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国務大臣(
平沼赳夫君) 非常に私、重要な御
指摘をいただいたと思っております。
確かに、この
自主開発で日の丸
原油、これも大切です。しかし、その日の丸印の油、それを得るために、やはり
石油というのは私はある
意味では戦略物資だと思っています。ですから、そういう中でやっぱりしっかり総合的にいろんな選択肢を駆使して、そして
資源エネルギー外交を展開した中でしっかりとしたそういう仕組みというものを国として構築をしていく、このことが非常に重要だと思っています。
そういう中で、もちろん産油国と大変密接な関係を日常のいわゆる交流を通じて確立することは大変大切なことだと思っておりまして、そのような認識の中で私も中東各国を歴訪させていただいて、そしてそれぞれの国の指導者、そしてその衝に当たっている方々と連携を密にして
努力をしてきたところでございます。そのときには、
小泉総理の親書も、
エネルギーのことに関して、それぞれの国の首脳に親書も私は携えて
我が国の
総理大臣の意思も明確に伝えさせていただいています。
産油国というのは、何も油だけということではございませんで、実は、もうこれもよく御
承知だと思いますけれ
ども、いろいろなそれぞれの国固有の問題を抱えています。
特に、中東の国を例に申し上げますと、やはり中東の国というのは
石油しか出ない、こういう国柄でございまして、そして若年労働層が物すごく多い。これをいかに雇用を
確保していくか。そして、その中で経済をいかに成長させていくか。そして、化石燃料というのは、言うまでもなくこれは非常に限られた
資源でございまして、彼らも四十年先、五十年先の国づくりを考えたときに、もう今の
石油依存ということから脱却をしなきゃいかぬと、こういう願望を持っています。
そういう中で、いろいろな要望が
日本にはきめ細かく来ておりまして、それに対しては、御
指摘がありましたODAでこたえている
部分もあるわけでございますけれ
ども、そのほかに、例えば将来を見据えて、
日本のように、経済の基盤に中小
企業がある、だから中小
企業をどうしても育成したい、していきたいと。それには、
日本が一番ノウハウを持っているから是非専門家を派遣してほしい、またそのための逆に人員の研修で受け入れてほしい。こういう要望には私
どもがしっかりこたえて、そして非常にそれは感謝をしていただいています。
また、投資をしてもらいたいと。中東というのは言ってみればアジアとヨーロッパの接点に位置している、そういう地政学上の問題があります。そういう中で、自分のところはこういった
一つの地理的なメリットがあると。そういう中で、ひとつ
法律も改正をした、だから投資をしやすい環境を作ったから是非
日本からの投資を期待するという形で、経済団体の方々に計らって、経済団体の方々が大きなミッションを作って、投資ミッションもそれぞれの国に行って具体的な
検討に入る。また、自動車産業も、これから自分たちで、車を使っているけれ
ども、それをメンテナンスするためのいわゆる整備の、そういう
一つのスクールも欲しい。そういったこともきめ細かく対応する。
その他この他、私は、
資源外交というのは、御
指摘のとおり、ただ単に油を売ってくださいと、こういうことだけじゃなくて、お互いの
国益を踏まえて、そしてお互いがいかに補完作用が取れるかと、こういうことに力点を置いてやっていくことが実は一番大事なことだと思っておりまして、そういう
意味で、
小泉総理もそのことは、郵政だけじゃなくて、このことに関しても非常に大変関心を持っておりますので、私もその線で一生懸命頑張らせていただこうと、このように思っております。