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神本美恵子君 今の男性と女性が社会で優遇されているかという意識調査の結果、私、ちょっとその
数字知らなかったんですが、本当にそんなにまだまだこの社会は男性優先といいますか、そういう社会であるということに官房
長官も着目をしていらっしゃるということについては、非常に私も心強い感じがします。
そこで具体的に、では、そういう
男女共同参画社会形成に向けて
幾つか進捗
状況出されているのを見せていただいて、もうたくさんの課題を私も感じたんですが、その中で
幾つか取り上げさせていただきたいと思います。
一つは女性
国家公務員の採用、登用についてということで、これは非常に重要な
政策決定過程への女性参画ということで、今、
大臣がおっしゃった国
会議員の数とか、それから各種審議会、
地方自治体への女性の参画を促進するという取組がなされていますけれども、この女性
国家公務員の採用、登用についてお伺いをしたいと思います。
昨年の五月に、人事院から、この採用、登用を拡大するということで指針が出されております。この指針を受けて、
男女共同参画推進本部が「女性
国家公務員の採用・登用等の促進について」というものを決定をいたしました。
各府省が、この指針を受けて、目標設定をしながら計画を出されたわけですけれども、その中を概観してみますと、目標の設定の中で、女性
国家公務員の増加、拡大に努めるとしたのが九機関、それからパーセントを挙げて、府省によって違いますが、何%を上回るように努めるというふうにしたのが六機関となっています。また、登用の拡大のためには、目標の設定について、増加、拡大に努めるとしたのが十四機関、登用に努めるとしたのが八機関、それから現在より増加させるよう努めるとしたのが五機関というふうになっております。
こんなふうに、合格者に占める女性の割合を上回るように努めるとか、あるいは大きく上回っている
現状があってそれを維持するようにするというふうに、今申し上げた機関以外のところではそういう目標を設定しているところもあるわけですね。
それぞれ三十一
政府機関の中で、濃淡はあるものの、目標を設定しているというところでは、人事院の指針もそれなりの効果といいますか、指針が出されたということが、効果があると思うんですけれども、実際にそれではこういった目標で採用者が増えるのか、あるいは女性の登用が進むのかというようなところで、ちょっと私は、こんな目標ではとてもとても、いつになったら本当に
大臣おっしゃったような、男女がそれぞれに個性と能力を発揮しながら社会を支えていく、あるいはこの社会の中で生き生きと活躍できるというような社会にするための採用、登用の促進につながらないのではないかと思っているんです。
なぜこれまで採用、登用が進まなかったのか。もちろん、ずっと以前に比べればずっと増加はしてきているんですけれども、ここ数年、ちょっとその
伸びが横ばいになっているという面もあるんですね。ですから、その
原因を
考える必要があるのではないかというふうに思います。
国家公務員のⅠ種採用者に占める女性の割合を見ると、昭和五十一年当時の二・二%に比べれば
平成六年は一二%というふうに大きく
伸びていますが、今は一六%というふうになっているんですね。それから、それに比べると、司法試験の合格者の女性の割合というのは、年によって増減はあるんですけれども、昭和五十一年度の八・四%から
平成十三年度には二二・五%というふうに着実に増加しています。
国家公務員のⅠ種試験や司法試験というのは、男性にとっても女性にとっても非常に最難関と言われるところで、同じような学力的には難関を突破していくというところあるんですが、司法試験ではこんなに大きく
伸びているんです。それを見ると、単に女性の学力が劣っているとか、そういう問題ではないような気がするんですね。
ですから、例えば
国家公務員の採用面接とか、あるいは女性がこういう公務に就くことによって非常に大きな、何といいますか、負担があるというような、女性
自身が公務を敬遠しているというような問題もあると思うんですけれども、その辺でどういうふうにこの
伸びない理由をとらえていらっしゃるのか、今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞きしたいと思います。