○大沢辰美君
日本共産党の大沢でございます。
私は、神戸
空港建設を中心とした
空港建設問題について
質問をさせていただきたいと思います。
先日、
大臣の所信表明をお聞きいたしましたとき、こういうふうに言われていますね。「ハード、ソフト両面から、災害に強く、安全で安心できる
国土の形成や交通サービスの提供を図ります。」と言われた。これは交通機関の安全対策、それはもう本当に最優先の
課題であることは異論のないところだと思います。
まず、神戸
空港の
建設に関連して、
航空の安全問題についてお聞きしたいと思います。
既に使用しています伊丹
空港と関西の新
空港、そして、そこにさらに関空、関空の新
空港ですね、そこに二期工事が、神戸
空港の新設、巨大な
予算を投じて今進められようとしております。やはり大型ジェット機を就航させる
空港を大阪湾の周縁内の狭い範囲、その空間に三つも
空港建設がされることになります。
先月、二月二十二日の衆議院
予算委員会で
大臣の発言は私は大変重いものがあると受け止めています。その一部を述べさせていただきます、読ませていただきたいと思います。
ちょうど二月二十二日、この三
空港の空域ですね、空域というものを考えましても、伊丹の空域と関空の空域と、その狭い間しか神戸
空港の管制空域がございません。そうしますと、二千五百メートルですね、神戸というのが果たして今後延びる
可能性があるのかないのか、そういうことを考えますと、私は、
空港の空域、管制空域という、この伊丹と関空との間をわずかなすき間を神戸
空港が、両方に延びない。そういう、ちょっと表現がそうなっていますので、二千五百以上延ばせないという
状況の中で、果たして一番利便性があるのは何かということを、もう一度私はデータを集めたいというふうに考えたわけでございますと、こういうふうに
答弁されていますね。
そこで、この神戸
空港の空域の問題で、これまでも
地元の神戸市、また議会、市民、それぞれのところで大きな
関心を持ってきた問題なんです。現在ももちろん大きな
課題なんです。
日本の
航空輸送に直接かかわっている人たちの組織である
航空安全推進
会議という団体がございます。この方たちが、一九九九年の九月ですけれ
ども、神戸
空港の安全確保に関する要請書、当時川崎運輸
大臣でしたね、そこに提出いたしました。
扇大臣の発言とも私は大変共通した内容が含まれて、記録されているのが要請書であったと思います。もう二年余りたちますけれ
ども、私は今日の時点で改めて読んでいただきたいということを感じました。
今、
大臣の方にはその要望書を届けさせていただいていますが、そのちょっとポイントだけを読ませていただきますと、この
地域は、大阪湾ですね、南北約二十八キロ、東西約五十六キロの空間ですと。現在のジェット機において標準出発方式に使用されている二百五十ノットの速度と書いてありますが、それより約三分及び六分でもう通過してしまう距離でしかありません。しかも、大阪周縁は六甲山そして生駒山、紀伊山系と三景を山岳障害物で囲まれています。私たち
航空機を運航している、この方はパイロットですが、上空から大阪を見たとき、この空域での伊丹、関西の
航空交通量の多さに運航する空域として大阪湾上空は本当に狭いと指摘せざるを得ませんと
専門家が言っているわけですから、この狭い空域において関空、神戸
空港、直線距離にして約二十二キロになりますが、この
計画中の神戸
空港周縁空域は現行の関西
空港の進入経路にもなります。そして、出発経路に非常に、神戸
空港の出発航路に非常に近接している空路になるわけですね。その後、私は神戸
空港からの離陸の問題でこの団体の人たちが述べている内容として、ちょうど神戸
空港が離陸直後ですね、大体千フィート、約三百メートルですね、その水平飛行に飛ばないとできないというんですね。それは、やはり関空に入る飛行機との水平さというのを保たないといけないから大変パイロットにとっては大きな負担となるだけでなく、乗客にも強い不安感を与えるほどですと。
航空機の安全運航上の観点から、
空港建設の立地条件として不適当であると考えると、そういう要請書を川崎当時の
大臣に出しております。そして、それを繰り返し
意見を述べて、しているわけですけれ
ども、この問題について本当に
大臣として、私はこの貴重なデータの
一つとして、そしてこういう専門の方たちの
意見を尊重してこれからの検証ですか、その問題に当たっていただきたいということをまずお聞きしたいと思います。