○
委員以外の
議員(
櫻井充君)
山本議員の御
質問にお答えしたいと思いますが、この病気の重症度の認識の差なんだろうと思っています。
今、大体日本で約五百万人の患者さんがいると言われておりまして、私も実はシックハウス症候群の患者の一人でございます。私も新築の家などに行きますと目がかゆくなりますし、それから同僚
議員の中にはぜんそくの発作を起こす方もいらっしゃいます。それから、頭痛を訴える方もいらっしゃいますし、恥ずかしい話ですが、民主党の本部のリフォームをした際に、あるカメラマンに入っていただいたら、そのカメラマンの方はその入った瞬間に、五分ぐらいしてからですけれども、体じゅうに発疹ができるというような
状況がございまして、これをそのシックハウス症候群と診断できるのかどうかという、そこが一番大きな問題かと思います。
ですから、その患者さんがいるにもかかわらず、その
方々がそういう
住宅から発散されるような化学物質でいろんな症状を呈しているということに気が付いていない。これは患者さんだけではなくて、行政の側の方が、全くとは言いません、最近は重い腰を上げてくださいましたが、そこまでの重症度を認知していないというところが大きな原因かと思います。
そしてもう一つは、化学物質だけではありませんで、こういう蛍光灯があります、それから今ですとパソコンとかございますが、あそこから発散される磁場でもかなり大きな影響を受けます。私は携帯電話を胸のポケットに入れておきますと胸が苦しくなります。これは私だけではございませんで、動悸がするとか、やはり胸が苦しくなるような
議員の方もいらっしゃいまして、磁場でも具合が悪くなる人
たちが今いるということです。
原因は、
住宅やその
住宅から発散される化学物質、磁場だけではなくて、今職場でも、それから学校でもいろんな化学物質が発散されていて、そのために患者さん
たちが増えてきているにもかかわらず、それに対しての対応が不十分ではないかというふうに
考えています。
今回の建築
基準法の見直しで、確かにホルムアルデヒドの
濃度は減量されるんだろうとは思います。しかし、今、合板に使われているホルムアルデヒド、接着剤ですけれども、合板を造る際の接着剤ですが、その代わりにアセトアルデヒドが用いられています。つまりは、これも、アセトアルデヒドも取り締まらなければいけない、体に影響がある、悪影響があると言われている化学物質の一種類でして、それが今度は逆に増えていくような傾向があるわけです。ですから、言わばイタチごっこのようなものでして、ホルムアルデヒドだけは規制して、環境
基準を満たしている、建築
基準法を満たしているから安全な
住宅なんだといってコマーシャルされることの弊害の方が私はむしろ大きいんじゃないだろうか、そういう危惧の念を抱いております。
ですから、FC0の建材を使うことはまず第一歩なのかもしれないけれども、化学物質を使わないで、この間、日野のマンションを見てまいりましたけれども、化学物質を全く使わないでマンションを造ることができるんですね、今。ですから、そういう化学物質フリーの
社会を目指していくという姿勢こそが非常に大事なことなんだろうと思います。
そして、先ほどクリーンルームの話がございましたが、実はクリーンルームを造っただけでは不十分でして、そのクリーンルームにたどり着くまでの間に、病院というのは化学物質が非常に多いですから、それだけで具合が悪くなる方もいらっしゃいますし、診察する側の医者が例えば化学繊維の入った白衣を着ているとか、それからたまたま女医さんで化粧をしているとか、それから整髪剤を使っているとか、そういうものだけで反応して具合が悪くなってしまう。それから、新幹線で行こうものなら、そこから発せられる磁場がありまして、それのために新幹線に乗って行けないわけです。
ですから、本当は身近なところにそういう病院を多数造っていただかなきゃいけないことと、それからシックハウス症候群の今診断できる医者が一人しかいらっしゃいません。ですから、こういうお医者さんを育てていくことも急務ですし、それからメカニズムが分かっておりませんから
治療法も確立されておりません。基本的には体にたまっている化学物質を汗をかいて出すとか、それから全く化学物質がないような保養所に行って
自然治癒を待つしかないというような
状況ですから、とにかく発病しないように努めていくことが非常に大事なことなんだろうと思うんです。
少し長くなりましたが、今回の建築
基準法では、
住宅が建てられる、それから、こういう公共の
建築物が建つまでの
基準はできたかもしれませんが、その後の管理というものに関しては全く対策がなされていないわけです。そこで我々としては、ビルのメンテナンスをきちんとやることによってそういった患者さん
たちを減らす
必要性があるだろう、その思いで
定期的に室内の
空気の環境や
水質を測っていかなければいけないんじゃないか、そのように
考えております。
それから、今回縦割りの弊害というのが随分出てまいりまして、このビルでも、こういう建物でも建てるまでは国土交通省の管轄で建築
基準法を満たさなきゃいけない、その後の管理は
厚生労働省の手に委託されるようになります。
この間、上野に子ども図書館ができ上がりました。それから、京都に国立図書館ができ上がりました。我々の会派の
方々がどちらの図書館にも行きましたけれども、新築の図書館でしたが、二人とも具合が悪くなって帰ってまいりました。この際にどうなったかというと、館長さんは何と言ったかというと、半年もたてば化学物質が放出するからいいでしょうという、そういう
考え方なんですよ。こんな、閲覧室に入ったときに一番具合が悪くなったという話でしたが、多分こういう家具があって、それから本の新しいものだったとするとそこからも化学物質が出てまいりますから、そういう管理監督というものをもっときちんとやっていかなければいけないんですが、ここも全部、建物は建てるまでは国土交通省で、その後は
厚生労働省という、ここに大きな問題があると思っています。
学校は文部科学省でして、文部科学省の
方々に言わせるとシックスクールというものの概念が決まっていないから調査ができないと。今、二十二万人不登校がいると言われていますが、その中の何%がシックスクールなのかも分からないと、そういう話になっています。そして、いろいろ話をしているうちに、一応学校の室内の
空気の
濃度を測ることにはしたんです。どのようにして測ったかといいますと、窓を全部開け放して、日常子供
たちがいるような
状況にして測っているんです。そのために、外の
空気と、環境と全く同じような
状況で測っていますから、ほとんど異常がないというような
状況になっていました。ただし、コンピュータールームだけは恐らく部屋の窓が閉まっていますから、そこのところでは二〇%環境
基準を超えているという数字が出てきていましたけれども、今までのその対策が割といい加減といいますか、その重症度を認知されていないので、非常に不十分ではないかというふうに
考えております。