○岩本荘太君 どうも私の質問の趣旨、十分には理解していただけなかったかもしれませんが、私は全然否定しているわけじゃないんです。こういうことを進める中で、一
国民として今の進め方を眺めている中で、
国民がこういうことを疑問に思っていますよということを御質問したんであって、それに対して端的に答弁してもらえばいいというふうに思って質問した次第でございますので、その辺はひとつよろしく御理解を。
だから、私も恐らく今日のことは一般
国民に、私の
関係者に連絡しますけれ
ども、それで分かったと言うかどうか、これは分からないんですけれ
ども、それはまた次の問題になると
思います。
そこで、日朝は終わりにしまして、ODAなんですけれ
ども、本当はODAの方を時間を長く取ろうと思ったんですが、
一つ、今日、午前中からも午後でもODAについていろいろ質問が出ました。私も前から何回もODAについては質問させてもらっているんですけれ
ども、いわゆるなぜODAをやるかという基本的な、ODAというか
海外援助、
政府開発援助をやるかという基本的なところが最近どうも
国民に理解されないんじゃないかと。それでどうも、なぜやるのかという声が物すごく現実には強くなっているんですね。
私
自身、正直に申し上げまして、二十年前ぐらいはODAが私の
仕事だったですから、これは知らないわけじゃない。ところが、そのころは経済成長期でしたから金が一杯あるわけですよね。お金があるから、まあ金持ちの慈悲というんですか、そういうふうな感情も半分あり、かわいそうなところへ援助してあげたらいいじゃないかということが
国民的なコンセンサスとして割合作りやすかった。だから、そういうことで何も疑問は出てこなかったんですけれ
ども、ここの財政再建といいますか赤字財政が盛んに言われている中で、なぜ、そうしたら
日本の赤字に充てればいいじゃないかというような声が非常に強いんですよ。
それで、私、前に宮澤
大臣にもお聞きしたら、宮澤
大臣はたしか、
日本は軍事力で援助できないからこういうことで世界平和に貢献しているんだというような
お話。それから、先々週だったですか、塩川財務
大臣にも経済、要するに財政当局からということでお聞きしたら、やっぱり
日本も援助を受けて経済発展した、だからそういうものとの、相手の発展途上国が経済発展することによって、あるいはその見返りとして
日本も経済発展していくんだというような経済的な面からの
お話がございました。それぞれ本当だろうと思うんです。
それに、
外務省も出していますよね。一九九九年ですか、九九年度の
我が国の
政府開発援助の実施
状況に関する年次報告、この冒頭に、「
政府開発援助はなぜ必要か」ということで、人道的な立場とか世界的な問題、食料や環境の問題が、
課題は世界的な
課題だからというようなことでこう書かれているんですが、どうもまだもう
一つ、私が先ほ
ども言いましたように、一般
国民の方は理解し得ていないような
感じがするんですが、
大臣は端的に言ってどういうふうにお
考えか。
先ほど何かちょっと、どなたかの質問で
外交手段というようなことを言っておられましたけれ
ども、確かに
外交手段と言えばそれは聞こえはいいんですけれ
ども、余計こうなると分からなくなっちゃって、
外交手段と言えば発展途上国も何も
関係なくなってくるでしょうしね。まあいろんな面で使えるというようなことにもなっちゃうような
感じがいたしますんで、こういうお答えではちょっと私は納得させられないんじゃないかと
思いますので、
大臣の、こういう経済が緊迫してもなおかつODAをやる、やるべきであるというそのお
考えを是非、これは僕は否定しているわけじゃございませんので、
大臣のお
考えを是非お聞きしたいということで質問しておりますので、よろしくお願いします。