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浜田卓二郎君 私は野党の立場で質問しているわけじゃありませんけれ
ども。
今、質問申し上げた点は、私は、国庫当局としての責任という点でありまして、先ほど
峰崎議員からも税についての包括的な御
指摘がありましたけれ
ども、やっぱり国の力が落ちているということは、この財源について、税についての
議論が十分にできないという、特に税をどうやっていただくかということについて非常に避けて通るようになる、これは取りも直さず国としての力が落ちていることだと、私は実はそう思っているわけでありまして。
今回の医療改革の中でも、私は、もう財源は、これだれが
考えても、もちろん異論はあるでしょうけれ
ども、大勢はやっぱり消費税というものを導入してそれをどういうふうに税全体の体系の中で生かしていくかということについてはほぼコンセンサスはでき始めているわけですから、それをやはりきちんと、国庫負担を上げる、何のために上げるか、老人医療費の問題のために上げる、そういう明確なことが行われることに併せて消費税の問題もきちんと位置付けていかないと、それだけ取り出して別の機会にというのは、これはなかなかできない話でありますから、消費税導入のあのときの困難さ、それを克服した国庫当局の努力というものを私は忘れないで、こういうときのこのきちんきちんとした財源論はやっていただきたい、そういう
趣旨で申し上げたわけでありまして、これは答弁は要りません。
それから二番目に、今、今日の
株価も若干また上がったようでありまして、一進一退はしておりますけれ
ども、ここ数日間大変明るい空気になっております。
私は、今回の
補正予算、それから追加的な
デフレ対策、これは
政府の、
大臣はどうおっしゃるかは別にいたしましても、政策転換の現れだと私は受け止めております。去年にここで
補正の性格を
議論させていただきましたときに、これはセーフティーネットの創設であって、決して
景気拡大とか
デフレ阻止とかそういうところまで踏み込んだ話ではないという御答弁をいただいた記憶があるわけですが、確かに
デフレ阻止ははっきりおっしゃるようになりましたし、これはかなりの政策転換が実現しつつあるなと私は好感をいたしております。そしてマーケットも、私は
政府の政策転換を待っているという気がするんですね。
今回の
デフレ阻止策というのは、午前中にやはり
峰崎議員も
指摘されておられましたけれ
ども、例えば空売り
規制というのはルールの変更ですから、そういうある種の人為的な手だてによって
株価が上がる条件を作ったという面があるわけで、必ずしも実需そのものではない面があります。しかし、
デフレ阻止策までは踏み込んだということを私はマーケットが好感しているという点はあると思うんですね。それと同時に、この
株価が上がってくるということがいかにいろんな人々のマインドに
影響を与えて明るい空気を作るかということも、ここの数日、私自身見せていただいたような気がするわけです。
ですから、私はこれからもう
一つ踏み込んだ対策が欲しいなというふうに思っております。やはり
デフレが阻止された、そして
景気が拡大に転ずるという大
前提は、
株価が下げ止まった、あるいは反転し始めた、そして同時に土地が下げ止まった、そういうことが明確に
認識されて、私は
景気の局面というのは変わってくると思うわけですから、その
株価の重要性というものを十分
認識していく必要があると思うわけです。
それともう
一つは、もっと個人投資家に
株式マーケットに入ってきてもらう方がいいと、そう思っております。今、間接
金融から直接
金融というような
一つの流れが言われておりますし、
政府もそういう方向を目指しておられると思いますけれ
ども、やはり直接
金融が本当に一般的に根付いていくためにはもっとこの
株式マーケットの厚みというものを増していく必要がある。そのためにも、個人投資家の更なる参加ということは、別の言葉で言えば、個人の
金融資産の配分の仕方の中に
株式投資というものがもっと安定して入っていくということが必要だと思うんですね。
そういう観点から、私は、この際思い切ってキャピタルゲインについての非課税というのを踏み出して打ち出されたらどうか。まだこれから年度途中の
税制改正もあるというふうに言っておられるわけですから、私は、そういう措置でしっかりした
株価形成というものを目指していくということが適当ではないかと思うものですからあえて、あの有取税を廃止して譲渡所得課税に一本化してきた過程はよく承知しております。あのころは有取税さえ廃止すれば個人投資家はもっと呼び込まれると我々も思って
議論をしてきたわけですけれ
ども、必ずしもそうではない面があります。ですから、やはり、ここは時限措置でもいいですから、思い切ってキャピタルゲイン非課税というのを打ち出されてみたらどうか、それを提案申し上げたいと思いますけれ
ども、御見解を伺いたいと思います。