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国務大臣(
石原伸晃君) この点につきましては、当
委員会でもまた内閣
委員会等々でも一番議論のなされている点であると認識しておりますが、現行の人事院の承認制でありましても承認基準というものがございまして、承認基準をクリアしていれば天下りが禁止されているわけでございませんので天下りが行われるわけであります。
しかし、この変更するに至った議論の過程の中で、やはりこれから内閣としての関与というものを強めていくべきではないかと。そしてまた、
所管大臣が
自分のところにいた職員がどれだけどこに行っているかということを後から知る、それで
大臣としての任務を全うしているのか。言ってみるならば
民間企業の社長さんが
自分の社員がどこにどれだけどういうふうに再就職しているのか知らない、そういう事態はやはりこれからは改めていかなければならないんじゃないか。そしてまた、第三者機関としての人事院の役割というものは大切なものでございますので、承認基準の設定や承認をゆだねる現行
制度を、これまでのものを改めまして、今度は先ほど申しましたように内閣の関与というものを、内閣全体が関与していくというような形にしていくために、内閣
自身が厳格かつ明確な承認基準を定めて内閣の総合調整機能というものを十分に発揮して、その上で各
大臣が
責任を持って、今度は
責任があるわけですから、
大臣が替わりまして天下りの方の数が十人二十人増えたといったら、その
大臣の
責任というものが明確になるわけですから、そういう
責任と承認というものを裏腹にすることによりまして、国民に対しての
責任の所在を明確にした
仕組みを整備したというのが今回の意図でございます。それに加えまして、承認案件については詳細な公表をいたします。
また、第三者機関としての人事院におかれましては、承認基準甘いんじゃないかということがあれば、甘いんじゃないかというような意見の具申、あるいは承認実務の実施
状況について、これはちょっと改めた方がいいぞというものがあれば改善勧告をしていただく。あるいは行為規範、いわゆるお土産持っていったり、後輩に電話して何とかしろといったようなことがよく言われますけれ
ども、もしそういうことがあるとするならば刑事罰をも掛けていくというように、これまでよりは二重三重に
責任と承認あるいは刑罰を明確にしたと私
どもは考えております。
ですから、まあお手盛りで、よしよし分かった分かったと、もううちのOBはみんな天下りじゃというようなことをやる
大臣は私はいないと思いますので、是正されていくし、また仮にそのようなことがあっても、その人はディスクロージャーされることによりましてペケマークが付きますので、
政治家としての信頼感を欠如することになりますので、これまでよりはより厳格に運営されて、国民の
皆さん方から寄せられる天下りに対する批判というものにこたえていかなければならないと今は考えております。