○草川昭三君 かなり病院としては立派に
運営をしてみえると思うんですが、黒字が四十一か所、それで赤字が十三か所、そして差引き二十四億の黒だというのが
平成十二年度の決算内容。これは毎年それぞれ違いますが、それなりに社会
保険の方も勉強をしてみえるというんですか、
努力をしているのではないかと思うんです。
それで、今、行政改革という非常に大きな問題に我々は取り組んでおるわけでありますから、当然のことながら、健康
保険の会計、あるいはまた、これは社会
保険を今日は取り上げておりますが、本来は労災
保険も同じで、労災病院等も同じような
状況だと思いますけれ
ども、かなり、今答弁がありましたように、地域の中核病院としてしっかりとした
運営をしているところが多いと思うんです。全部とは言いませんよ。全部とは言いませんが、多いと思うんです。
それで、特に脳血管の疾患の患者あるいは循環器疾患の対応ができる病院がこの社会
保険の病院には多いと思いますね。脳疾患の例えば患者なんというのは、一義的には非常に大きな手術をする場合には大学附属病院等の高次機能のところで処置をしますが、そういう患者が、もちろん手術後、何らかの形で併発をする場合があるわけですよ。あるいはリハビリに回る。
そうすると、第一次に手術をしていただいた大学附属病院に例えばそういう患者が行きましても、正直なことを言って、大学附属病院には迷惑なんですね、そういう患者では。
点数はもう全然その対象になりませんし、もう患者数が多いだけで、それこそ一分間診療、二分間診療ということになるので、脳血管障害で大手術をしたんだけれ
ども、後は衛星病院にとにかく行きなさいということになる。ところが、その衛星病院でも、町医者というと大変語弊がありますけれ
ども、町のお医者さんになりますとまた今度は全然設備が違うわけですから、そういう
意味で中間的に脳血管障害の患者さん、手術をした後のフォローアップをしなければいけない患者さんなんかにこの社会
保険の病院というのは非常に役に立つ、役に立つというんですか、そこでは親切に、新しく発生した病名等についてはいろいろと紹介をしていただいて、その病院の中で受け入れていただくという
意味で、この社会
保険の病院の社会的な
影響力は結構私はあると思うんです。
ところが、残念ながら、今、この附則二号に出ておりますように、なかなかこれまた
日本医師会の方からは、我々民間で経営をしている病院に比べれば、こういう赤字財政の折から政管健保等が
運営するところに施設補助が出るのはおかしいじゃないかという意見も出てくるわけですよね。これも私は分かるんです。分かるんだけれ
ども、さりとて
段階的に
社会保険病院などに対して施設整備費の投入が目に見えて今減ってきておるわけでありますが、その点はいかがなものかということを私は本日ここで問題提起をしたいわけですよ。
それで、
厚生労働省としては、今のままこれ進んでいくのかどうか。
これは
坂口大臣が、去年の暮れ出ておる発言なんですが、別に言葉じりをつかまえる
意味は何もありませんし、別に
大臣に答えてくれというつもりで言っているんじゃないが、聞いていただきたいんですが、昨年の十二月七日の記者会見で、全国五十四か所の
社会保険病院について、民間の
医療機関への移譲も含めて
運営の在り方を見直す考えを明らかに
大臣はしましたと。政管健保の
保険料引上げも話題になっているときであり、
社会保険病院等の在り方もこの際しっかりと
見直しを行いたい。五十四か所の病院の中には年々歳々赤字を出しているところもある。それらがすべて社会
保険として維持していくことが適切かどうかも含め
見直しを行いたいと思っていますと至極当然なことを
大臣は発言をされているわけでありますが。
その後に、これは解説なんですが、全国社会
保険協会連合会が委託を受けて経営をする公的な
医療機関、
運営費には国からの補助金も充てられているが、こうしたことに対し、
日本医師会や自民党内から、政管健保の財政
状況が悪化しているとしながら赤字の病院を
運営することや、
社会保険病院が果たしている役割には問題があるとの
指摘があり、
先ほど言いましたように、附則に書かれてきたのではないかと思うんです。
私は連立与党ですから、ここで自民党さんととやかく言うつもりは全然ありませんし、連立でございますから、健保財政というものも何とかこの際立て直さなきゃいかぬという立場ですが、たまたま私の地域では中京病院というのがあります。これは非常に、
社会保険病院でございますけれ
ども、熱傷、やけどでは恐らくこれ世界的に有名な病院でございますし、
先ほど言いましたように、脳血管疾患で大学附属病院から一応退院された方でもそういう中京病院なんかにお伺いすると非常に親切に対応してくれる、あるいはリハビリもやっていただける、その他の併発をした疾患に対してもよくやっていただき、非常に私は
医療水準も高いというように思いますが、そういう病院自身が、一体最後の附則二号だけが独り歩きをしますから、非常に動揺されるわけですよ。
ですから、私は、社会
保険の在り方、特にこの附則二号は、毎年これずっと四分の三ぐらいずつ施設整備費削っていくんでしょう、大体今の感じでいくと。四分の三ずつ削っていくということになりますと、私は大変なことになると思うのでございますが、その点について、地域
医療の役割が、非常に頑張っておられるこういう病院について
厚生労働省はどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。