな、そういう子供の教育。
そういう面ではいろんな番組はあるんですけれ
ども、例えば、私はこういうことを申し上げたいんです。
今、海外において戦前から今まで日
本人で銅像が残っているのが三つあるんです。その三つの
一つは、いわゆる台湾の南の西の方にある嘉南平野、そこが非常に荒れ地だったんですけれ
ども、今は沃野になっています。それは、その上流に、
昭和の初め、
日本がアースダムを、今でも世界一のアースダムなんですが、それを造ったことによってそういうことが達せられ、以前にはオランダも清朝もやろうとしてできなかったことをやった。そして、やったその八田與一さんという人は地元の人と一緒に汗にまみれながらそのことをやったんだと
思います。
ですから、その八田さんの銅像だけは村人が守って、そして私らも、石川県の人ですが知らなかったんですが、十数年前に、命日の五月八日にはその村人が集まっていつもその遺徳をしのんでくれているということが分かって、石川県からも毎年五月八日にはその慰霊祭に参加いたしております。三年前に台湾の教科書、歴史の教科書にも載りましたし、地元で記念碑も作ってくれました。
そういうふうに、日
本人は海外へ行って悪いことばっかりしたんじゃないかという、そういうことは決してないんで、立派なそういう人
たちが国際的なその役割を大いに果たしてくれている。
その人は、ちょうど
戦争が始まってマニラへ軍務命令で行く途中、船で沈んだのが
昭和十七年五月八日の命日の日なんです。
まあ三十秒で。
その奥様も立派な人で、金沢の兼六園の下の米村というお医者さんの娘さんでしたが、ちょうど終戦になって、そして、日
本人は全部、台北に集まれというその日、そこの烏山頭というところですけれ
ども、そこで主人の造った水路口に飛び込んで亡くなるんです。
そういう非常に感動的なのを
是非、そういう子供
たちの分かりやすい物語として、国際化協力とはこういうもんだというような、人間性の表れたそういうものを
是非やっていただきたいなと。
ちなみに、あとの銅像を申し上げると、
一つはアフリカのガーナにある野口英世なんです。この人のことも私ら非常に心を打ちました。もう
一つは、これはちょっと余りお願いすることじゃないんですけれ
ども、高山右近さんがマニラで銅像ができて、現在、日比友好公園のところに建っています。その三人なんですけれ
どもね。
そういう物語を
是非こういうところに、子供に取り入れて、木曜日とか金曜日の四時ごろからやって、先生もそういうのを見なさいという、そういうことを
是非やってほしいなと
思います。
それから、もうこれから時間がないのでお願いばかりですけれ
ども、二番目は、私は
是非、浪曲とか講談なんかの、これはラジオではありますけれ
ども総合テレビでも
是非入れていただきたい。今は、何か言うと、ぎくしゃくした権利義務とかいう話ばっかりですけれ
ども、やっぱり人間、日
本人というのは、義理人情も尊ばにゃいかぬし、またいわゆる勧善懲悪ですね、弱きを助け云々という勧善懲悪、そういう心も、実にこれを聞きながら培えるんで、そういう点もまた御配慮いただきたいと
思いますし、また三番目には、
日本のこのニュースを海外に
是非、いろいろ流してくれていますが、流す。特に、アジアには現地語と英語で流すようにきちっとしていただくことが国際化の面でも非常に有り難いなと
思います。
最後に、お礼とお願いですけれ
ども、大河ドラマは今年は加賀百万石を背景として前田利家とまつの
お話をやっていただいて、大変感謝しております。
ただ、私、大河ドラマ好きですからずっと見てきているんですけれ
ども、大河ドラマの
特徴があって、中たるみをして、最後になるとぱたぱたぱたっと走っていくし、回想のシーンも非常に多いですし、特定の人が出過ぎること、今で言うとまつさんとおねとはるさんの非常にウエート高いんで。
そういうことも大切ですけれ
ども、やっぱりもう少し史実のことも入れてほしいな、あの戦いの中で一向一揆というのは大変な
苦労をするんです。そしてまた、末森城の決戦というのは、このまつとはるのお父ちゃんが決戦やるわけですから、そういうようなところもちょっと入れていただくと、なるほど、今こうやって平和にこうしておれるのも、そういういろんな犠牲の下にあるんだな、社会に感謝しなければならないなという、そういう
思いがいろいろあると
思います。
もう時間も来ましたので、この後の方はお願いですから、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。