○平野達男君 いずれ、
政府系金融
機関というのは
政府保証がばっちり後ろに付いていますし、そこで発行するその財投
機関債に対して
市場金利、
市場のうちの
評価を仰ぐということのそれ自体は理解しないわけじゃないですけれ
ども、繰り返しになりますけれ
ども、そうやってどうするんだということの、その後の姿がちょっと具体的に見えていないんじゃないかなという感じが強くしています。
それで、ちょっと次に移らせていただきますけれ
ども、
政府系金融
機関の必要性ということで、前回のこれまた続きになるんですけれ
ども、これからいろんな形で見直していくということだと思うんですが、三つぐらいの視点があるんではないかというふうに思っています。
政策金融というのは、何といっても資金の調達コストが小さい、それから補給金も受けられる、それから財投
機関債を発行する場合には
政府保証もあるということで、こういった特質を勘案して、
市場に任せておいては設定できない、設定されないような有利な条件、
市場で設定されるよりも借り手にとって有利な条件を設定しなければある特定の
政策目的に支障が生ずるということだから、ということで
存在しているんだろうと思うんですが、一点目は、それが本当にそうかどうかということをやっぱり
説明しなければならないと思います。
前回、竹中
大臣は、税制の問題でありますとか、補助金があるとか、いろんな観点があるというふうにおっしゃっていましたけれ
ども、基本的に、
政策金融というのがなぜ必要かということを客観的、定量的にやっぱりこれ
説明する必要があるというふうに思います。
次に、それがクリアされたときにどのような形でじゃ
政策金融のサービスを提供していくかということで、これが私は一番核になるんじゃないかなと思います。農林漁業金融公庫は農業近代化資金というのがあって、短期に及ぶものについては系統資金に対して利子補給をやっています。長期に及ぶものについては自分たちで
審査をして融資をしていると。それから、住宅金融公庫については、御承知のように五年以内に廃止なんですけれ
ども、長期、低利、固定というのは残しておいて、別な形で形を変えて
政策金融を実施していきましょうということになっていますけれ
ども、こういったことからいいますと、各々のすべての
政策金融
機関に対して当該金融サービス、
政策金融を実施するときに、行政コストとして今のような形がいいのか、あるいは利子補給がいいのか、別な形がいいのかということをすべて私はこれ数値として提供していただきたいというふうに思っています。要するに、行政コストとしてのコスト比較です。
それから、その場合には当然、
民間金融に任せるときには
審査能力があるかどうかという問題も出てくるんでしょうが、
審査能力に不足があるとすれば、どれだけの研修期間が必要だ、コストがどれだけだとか、そのための
部分はどれだけ
民間機関に必要なので、コストがどれだけ掛かりますと、そういったことを具体的に是非示していただきたいというふうに思います。
それから、あと三つ目は、
政策コストの
議論がずっとありますけれ
ども、
政策コストも、私もこれの数字を出したということは非常に有意義だと思うし、非常に大きな一歩だと思うんですが、まだこれが何に使われているかということがよく分からないんです。
政策コストというのは、当該
政策金融に対する
政府がどれだけコミットをするか、コミットメントをするか、どれだけ将来一般国費を出していくかというトータルの額でありますけれ
ども、これをどのように使うか。例えば、キャップ制をしいて、シーリングをしいて、何千億以上はもう一切出しませんというようなことをやるのか。そういったことも含めてコミットメント、
政府がコミットメントするというのはどこまでやるかというようなことを三つ目として
検討していただきたいなというふうに思うんですが、時間がないからだらだらとしゃべってしまいましたけれ
ども、
財務大臣、コメントをいただければ有り難いと思いますが、どうでしょうか。